現役で活動していたころ、行き場のない子たちの引き取り依頼がやまなかった。
ウチは行政機関からの引き取り要請が中心だったのだが、どうしても引き取りは難しいなという時はセンターに問い合わせをされることがよくありました。
そこで、センターの職員から「殺処分やむなし」との言葉があったと聞くとウチでは無理ですとは言えなかった。
老犬、老猫、病気の子、あと少しの生涯の最後に恐怖を味合わせたくはない。
なんで、あと少しの時間を一緒に過ごしてあげないのか?どうして家族を見捨てるのか!
行き場のない怒りに苛まされた。
そういう子達の大半は引き取ってもお迎え希望の声もなく保護犬、保護猫という状態で天に召されていく。
どれだけの子が新たな家族と出会うことなく見送ったか。
苦しい思いを何度もしてきました。
あとは、噛みついたり威嚇したりする「凶暴」認定された子たち。
そんなもんね、知らないヤツらに追い回されて、拘束されて、閉じ込められて。
そりゃ怒りますよ。
それで凶暴認定されると殺処分確定になります。
このケースは助け出せないことも多かった。
警察にしろ、センターにしろ、ボランティア団体に引き取った後に一般の人にけがでもされたら大変だと噛みついた子の生きる道はその時点で閉ざされてしまうことが多くありました。
そんな子じゃない。
救い出せた子たちは全員、安心できる環境に行ったら良い子だったんですよね。
そういうケースで命を奪われた子たちって数えきれないくらいいます。
いちばん許せないのは捨てたヤツ、持ち込んだヤツ。
そんな連中がのうのうと生きているのが現実社会です。
ほんと許せないです。
リップちゃんもセンターから殺処分の可能性大と言われて引き取った子です。
保護された警察署のお世話をしてくれる職員さんを全員噛んじゃいました。
センターに問い合わせたところ「殺処分濃厚」と言われ、引き取りできないよって言ってたのですが、ボランティアさん達の協力もあって引き取ることになったのです。
おめめクリクリのかわいい女の子です。まだ3才ですよ。
優しい家族を募集していますからね。