思い出のカップ | フィジカル運動教室 http://www.aso-spo.net/

フィジカル運動教室 http://www.aso-spo.net/

愛知県岡崎市で活動しています、子供たちが遊びスポーツを通し楽しみながら、心と身体の根っ子を育むための教室です

高齢の両親が施設に入居して


そこでの生活に関わる諸経費を捻出する為に売りに出した実家の土地


何とか買い手も決まり


先ずは
屋内の片付け


母屋の解体撤去更地工事を経ての売却となる工程の中











少しでも経費を節約しようと

建築関係に詳しい知人にお願いして


私も作業を手伝いながら進めた屋内の片付け


出るわ出るわ

築80年を過ぎた家の中からは


いつから漬け始めたのか

何が漬けられているのかも定かではないたくさんの瓶






どこから譲り受けたのか


こちらも定かではない

お皿や茶碗をはじめとした大量の陶器類


大量の衣類に布団にタンス


3台の冷蔵庫


足の踏み場もなく散乱する部屋の中


おーい

こんなもんが出て来たぞ!


声がする部屋に行ってみると

何と!


私が十代の頃から様々な大会で獲得したメダルや盾、賞状の数々






以前勤めていた会社からの退職金の袋までが

一つの棚に

綺麗に整頓され収められていました



元来
そういったものには興味のない私でしたが


そんな

私の人生の歴史を刻む品の数々が

大切に保管されていた事に驚きながら

しばし作業の手を止めて


それらの品を一つずつ手に取って見ていると


伊藤ちゃん

だから皆んな業者に頼むんだよ

こういう片付け作業


家の人は
思い出の品を見つける度に手が止まって


作業が進まないんだってさ


そんな言葉にお尻を叩かれながら進める片付け作業






私が中学校を出た頃

祖父と障がいを持つ父親の姉の面倒を見る為に

家族5人で引っ越して来た実家


そこでの生活にどうしても馴染めず


学生の頃から家を飛び出し

一人暮らしを始めて


改めて思い起こしてみると

あの頃から

年末年始とお盆くらいにしか訪れることのなかった実家


どこの部屋に何があるかなど

分かるはずもなく


それでも


両親の若い頃

私たち兄妹の幼少期の頃の写真が収まったアルバムだったり









何故か

母親の学生時代の通知表だったり



私たち5人家族の

それぞれの人生の一端を垣間見る様な数々の品が出てきて

懐かしむという言葉が適切なのか

それぞれの時代を想いながらの作業でした



私が15歳で空手道を始めてからの足跡


それは多分

若くして一人暮らしをしていた私が

自分も頑張っているんだという事を伝えたくて

大会がある度に実家に寄り


その時はきっと

放り投げる様に渡したであろう

メダルや盾そして賞状を


こんなにも大切に保管していてくれていた母親


現役を引退してから今日まで


相変わらず

頂いた賞状を額に入れて飾る事もない私ですが


その時に見つけた

小さなレプリカのカップ


母の想いの詰まったカップを

一つだけ持ち帰り

自宅の玄関に飾ってみました
 





母さん

ありがとう