2014年12月6日満月のサビアンシンボル読みあわせ | すずきふみよしの「星の音を聴く」

すずきふみよしの「星の音を聴く」

読むこととはすなわち聴くこと。耳を傾けること。
ホロスコープから「聴いた」ものを、そして感じとったものを、日々丹念に言葉にしていきます。

[太陽]
射手15度「2月2日のグラウンドホッグデーに自分の影を探しているグラウンドホッグ」
キーノート「出来事の新たな展開を予測し将来の見込みを確かめることの価値」

頼みにしなければならない潜在力の当面の状態ないし傾向における人間の創造的な関心のシンボルである。起こり得る偶発的事件の予測を通じた体験の直接的なリハーサルが、あるいは躊躇のない徹底した実践的な試行錯誤がここにはある。シンボリズムの含意は風のなかの麦わら(訳注:将来起こりそうなことを示すものの比喩)への首尾一貫した感受性であり、また瞬間の状況をうまく利用するために自身をいくらでも順応させようとする意欲である。

キーワード:REASSURANCE(安堵、元気づけること、再保証)
ポジ:与えられたいかなる論点においても行動あるいは反応の適切なコースを決定するもって生まれた才能
ネガ:自己の安定性の欠如および身にしみついた根深い臆病さ

[月]
双子15度「知識を交換しながらおたがいに話しあっている二人のオランダ人の子ども」
キーノート「志を同じくする人との実際の接触を通じて自分の体験を明確にする必要性」

当てにし利用し得る潜在力の広範囲における人間の創造的な関心のシンボルである。体験のリハーサルはここでは代理的に、また根本において環境への単純な自己の貢献についての子どもらしい無条件の親しみやすさの問題となり、したがってあらゆる実践的なもしくは日常的なレベルにおいて生のより効果的な把握を促進するのである。あらゆる関係性は背景および技能の共通要素へと要約される。

キーワード:CLARIFICATION(明確化、清澄化、浄化)
ポジ:起こり得るいかなる状況においてもそれによって気楽に有利に自己を確立できる精神の自信
ネガ:極端なまでの偏狭な地方気質およびいつなんどきでもアイデアを伝えることの不能

人間の創造的な関心のシンボルであるという点が両者に共通している。それが自身の潜在力について向けられているのはともに同じだが、射手15度ではそうすることが一種の責務のような色彩を帯びているのに対し、双子15度では遊戯的な軽やかさを感じられるところが違いと言えるだろう。これは射手14度「大ピラミッドとスフィンクス」には知の体系や文化の遺産の管理や継承をテーマとしていたがゆえの〈重たさ〉があり、双子14度「物理的空間と社会的差異に橋を架けて、二人の男がテレパシーで意思伝達を行う」には肉体的な存在の限界を超越するという極端に解放的な奔放さがあったためだととらえることができる。

太陽のほう、射手15度で描かれているのは、そうした重たさを引きずりながらも知の体系や文化の遺産を強大な背景として有効に活用し、現在置かれている状況について適切な行動をソリューションとして示す能力である。「機を見るに敏」「当意即妙」といった行動がおもうままになるときだと言えるだろう。

一方で月のほう、双子15度で描かれているのはある種の態度表明に近いものである。14度での肉体的な存在の限界を超越して行われた深いコミュニケーション。それを経たのちに求められることは、そうして得られたことがらのたしからしさを確認するということである。発見したものごとを客観的に見直すという作業が必要になってくるわけだ。その際に手助けとなるのは〈同志〉の存在である。交流する相手は絞られ対象を限ることにはなるが、開かれた心が求められることになると言えるだろう。

シンボルに登場する「オランダ人の子ども」が表しているのは、純真無垢で〈クリーン〉な心の状態と意見交換を希求する開放性である。ソーシャルな側面よりもより個人的な側面での充足を求めるのであれば、相手を選んだうえで密接で活発な人間関係に身を投じてみるとよいだろう。そうした営みが公的な行動についてもよい影響を及ぼし、現状の問題解決につながることに期待されたい。もちろんそれが、射手15度のキーノートに示されているとおり、今後の展開の予測はもちろんみずからの未来を創造することにも結びつくような、そういう半月にしてみていただきたい。