南条氏のものと伝わる位牌 | 源行近のブログ

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山陰の戦国時代を郷土史レベルで研究しています。主に人物や城跡が中心です。


「山陰の戦国史跡を歩く 鳥取編」加賀康之

西伯郡南部町にある曹洞宗雲光寺には倉吉市の定光寺と縁のある南条国清(入道号宗勝)の位牌が安置されている。
位牌には「慈霊院殿沢翁宗勝大居士」と書かれている。

もうひとつ日野郡江府町武庫にある曹洞宗万福寺にも同じように「開基慈雲院澤翁宗勝大居士○位」と書かれ裏には「天文二申十月十三日」とある。
天文二年は1533年であり、この位牌は尼子経久のものと伝えられているようです。しかし明らかに南条国清のものと考えられます。

雲光寺の檀家には南条氏の後裔という吉持家があり、南条氏の位牌と関係が考えられます。
万福寺も同じ曹洞宗なので何かしらの繋がりがあるからこそ同じような位牌が安置されているのでしょう。書かれた天文二年は尼子経久も南条国清も死んでいません
なぜこのように書かれたものか謎が深まります。