6.エゾリスとエゾシマリス | 手稲山・発寒川からの手紙

手稲山・発寒川からの手紙

北海道の野生動物や自然の状況についてなど手書きの絵などによって詳しくお伝えします。

エゾリス

 エゾリスと近縁のニホンリスは本州・四国・九州に生息しています。キタリスは、エゾリスの仲間で、北海道以北のサハリン・ロシアの沿海地方・朝鮮半島・中国東北部にもすんでいます。

 エゾリスは体長25cmほど。尻長はこれより少し短く。体重は350gほどです。背中の色は夏には赤みがかった褐色。冬には毛色が密で長い灰褐色に変わり、耳先にふさふさした毛が生えてきます。

 エゾリスは、平野部から鉱山地帯までの多くの森にすみ、昼間は樹木で活動し、食べ物はクルミやドングリなどの種子や果物です。キノコや昆虫も食べます。木枝や樹皮、コケなどを集めて一抱えもある大きな丸い巣を大木の洞につくります。雪が解ける頃から繁殖が始まり、妊娠期間は1か月ほどで数匹の子を産みます。



エゾシマリス

 シマリスの仲間は本州にはおりません。北海道の離島や千島列島、さらに以北のサハリンに分布しています。体長は13cm、体重はエゾリスの3分の1ほどです。からだの腹部は白。背中は茶黄色で黒い5本の縞があります。

 シマリスは低地から高山までのさまざまな樹林地や開墾地、原野にまで生息し、昼間は地上で餌を探します。草木の実や昆虫、ときには小鳥の卵を盗んで食べます。春から繁殖期。数匹の子を産み。子育ては木の洞か地中の巣でします。

 近年、ペットとして飼育中に逃げ出したチョウセンシマリスがエゾシマリスと交配して雑種が生まれているようですが、両種は、専門家でなければわからないほど、形態がよく似ています。




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