このコロナ禍において、ラーメン業界で爆発的に増えたのが
「冷凍ラーメン」
でしょう。
元々は「宅麺」さんなどの通販事業や、店舗でお土産販売をしている店もあったのですが、テイクアウトやデリバリーなどの需要が増えていく中で、お店のスープをそのまま冷凍して、家で調理して食べるラーメンという存在が、この1年ちょっとの間に急激に浸透しています。
自身もイベント的に「ラブメン 本店@宜野湾市」の通販限定商品を作ったりしたのですが、かなりの数の注文をいただきました。
昨年、↑この記事でラーメンの通販のやり方、冷凍のラーメンの作り方のやり方をテキストにして無料配布の記事を書いたのですが、数百軒を超えるのお店に送付しました(※テキストは今でもお送りしてますので、読んでみたい方がいたらメールいただければと思います)
このように、新たなお客様へのサービス、新たな事業として考えているラーメン店が多く増えたのは間違いありません。
通販事業に関しては今は成長期で、ある程度で安定期に入ってくると思いますが、今後も冷凍ラーメンの需要はまだ増えていくと思います。
その理由は
・家で店と同じ味が食べられるラーメンという存在がまだまだ広く知られていないこと
・ある程度の調理で本格的な商品が食べられるパッケージは今後も伸びていくと予想されること
・デリバリー、テイクアウト需要が増えて、飲食事情に今後も変化が出てくるということ
この需要は一過性のモノではなく、一つの形として残っていく、そしてまだまだ成長期であるというのが自分の見解です。
ただし、単に店のラーメンを冷凍して、通販で売ろう、お土産で売ろう…といっても、一つの事業として形にするにはまだまだ厳しい問題があります。
元々認知度や人気の無い店が始めたからといって、売れるモノではないですし、この冷凍ラーメンを作るにも人件費、材料費はかかりますし、通常の営業+の生産体制が整えられる店も多くはありません。
しかし、今後一つの大きな形になっていくビジネスモデルをただ傍観するだけではもったいないですよね。
なので、まず冷凍ラーメンのパック詰めをして、お土産を売ってみる…ぐらいのことから始めてみることは自分も推奨しています。
その形を「経験」することで、この先の変化していく飲食事情に対応していきやすくなりますからね。
そんな中で、最近増えてきたのが、こちらの
冷凍自販機
です。
最近はTVやバラエティ番組などで取り扱ったりしているので、知っている方も多いのではないでしょうか。
冷凍の食品を扱える自販機はアイスクリームの自販機などはあったのですが、こちらは元々餃子などの販売目的で作られたモノを、この自販機で冷凍お土産ラーメンを販売するという形が増えてきています。
自店舗の商品を売るのはもちろん、現在では
などのパッケージをセットで提供しているので、自社の商品だけでなく、全国各地の有名店の商品を「仕入れて売る」ということも可能です。
自社商品だけの場合、どうしても「飽き」が出たりするので、それ以外にこういった他のお店の商品を入れ替えて販売することも出来ますね。
こちらは自身の仕事のパートナー的でもある㈱ハッピーツリーが扱う商品ですが、他にも仕入れられる商品やパッケージは色々あります。
もちろん、販売出来る商品はラーメンだけでなく餃子など色々あります。
個人的に飲食店が
テイクアウト、お土産
を提供するのはプラスになることの方が多いと思っています。
※ここでの各自の意味は
「テイクアウト」→店舗で調理済の商品
「お土産」→家の調理が必要な商品
テイクアウトやデリバリーについては以前にも記事にしたので、今回は特筆しません。
お土産については有名店であれば業者さん絡みで商品を作ってくれたりする場合もありますが、多くの店は前述のような冷凍や冷蔵商品を自社で作り、そのまま販売する形が多いのではないでしょうか。
それを通販や自販機で販売する形はコストや準備がかかりますが、こういった店頭でのお土産販売はコストもかかりません。
・いつも来ていただくお客様に家でも店と同じ味を食べてもらう
・初めてのお客様に味を気に入ってもらいお土産を購入してもらう
・お土産からその店を知らない人への認知のきっかけになる
形はどうあれ売上貢献よりも、お店のサービス的なモノとして考えればプラス要素の方が多いのではないでしょうか。
お店には行ったことない人が通販、自販機などで存在を知り、味を知り、来店のきっかけになることもあります。
要は広告的な要素もあるということですね。
そして、前述のラーメン自販機の「ご当地ラーメンセレクション」などを例にすると
ラーメン屋 → ラーメン屋
ラーメン屋 → 自販機設置事業者
などの形によって、通常であれば「お店→消費者」という「B to C」の形でしかないラーメン店が「お店→事業者」への販売という
B to B
という形にもなっています。
この「B to B」というビジネスモデルは今後個人の飲食店は頭に入れておくべき形ではないかと思っています。
もちろん、保健所の許可や免許などのハードルがあるのは確かなのですが、その店の商品だけでなく、商材、調味料、グッズ、情報など、一般の飲食店が事業者に向けて商品を売るというモデルケースも今後増えてくると思っています。
普通の飲食店であれば「何を誰に売るのか?」という問いに、ほとんどの方が「お店に来ていただくお客様」と答えると思いますが、それだけではない時代がこの先にやってくる可能性もあるということです。
単にテイクアウト、デリバリー、通販を始めるのではなく、他社の商品を仕入れる、売る、自社の商品を売るという形も増えてくるかもしれません。
このコロナによって飲食事情は大きく変わりました。そして、生活スタイルも大きく変わっています。
そういった中でその時代に合わせたビジネスモデルや商品というのは常に意識していく必要があると思います。
…
…
…
と、ここまで飲食店の通常営業以外での商品についての話を長々としていましたがw、それでも自分は
お客様の前での調理
した商品に匹敵するモノはないと思ってます!
なんだかんだいっても自分は一人のラーメン職人です。
必死で考えて、必死で仕込んだスープを絶妙な加減で調理したラーメンを作り、その場で味わってもらう。
これに敵うモノなんかありません。
家でお店と同じ商品が味わえる。
それはそれでいいことかもしれません。それでもやはりお店で実際に食べる一杯は格別です。
ただ、そういった中で「お客様へのサービス」という観念だったり、新しいビジネスモデルや時代への変革について意識していきましょう…というお話でした♪
早くこの状況が落ち着いて、気軽にお店に行って、お店で格別の一杯を味わう…そんな通常の日常に戻って欲しいですね。
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