準備8割、営業2割 | ラーメンプロデューサー「イソベ」のblog

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昨年ぐらいから「イベント」「催事」などが本格的に再始動しましたね。

 

自身が運営サポートしている「煮干そば 藍@京都」でも昨年あたりからちょくちょく参加させていただいていて、年内も何度か出店予定があります。

 

この「催事」では本店とは違うオリジナルの商品を提供しているのですが、この催事などの出店について、この商品について、また店舗での営業においてのことなど、自身が心掛けていることがあるので、今回はそれについてお話します。

 

 

それがまさにタイトルにある

 

準備8割、営業2割

 

という心掛けです。

 

 

これはどんな事業にもある程度当てはまることだと思ってはいますし、これを持つことで人時生産性を上げていく、人件費の削減などにも繋がっていきます。

 

今回は催事出店、飲食店の営業を例にして検証してみたいと思います。

 

 

 

 

自分はこの2年ぐらいの間に何度かラーメンイベントやデパート催事などに出店しているのですが、基本的に

 

ミニバン 1台

 

の車の配送だけで全てをこなしています。

※それも「フリード」という小さめな車で…w

 

今年の名古屋のイベントは8000〜1万食クラスの規模だったので、「JITBOX」を1台利用しましたが…

 

 

これ、ラーメンイベントやってる方からすると結構凄いことだとわかってくれるのではないでしょうか。

 

ほとんどの店舗がハイエースクラスの規模の車での配送や「JITBOX」も結構使いますよね。

 

1日に1000食クラスの提供が必要なラーメンイベント。

もちろん、その催事の規模や設備や備品の取り揃えなどにもよるんですが、基本的にその車1台に乗せられる備品と食材だけで

 

事前準備

 

が済むように設計しているんですね。

 

 

これは現在提供している「白だし中華そば」という商品を開発した際に、イベントや催事での提供も考慮した準備、設計をしています。

 

細かい話は省略しますが、なぜその少量の持ち込み備品だけで何千食もの催事営業の準備が出来るかというと

 

・使用する車に積み込めるサイズ、分量

・食材のほとんどを業者から現地へ直送

・必要最低限の備品類の選定、収納

・提供する商品のレシピと仕込み工程

 

これらを全て事前に綿密に組み立てているからです。

 

 

現地での準備も、やろうと思えば1人でこなせる内容の準備、食材の手配や最低限の備品の準備。

 

これらの「準備」をすることで、自分はその催事の8割は終わったと思っています。

 

その準備段階で営業に関することは終わっているので、あとはしっかりとラーメンを作って、手早い提供の営業をするだけです。

 

もちろん、現場でやることは色々あります。出数なども想定より低いことも高いこともあるので。

 

ただ、そのあたりも想定した「準備」をしていれば「調整」だけで全て事足りるんですね。

 

 

レシピ的なことに関しても

 

スープは現地で仕込む

 

ようにしているんですが、これは「催事でもちゃんと作りたい」というのもありますが、実はこのあたりの全体の組み立てから設計しています。

 

スープは一番「量」が多くなる素材。それを現地に送るよりも現地で作った方が送料の負担も低く、さらに大量生産も可能なレシピにしているので、前述のような1日数千食の対応まで出来るんです。

 

ただし、大量の食材を長時間炊き上げる場合は手間や準備もかかりますよね。

 

なので、短時間の仕込みでも本格的なスープになるようなレシピと作業工程にした仕組み作りをしています。

 

そう、商品案が出来た段階から、こういった「想定」を全て考慮した設計にしているというわけです。

 

 

 

 

では催事ではなく、通常の店舗の営業に関した話をしましょう。

 

自分がワンオペでやっていた営業の話を、相談を受けた事業者さんへすることがたまにあるんですが、

 

11席、ワンオペ、6時間営業、150食提供

 

この営業を自分一人で2年程やっていました。

 

 

ラーメン屋をやっている方ならこれも結構凄いことだとわかってもらえると思うんですが、実はこれカラクリ的な追加説明があって

 

全て事前準備済み

 

してある営業なんです。

 

これは間借り営業時代の話で、1日3時間週に2回の営業なので、営業開始前までに75食分の全ての素材(スープ、タレ、トッピングなど)が揃っている状態だから出来るというわけです。

 

その営業中には追加の仕込みもなく、提供だけに集中出来るようにしているんですね。

 

さらにこの営業ではメインのラーメンはほぼ1商品、たまにサイドメニューや2種類のラーメンやる程度なので、ワンオペでもこの回転の提供が出来ていました。

 

 

 

それでもこの回転数で提供するにはそれ以外の準備も色々と必要になります。

 

配置、導線、分量、商品構成、作業工程など、その回転で提供出来るための準備と設計をしっかり組み立てています。

 

以前に検証した「回転率」はお客様の満足度に繋がります。

 

ワンオペ営業は回転率は確実に下がりますが、その中で出来る限りの満足度を提供するための準備と設計をしているというわけですね。

 

 

 

なので、これらの自身の取り組みは「自分がこれだけ出来るんだぞ!」…という自慢とかではなくw

 

準備しているから出来る

 

ということを単に伝えたいだけです。

 

 

 

ただ、これらはあくまでもイベント的な営業で、仕込みなどを並行しながらの営業ではないので、レアなケースです。

 

通常の店舗の営業の場合はどうでしょうか。

 

もちろん導線や提供システムを綿密に構築して提供スピードや回転数を上げることが満足度に繋がることはあります。

 

しかし、丁寧な作業で仕上げた一杯を提供することが満足度に繋がることもあります。

 

少ない限定数の商品など「希少価値」の提供が満足度に繋がることもあるでしょう。

 

接客やサービス重視の形で満足度に繋がることもあるでしょう。

 

それでも事前準備を出来る限りすることで、調理や提供に最大限尽力出来ることは様々な点でお客様に満足度を提供することが出来ますよね。

 

 

 

また、こういった事前準備をすることは「人時生産性」の向上に繋がる場合もあります。

※「人時生産性」を知らない人はググッてみてください

 

この「事前準備」が出来ているわかりやすい例が「チェーン店」です。

 

セントラルキッチンでほとんどの調理が終わっていて、店舗では仕上げの調理のみ。

 

マニュアル化、システム化された調理工程と、調理器具も揃っていて高い調理スキルも不要。

 

こういう「準備」が終わっていることで別の方向性から「満足度」を提供することが出来るというわけです。

 

 

 

ただし、多くの個人店は仕込みと営業を分けてやれるような余裕は無いと思います。

 

店主さん1人で仕込みも営業しているお店も多くあると思いますし「生産限界」「販売限界」もあるはずなので。

 

現在は人手不足も深刻ですし、出来る限りの準備をして営業したくても出来ないことは多々あると思いますし…

 

 

 

 

このようにイベントや催事と通常の店舗の営業とは違いは多くありますし、ここまでの話はあくまでケースによって違いはあると思います。

 

 

何を言いたいかというと

 

事前準備の大切さ

 

を伝えたいだけです。

 

 

状況によって「準備」を出来る限りしておくことで、お客様の満足度はもちろん、従業員の満足度向上にもなりますし、何より人時生産性が上がることで事業者の利益に繋がります

 

そして準備が出来ている状態での営業というのは「気持ちの余裕」などメンタル面においてもプラスになり、接客やサービスの向上にも繋がるわけで、良いことだらけなんですよね。

 

もちろん、様々な「限界」はあります。

そういう中で出来る限りの「準備」を意識する。

 

準備8割、営業2割の心構えでいると、どんな営業においても大きな利益に繋がります。

 

ぜひ今後の営業で意識を強く持って、実践してみてください!

 

 

 

 

 

 

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