魔都夜曲@シアターコクーン7/19 | このために生きてる。

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初めてのシアターコクーン。駅から遠い!!でも1階の前方エリアは見やすくてよかったです。

 

藤木直人さんとマイコさん、小西遼生さん主演の魔都夜曲。

メインビジュアルからもう雰囲気あって素敵な予感しかしないくらい美しい。

実際すごく舞台全編に渡って、セットも素敵だし衣装も素敵だし歌も素敵だし、素敵と美しいと悲哀と希望で溢れた舞台でした。

 

戦時中の上海が舞台で、ジョーカーゲームと同じ時代ですかね。絢爛で猥雑でエキゾチック。

セットがすごく巧緻でその雰囲気を強く感じられる素敵な演出でした。

こどものおもちゃ箱みたいに小部屋が開くのびっくりしました。人力だし。

 

ストーリーは白川清隆(藤木直人さん)と周紅花(マイコさん)、周志強(小西遼生さん)が中心で、3人の関係がだんだん変わっていくところがすごく自然で、周兄妹の最後には悲しいのとはまた違う涙が滲みました。

上海の混沌の中で一時的な享楽と謀略に満ちたル・パシフィークでの会話や事件で話が転換していくことが多かったのですが、国籍も信条も違う人たちが集う雰囲気が、まさにこういう場所だったのだろうなあと思わされ。

阿片窟の話も出て、上海の明と暗が人物のやり取りだけではなく物理的な環境にもあるっていうのがリアルでした。

皆歌が上手い。歌手のキャラクターだから当然なのだろうけど、そういうところ演技重視の配役もある中で、本当に上手かったです。

 

 

また、キャストが宛書かってくらいぴったり。

藤木直人さんは理想主義のおぼっちゃまを嫌味なく演じていて、むちゃくちゃ言ってるのに謎の説得力があるのは藤木さんの役作りが綿密でブレがないからなのではないかなーと。

マイコさんは二つの顔があるのを感じさせないような前半の演技と後半の葛藤がリアルでした。そしてかわいい。チャイナドレス素敵。朗らかな性格で可愛らしかったら好きになるわ、分かる。

小西遼生さんも苛立ちが痛いくらい伝わる演技で、最初「ハハハカタコト」とか思っていたのが最後には全然気にならなくなっていました。貴公子ムカつくよねー、分かる。

他のル・パシフィークの面々も、まさに上海の享楽がここにあるって感じで支配人もサミーも個性的でいかにも場数を踏んできたって感じだし、女の子はあんまりもの考えてなさそうで(褒めてる)かわいいし、歌手は大人で素敵だし。

先生もお目付け役さん(名前度忘れ…)も真面目だったりゆるかったり、でも清隆のことを心配しているのが緊張感の中でほっとさせられるシーンでした。

香取くんもメインじゃないところでの演技が面白かったです。喋らなくてもキャラクターが分かる。

他のキャストも全員が上海の空気感を乱すことなく、本当にあの時代に上海に生きている人ばっかりのように感じました。

生演奏も良かった。この舞台上はみんな生きているんだっていうのが強く感じられる演奏で、最後に店長と挨拶していくのも面白かったです。

 

そんなすばらしい面々の中でも!中でも!!

壮一帆さんが……美しすぎました……

髪を撫で付けてスーツで現れたときに、アッて一気に持っていかれました。

宝塚の男役とは違う、「女性が男装している」美しさ……えっもうほんとなんなの…

軍服ももうよく似合ってらして、たばこの銜え方から足の組み方まで、あくまで女性の男装で…でもめっちゃかっこいいの…

2幕の最後で赤いチャイナドレスになるんですけど、これがまた美しい。

メインビジュアルではフィンガーウェーブで纏め髪だったのが、舞台ではぴったり撫で付けたままで、もうね!

チャイナドレスでも仕草は男装のままで、ギャップがぞくぞくする。スーツや軍服じゃ分からなかったんだけど、とんでもなく細くていらっしゃるの……

カーテンコールでは目を奪われっぱなしでした。

最後店長に手を出されてちょっとイラッとしたくらい。

最後までどっちの味方なのか分からない立ち位置もそわそわするし、もう、誰かとこの感情を分かち合いたかったのに一人観劇だから持て余したまま帰りました…

こちらでスーツの壮一帆さんのお写真が見られますよ!!!

http://enterstage.jp/news/2017/07/007492.html

http://25news.jp/?p=16322&page=2

http://25news.jp/?p=16322&page=7

http://natalie.mu/stage/gallery/show/news_id/239978/image_id/807822

 

 

私が見た日は藤木直人さんのお誕生日だったようで、キャストと客席でハッピーバースデーを歌ったり、藤木さんが贈られた花束を最後には客席に投げたり、こちらも楽しかったです。

藤木さんのファンがたくさんいたし、実はチケット取りづらい日だったのでは…

 

久しぶりに一点の不満もなく楽しめた舞台でした。こういうのがあるからやめられないんですよね~!