「NEXTLEVEL DOPENESS BPM153」の話(岡崎泰葉イメージソング) | ムッシュ速報(Theムッシュビ♂ト公式ブログ)

NEXTLEVEL DOPENESS BPM153」の話。


4月に公開した松尾千鶴イメージソング「あゆみ」を皮切りに「GIRLS BE NEXT STEP全員のイメソンを作るプロジェクト」を始めたのですが、その第2弾が岡崎泰葉ちゃんイメージソング「NEXTLEVEL DOPENESS BPM153」です。

動画リンク

https://nico.ms/sm37214173




「GBNS全員のイメソンを作る!」と決めたのは3月くらいで、その時点で全員の大まかな方向性が決まっており、泰葉ちゃんのイメージソングの仮タイトルは当初は「泰葉DOPENESS」でした。
僕の岡崎泰葉観は「三種の模様」さんという(岡崎泰葉界では知らない人はいない)絵師さんに影響を受けているのですが、氏はかなりディープな日本語ラップマニアであり、「そんな氏にリスペクトされる岡崎泰葉ってやっぱりDOPEだよな」とぼんやり思って、そのときにキーワードとして「DOPENESS」が出てきたんです。その後「でも岡崎泰葉ちゃんは真面目だから自分の名前を冠した曲名は拒否しそう」と思って改題して「NEXTLEVEL DOPENESS」になりました。
「dope」は本来は「麻薬」を表す言葉なので少し迷いましたが、転じて「かっこいい」「素晴らしい」「病みつき」というポジティヴな用法が広まっているので、良いかなと。
「NEXTLEVEL」は僕の好きなネットアーティストで無頼亭梗蔵さんという方がいて、その方が自分の音楽を「NextLevelJpop」と言ってるのがめちゃくちゃかっこいいなと思ってて、「NEXTLEVELって良いよな...」というのが由来だったと記憶しています。

さて、「NEXTLEVEL DOPENESS」という挑発的なタイトルをつけた以上、中身をちゃんと作らねばなりません。

「めっちゃクールな曲」「岡崎泰葉は声優がついてライブをしたら神谷奈緒ちゃんみたいにオーディエンスを圧倒するタイプ」というイメージがあり、デレマスで言えばAJURIKAさんが作りそうな曲という感じでイメージを詰めていきました。

まずは作詞作曲からです。僕は(「隔週りあむ」以降の)アイドルが一人称のイメソンを作るときは「そのアイドルと自分の共通項を探し出し、そこをテーマの軸にする」のですが、今回の「岡崎泰葉と僕の共通項」は「芸歴の長さ」でした。
(泰葉ちゃんみたいにプロではないけど)「それなりに音楽活動歴を重ねてきた自分が何を伝えたいか」を自問自答した結果、最初に出てきた歌詞が「時の重みに依らず」でした。活動歴を重ねるほど【その積み重ねた時間は意識から離れていって、今と先のことだけを見るようになる】という境地です。そして「この先も伸びしろはある!」みたいなことを思ったのでそれを歌詞にしました。
ただ、もちろん自分の言葉だけでは「岡崎泰葉と乖離」してしまう可能性があり、作詞中は並行して本編のセリフを再度チェックしたり、岡崎泰葉Pによるダイマブログ等を読み込んだりしました。余談ですが割と最近のネタ「岡崎泰葉のセリフはシナリオかどうか論争」も組み込めたのは最新情報を追っている強み、と自負しております。

参考にさせていただいたブログ等

岡崎泰葉を「解説」します/シロP氏
https://hazushirop.hatenablog.com/entry/2019/10/01/180216



岡崎泰葉のダイマまとめ/ほのぼのスパイス氏


歌詞です。

NEXTLEVEL DOPENESS BPM153


ah.1,5,3,

時の重みに依らず
鍛錬成長するW.I.P.(Work In Progress)is me
見ててaudience,listers,followers
常に「今」未経験ゾーン
見据えている

まるでそれは空
見渡す限りの広さで
見たことのない人生を愉しもう
そうしたらなんにでもなれる
あなたが望むもの
わたしが望むもの

常に成長の最前線
酔わせるのは演者の責務だから
躊躇いも迷いも要らないよ
わたしもあなたも 焦らすわ 態と

Babyfaceは欺くPorkerのMove
このステージLike a Doll House
深層に侵入Dopeness
わたし天才じゃない だから 慢心しない
ただ酔うわ たしかな手触りで

1前進 5躍進 3省の精神で
先進のDancin'Sing 洗練は不断で
でも、先手打ってSmiling
シナリオかどうかって?
はぐらかす笑顔で
Yes, To Your Heart(Ya Su Ha)

more NEXT STEP
more NEXT STEP

既に扉は開いた
祝福されて大人になった
あの頃夢見たものが
こんなに柔らかく包んでくれるのね

恐れは常にあるけど
でも、それは弱さじゃないから
一歩一歩 わたしは「ここ」を
踏み締めて強く在れる
みんながいるから
一人じゃないから

常に成長の最前線
それがNEXTLEVEL これまでの歩みに微笑んで
あなたの胸に飛び込む
最先端型わたしを見せる

まだ見えない到達点
見えてたまるかって不敵に笑う通過点

NOW NEXTLEVEL STAGE
わたしの最前線は常にいま
NOW I'M HERE
さあ、あなたはあなたの答えを見せて
ねえ、感じるものを教えて


ここで「153」について軽く解説すると、153という数字は岡崎泰葉ちゃんの身長で、一部の岡崎泰葉Pは深夜1時53分に「153」と呟くなど、謎の「153推し」をしていて、それが元ネタです。曲名にBPM表示をしているのは東京事変のオマージュで、「BPM153」までが正式タイトルです。

さて、作詞作曲が終わったら次は編曲です。
前作「あゆみ」から制作環境を一新したのですが、以前使っていたQY700という単体シーケンサーでは出せる音の質に限界があり、「誰が聴いてもクールに聴こえる音」を作るのはしんどかったのですが、音もcubaseでの打ち込みに切り替えたので割と難なく作れました。
プリセットのシーケンスパターンも多用してますが、プロ作家として活動してる堀本陸くん(最近ではノクチルに楽曲提供!)と以前話した時「今は商業でもループのシーケンスパターンは普通に使います」みたいな話を聞いてたので抵抗なかったのかもしれません。
それと、コード進行の中に「ほんの一味、この曲固有の独創性」を加えたので、シーケンスパターンを多用する抵抗が緩和されたと思います。「プリセットのパターンを使ってもこの曲はアイデンティティを失わない」という自信みたいな。
メインになるドラムは敢えて生っぽい音とパターンにしたんですが、イメージは(曲名は失念しましたが)菅野よう子さんの「攻殻機動隊」サントラにあった曲からです。「シンセを多用したダンス曲に生ドラム」は昔から僕のフェチズムなので。

一番苦労したのは歌とラスサビのアレンジでした。特にラスサビは高音から一気に下がるメロディなので高音部だけが立って聴こえてしまう。その違和感を緩和し、迫力を出す為に、高音を補完するコーラスを加えたりしました。あと、ラストだけベースラインとベースの音色を変えています。
歌について心掛けたのはラップパート含めて「とにかく落ち着いて歌うこと」「過度に熱を入れないこと」でした。岡崎泰葉ちゃんの歌はまだ誰も聴いたことがないのですが、イメージ的に「成熟した歌い方」かなと解釈しました(自分の歌唱力がもっと高かったらと悔やまれるところではありますが)。ビート感の強い曲ですがビートよりもメロディの流麗さを意識した歌い方の方が岡崎泰葉ちゃんぽいかなと考えてのことです。

イラストについては、もっとクールな衣装やEDMっぽいスペーシーな衣装も検討しましたが「公式衣装どれがいいかな?」という呟きにフォロワーさんがくださったリプがこれで、「百獣の王も手名付ける岡崎泰葉」のイメージが今回の「貫禄のある曲」にハマると思って採用しました。椅子は「玉座」をイメージしてデザインしたものです。岡崎泰葉ちゃんの持ってるオーラが表現できていたとしたら幸いです。



あと、動画にはSTARELLAというiOSアプリを使いました。音源と画像を読み込んだら、音源に同期するアニメーションパターンを加えてくれる気軽に遊べるアプリです。ただ、VJ的なアプリなので「書き出し」ではなく「画面録画」なのがやや使いにくいですが。動画ではこのアプリで作ったものを元にして歌詞テロップやタイトルロゴ画像を加えています。



長々とお読みいただきありがとうございました。岡崎泰葉ちゃんに引っ張られるように、自分もNEXTLEVELに進化してたらいいなあと思いつつ筆を置きます。


コード進行も置いておきますね。

A
|Bm|·/·|F♯m onA|·/·|
|DonF♯|·/·|Bsus4onE|·/·|
|Bm|·/·|F♯m onA|·/·|
|DonF♯|·/·|F♯m onA|F♯|

B
|GM7|·/·|F♯m7|·/·|
|Em7|·/·|F♯m7|F♯|
|GM7|·/·|F♯m7|·/·|
|Em7|F♯m7|GM7|F♯m7 onA|F♯onA♯|
|F♯m7 onB G♯7|

サビ
|C♯m|G♯m onB|EonG♯|C♯sus4 onF♯|
|EonA|G♯m7 onB|E|G♯m onB G♯|

ラスサビ
|D♯♯m|A♯m onC♯|F♯onA♯|D♯sus4 onG♯|
|F♯onB|A♯m7 onC♯|F♯|A♯m onC♯ A♯|