第1話衝撃的な死…
第2話親父の死亡診断書
第3話親父の居た場所…
第4話親父の働きぶり…
生前、かなりの雨男だった親父。
火葬の日も前日の夜から雨が降り、朝には雪に変わっていた。
急な知らせと、手続きや移動で動き回っていて、喪服の準備すらできていなかった僕ら三兄弟…
とりあえず持ち前のスーツに黒いネクタイを巻き、電車で現地に向かった。
火葬場に着き、時間まで待合室で待機していた。
火葬には親父のお兄さん達や従兄弟、母方の1部の親戚も出席してくれた。
火葬の時間になり皆が集まると、親父の眠る棺桶が来た…
親父の姿を見るのは、離婚に向けた話し合いをして以来3ヶ月ぶり…
その再会が無言の再会となるとは…
そして久しぶりに見た親父の顔は…
その死顔は…
親父が住んでいたアパートの大家さんの奥さんの話では、穏やかな顔だったと言っていたが、僕が見て思った親父の死顔は…
とても寂しそうだった…
1人寂しく死んでいった無念の…悲しい表情に見えた…
その親父の姿を見て、母は泣いていた。
僕や弟達は泣かなかった…
変わり果てた親父を見ても、悲しいとは思えず、ああ…本当に死んでたんだ…と納得する気持ちの方が強かったのだ…
親父が死んだと聞いても、火葬の日まで会っていなかったので、心の何処かで、実は生きてんじゃないか?なんて思いがあったから…
でも親父の顔を見ていて、なんだかとてもいたたまれない気持ちになっていた…
親父の火葬は、遺影もお経もなく、ただみんなで花を添えて皆で拝むだけのものだった…
火葬の間、来てくれた親戚の方々へのお礼の挨拶をし、僕ら家族はある話し合いをした…
それは…
親父をちゃんと供養してあげようと…
いくら家族に迷惑ばかりかけていた親父でも、最後がこれでは寂しすぎる…
せめて、四十九日にはお墓を準備し、法要をしてあげようと思ったのだ…
続く…
後で書く予定ですが、今週はちょっと色々あって、慌ただしく書いたので、文章もちょっと変に(もともと?)なっています。
3ヶ月ぶりに見た親父の顔は、以前大家さんの奥さんが言っていた、"穏やかな死顔"には見えず、僕にはとても寂しそうに、泣いている様な顔に見えました…
弟達は、大家さんの奥さんと同じで、苦しみから解放された様な、穏やかな死顔だったと言っていました。
でもなぜ僕には寂しそうに見えたか?
それは昔、僕が10歳の頃、親父のお母さん、つまり僕のおばあちゃんが亡くなった時、滅多に泣かない親父が泣いてました…
その時の泣き顔が親父の死顔と同じだったので、死ぬ間際、孤独で悲しかったのかな?なんて思いました…