≪ボウルゲーム感想≫ クリスマス・甲子園・JAPAN X 各決勝戦の雑感! | アメフト交差点

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早いもので、今シーズンの国内アメフトのボウルゲーム(決勝戦)も残すところ、学生日本一vs社会人日本一のライスボウルを残すのみとなりました。
ライスボウルの宣伝はこの記事の最後にひっつけときます(笑)

今年はクリスマスボウル(高校決勝)を初めて生観戦、甲子園ボウルのほうは二年連続生観戦ができて大変楽しませてもらいました!
やっぱり現地観戦というのは雰囲気からテレビでは見れない情報から観客の賑やかさからいろいろなことを感じれて、イイものです。
いつかNFLの試合も現地で見てみたいなぁ(笑)
あっちはファンの熱気もスタジアムの壮大さも、スタジアムグルメも規模が違いすぎるのでまた全く違う感動が味わえるのでしょうね。
とにかくお金を貯めようと思う次第です←現実的問題(´Д`)

さて、では本題の感想のほうに行きたいと思います!


【クリスマスボウル(高校決勝)】
対戦カード:関西学院高等部ハイファイターズ vs 早稲田大学高等学院ベアーズ

≪テレビ&ネット配信予定≫
12/28(日) 19:00~ 【スカイ・A(CS放送)】
12/29(月) 18:00以降アーカイブ配信【rtv(ネット配信)】

http://rtv-live.org/archives/2458/

※関東地区決勝は12/26(金) 19:00~ スカイ・A再放送アリ
※関西地区決勝は12/27(土) 19:00~ スカイ・A再放送アリ
関西地区決勝に関してはrtv(ネット配信)のほうでも公開されています!
http://rtv-live.org/archives/2451/

≪公式サイト≫
http://www.ne.jp/asahi/high/football/xmas.htm

≪DVD販売(2001年大会以降の地区決勝・クリスマスボウル等)≫
http://www.sml-shop.jp/SHOP/109713/list.html


まず、当日券の販売からチラシの配布など、大人のサポートを受けながらほとんどが高校生たち自身の手によって運営されていたのを見て関心しました。
僕は関学サイドで入ったのですが、大学では応援団やマネージャー・部員がやっているメンバー表の配布や応援ハリセンの配布を保護者の方々が協力してやっていたのも印象的。
こういったサポートがあってこそ部活動の運営が成り立って、選手は試合が出来て我々ファンが観戦することができるのだなとスポーツが様々な人の手によって成り立ってるんだなと改めて思った次第です。

あとですね、クリスマスボウルはメンバー表(公式パンフレット)が有料(200円)なんですね!
初めて知りました(笑)
他のボウルゲームは全部無料で配布しているので見落としがちですが、こういうパンフの製作にもお金はかかるだろうし、運営の方でもだいぶお金がいるだろうし高校アメフトもかなりしんどい中頑張ってくれているのでしょう。
それを思えば、高校生たちが頑張ってパンフの販売を行っていることが好意的に感じられました。

200円で販売のクリスマスボウルパンフレット
両チームメンバー表・公式サイトにも掲載されている先発選手の図解リスト等が掲載

試合開始前の選手の入場もよかった!
全員でブワーっと入場してくる恒例の形だけかと思いきや、チームのBEST11の選手たちは一人ずつ紹介があり(ポジション・背番号と○○君というアナウンス)、その選手は両客席とフィールド中央に向かって礼をするという礼儀正しい入場・パフォーマンスがあって鳥肌が立ちました(笑)
あんまりこういう入場の仕方はアメフトでは無いけど(色濃くチームスポーツで先発や控えが入り乱れて組織として戦うため、先発選手や個人にフォーカスしすぎないためなのかなと仮説を立ててみましたw)、なかなか見れないだけに熱い登場シーンでした。
フィールド中央でハドルを組んだ後にオフェンスチームが1プレー客席側に魅せてくれる演出もなかなか楽しいです(´ω`*)

試合の中身のほうですけども、ほんっとに予想以上に内容が詰まっていて、驚きました。
接戦になることは期待していましたが、ここまで内容的にも面白いとは。
高校生の試合だからランばっかりの地上戦かなぁと思ってたけど、どんどんパスも投げる投げる。
ランをやるにしてもダブルリバースと呼ばれる工夫をこらしてみたり、プレーの組み合わせもよーく計算されていて。
何より1対1の勝負も見ごたえがあったというのは特筆しておきたいです。
身体を目いっぱい伸ばしてギリギリのパスキャッチをしたり、ここしかないというところにパスを落としていたり、ライン戦でも常にフルパワーのぶつかり合いが見られたりと、めちゃめちゃ面白かったです(≧▽≦)

特に印象に残った選手たちを挙げておきます!
将来は大学や社会人でもスター選手になる逸材たちかもしれません…‼

まずはこの試合最優秀バックス賞にも輝いた
関学高 K(キッカー)#3 安藤亘祐 選手
彼は高2ながら43ヤードと41ヤードのFG(フィールドゴール)を確実決めたことがまず大きく勝利に貢献した点であり、評価されるべきところだと思います。
ロースコアなゲームではこういうFGを1本決めれるかどうかで勝ち負けが変わりますからね。
実際13-10の3点差での勝利だったので、かなり大きなポイントでした。
そして!!
めちゃくちゃ驚いたのが、超とりやすいゴロのオンサイドキックを蹴ったこと‼
バウンドして跳ねたボールを狙うというのはよくやりますが、ゴロのボールを蹴って10ヤード超えた瞬間に自分たちでおさえられるパーフェクトなオンサイドキックを蹴るというのはものっすごい難しいと言われます。
これをやってのけた安藤選手…
末恐ろしいです。
スタンドからは「あのオンサイドはすごいわ!歴史に残るで」という声が聞こえましたが、まさにその通りだと思いますね。
是非テレビ放送もしくはrtvのアーカイブが公開され次第見て頂きたいです。

↓<参考>こんな感じのゴロオンサイドキック



それから、先に関学高のほうをまとめて紹介しますと、
オフェンスでは
関学高 TE(タイトエンド)#88 勝部樹 選手
関学高 QB(クォーターバック)#18 大橋一也 選手

のプレーには熱くさせてもらいました。
勝部選手はホントにギリギリのところを、181cmの体格も活かして身体を伸ばしてもぎとるキャッチングを何度も披露してくれましたし、勝利への執念を感じました。
QBの大橋選手もキワキワのとこを決めていったり、空いてるレシーバーに確実にパスを通せていて見事にオフェンスを牽引していました。
今後が楽しみな選手たちです。

ディフェンスでは
関学高 CB(コーナーバック)#10 平尾拓真 選手
関学高 FS(フリーセイフティ)#15 森上衛 選手

が堅守を披露。
早大学院が得意のパワーラン攻撃で打開を試みようとしても、森上選手が主将らしく素早い上がりで確実なタックルで仕留めていました。
さらに早大学院の積極的なパス攻撃に対しても、平尾選手らが完璧なカバーで投げるスキを与えさせないという強力なカバレッジディフェンスが光りました。
このパスカバーの良さが一つ勝因だったのではないかと思います。


対する早大学院のほうでは
オフェンス
早大学院 RB(ランニングバック)#40 片岡遼也 選手
早大学院 QB(クォーターバック)#1 柴崎哲平 選手

がかなり印象に残りました。
特に主将の片岡選手は、練習の時からひときわ目立つ大きな体格だったのですぐに「あいつはスゴイパワーランナーだな!」と思いました(笑)
パンフを見て、大会中3試合でラン回数65回で405ヤードを稼いだというのを知って、たまげました(;゚Д゚)
試合が始まってその当たりの強さ、セカンドエイフォートのパワフルさを感じて鳥肌が立ちましたね。
この調子で身体を作り続けて技術を磨けば、大物ランナーになりそうです。
QBの柴崎選手は、関学高の完璧なカバーに対してもやるしかないということで思い切って勝負しにいくパスを狙っていったのが一つ印象的でした。
なかなかしんどい戦いだったと思いますが、一度しかない決勝の舞台ではあれぐらい勝負にいかないと始まらないですしね。
いやーしかし特に驚いたのが、相手のディフェンスのブリッツを読みきって、オーディブルで作戦を変更して、プレッシャーをギリギリまでひきつけた上で浮かせたパス・レシーバーしかとれない手前のほうに落としたパスを投げたシーンです…!
超一流の選手がやるプレーのレベルでした。
高2でここまでのプレーが出来るとは、まだまだ成長していくこの年代でこの落ち着いたプレーが出来るとは、ホントにびっくりしました。
まさか高校決勝でここまでのプレー、駆け引きが見れるとは。
彼もまた将来が楽しみな選手です。

という風にホントにめちゃめちゃ楽しめたクリスマスボウルでした!
あんまり高校アメフトまで手が回らないんだけど、これからは高校生の試合にも足を運んでみたいな、と思わせてくれる素晴らしいゲームでした。
あ、あと早大学院の本格的な応援は素晴らしかったです‼
ディーフェンス!ディーフェンス!
のコールや、クラウドノイズなどフットボールを心得た応援でさすが4連覇中の強豪校と思わされました。
オフェンス時は1stダウン更新時と得点時以外は比較的静かにしていたのも、よくアメフトを知っているなと思いました。
ああいう応援がどんどん日本中のチームに広まっていくと良いのだけれど。w

ということで、なかなかクリスマスボウルのことが詳細に取り上げられることは無いので一番力を入れて感想書きました!
若い力のぶつかり合い、将来期待できそうな選手たちが見られて楽しかったです(´ω`*)




【甲子園ボウル(大学決勝)】
対戦カード:関西学院大学ファイターズ vs 日本大学フェニックス

≪テレビ&ネット配信予定≫
12/26(金) 22:00~ 再放送【スカイ・A(CS放送)】
1/2(金) 5:00~ 再放送【NHK-BS1】

rtvでは既にアーカイブが公開されているのでいつでも見れます!
http://rtv-live.org/archives/2411/

≪公式サイト≫
http://www.koshienbowl.jp/2014/

甲子園ボウルのほうは、関西学院が強さを見せつけた試合になりました。
現地で観戦していると、特にライン戦で関学が勝っている印象が強かったんですが、帰ってきてNHKの映像を見ていると、ライン戦を有利に戦えるようなプレーの組み合わせや工夫というのも見えてきて、流石関学だなと思わされた次第でした。
ホントにランにしてもパスにしても引き出しが豊富ですよね~
何プレー用意してるんだ!?というくらいバリエーションに富んだオフェンスです。
もちろんコーチ陣・分析スタッフが超一流だということもありますが、あれを完璧に理解してこなしてしまう関学の選手たちはスゴイですね。
1対1のマンパワーでの戦いのレベルのほうもかなり高くなってます。
ここ3年ライスボウルでオービックと当たったことで、個人能力を上げるということが意識的に取り組まれており、その成果が出てると思います。
あれではなかなか対応できません。
今年も成績通り、学生では敵なしの領域に達したチームだったと思います。

対する日大としては序盤のパントの処理のミスで攻撃権を渡してしまったことは非常に痛かったですが、この場面だけではなく試合を通してあれだけライン戦でやられればしんどいなというのが率直な感想です。
せっかくパスでゲインしてもその後が繋がらない、ぶつ切りになってしまう攻撃が多かったのもそのあたりの要因はでかいと思います。
パスを投げる暇も逃げる暇もまったく無いくらいOL(オフェンスライン)がやられていたので、QBがいたたまれないように思ってしまいました。
いくらバックスが良くても、あれでは実力を出せないですね。
あと21-0ながらやっとチャンスが来て敵陣深くまで攻め込んだ第2Qで、3点にとどまってしまったことも痛かったですね。
関学のオフェンスが相当調子いいので、あそこは思い切ってギャンブルにいってもよかったかなと個人的には思います。
勝負をかけていかないとズルズルいかれるぞ、というのが僕の個人的な考えでした。
しかし、あれを0で終わってしまえば余計苦しいしとにかく点を入れて落ち着こうという考えもアメフトの内ですから、日大がチョイスしたFGの3点というものの意味も理解できます。

気持ちの面や点差からくる精神的影響もあるので、一つ展開が違えばここまで大差にはならなかったかもしれないし、この結果だけを受けて日大が弱いというのは違う気もします。
ただこれもフットボールの一つなので、仕方ないかなという部分もありますね。
関学があまりにもいい形でやれましたね。

しかしそんなに強い関学でも、社会人を倒すのは相当至難の業。
それは3年間挑み続けた4回生の選手たちを中心に、関学の選手・スタッフたちが一番分かっておられることだと思います。
今年もどういう準備をして、ファイターズというチームが東京ドームで躍動するのか、非常に楽しみです…!



【JAPAN X BOWL(社会人決勝)】
対戦カード:富士通フロンティアーズ vs IBMビックブルー

≪テレビ放送予定≫
12/27(土) 19:00~ 再放送【スカイ・A(CS放送)】
1/3(土) 5:00~ 再放送【NHK-BS1】

≪公式サイト≫
http://www.xleague.com/jxb/

JXBのほうはテレビの生中継にかじりついて観てました(笑)
早い段階から点差が開いたのにもかかわらず、めちゃくちゃ面白い試合でした。
これは追う側のIBMのほうにケビン・クラフトというXリーグではトップクラスのQBがいるのと、強力なワイドユニットがいるからで、20点差くらいなら簡単にひっくり返すことが可能だという認識が我々にあるからかな、とも思います。
しっかし富士通は強いなぁ
攻守ともスキがなかなか無いですねww
特に先発QBのコービー・キャメロン選手が退いた後も平本選手が登場してしっかりと決めるとこで決めてくれたのはチームにとって大きく、明るい材料だったと思いますね。
オフェンス的にはランプレーであそこまでやれたら楽ですしねー。
富士通守備のほうは集まりが早いということ、ここぞという時のパスプレッシャーが激しい事、この辺がポイントになってると思います。
もちろん、DB(ディフェンスバック)陣のカバーも素晴らしいし、確実にインターセプトのチャンスでボールを奪い取っていること、この辺のビッグプレーに対する集中力もさすがです。

IBMはディフェンスは試合を通してかなり頑張ってくれたと思います。
なかなかオフェンスが点を獲れない中で、何度も激しいタックルやヒットで攻撃権を取り戻してくれていました。
アウトサイドゾーンのランがなかなか止めれなかったのは大きな反省点でしょうが、パスの脅威がある以上過剰に反応しすぎるわけにもいかず難しい戦いだったと思います。
オフェンスのほうは、結果としてはINTやファンブルが大きな痛手にはなりましたが、前回対戦で丁寧にゲームを作っても太刀打ちできなかったことを考えるともう玉砕覚悟で思い切ってやらないといけないというゲームプランには納得がいきますし、もし最初のテンポの良い攻撃機会で3点でもとれていたら全く違う展開もあったかもしれないわけで、この戦い方には賛同です。
ただ、そうまでしていかないと勝負していけないという戦力的な状況があったことも確かで、まだまだ対等に戦えているというワケではないということも事実。
これから更なる高みを目指す中で、どういった成長を見せてくれるのか、対等な戦力と計算した上のゲームプランで戦える日が来た時、どんなゲームが見られるのか、楽しみです。
IBMはまだまだこれからのチームというイメージをもっているので、今季はその大きな第一歩かなと思います。

このIBM初の決勝進出、富士通の初優勝というのはXリーグの新たな歴史のスタートであるともいえます。
オービック、LIXILといったFinal進出チーム等も含め、来季のリーグ戦がまた楽しみでなりません…!

そして、富士通はライスボウルで巧みな攻撃を仕掛けてくる関学を相手に、圧倒的な力を見せられるのかというのも楽しみです。
戦術的には練習時間も含めて関学の方に分があるけど、よく藤田HC(ヘッドコーチ)がおっしゃられているように、しっかり「フットボールをやる」「確実なタックル」などを激しく高いレベルでこなしているのが富士通なので、このぶつかり合いがどういうものになるのかは非常に楽しみです。


さて、その最終決戦、ライスボウルの告知です‼
また改めてプレビュー記事は書きたいと思いますが、とにかく僕のブログを見て頂くのもありがたいのですが、試合のほうを観て頂きたいなという思いでいっぱいです(≧◇≦)‼
関西学院があの手この手で必死に食らいつくことが予想される中、富士通はどう対応してどう戦ってくるのか。
キャメロン率いるハイパーオフェンスに関学ディフェンスはどう対抗するのか。
注目点を上げればキリがないくらい、楽しみな試合です。
是非、会場で生観戦して頂きたいですし、それがだめならBS1の放送で楽しんで頂きたいです(´ω`*)


1/3(土) @東京ドーム 14:00~ 第68回『ライスボウル』-日本選手権・日本一決定戦- 富士通フロンティアーズ(社会人優勝) vs 関西学院大学ファイターズ(学生優勝) ~今季最終決戦・真の日本一へ、ココでしか見れない構図の戦い~ →14時~【NHK-BS1】にて生中継アリ!!
解説:主音声‐高野元秀(大阪学院大総監督)&ゲスト解説古庄直樹(オービックシーガルズ主将・2011年日本代表主将)
副音声‐有馬隼人(アサヒビールシルバースターOC/QB)



≪公式サイト≫
http://ricebowl.americanfootball.jp/