素人サイエンティスト、スーパー糖質制限食に警鐘をならすブログ

素人サイエンティスト、スーパー糖質制限食に警鐘をならすブログ

素人サイエンティストが、スーパー糖質制限食を実施中に起きた機能性低血糖(血糖調節異常)症について考察、情報収集および治療に役立てる。糖質制限食はほんとうに大丈夫なのか??副作用について考え、警鐘をならす

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朝日新聞に以下のような記事がありました。
http://www.asahi.com/and_M/interest/SDI2016022397141.html

 「糖質制限ダイエット」を実践し、著書などで成果を紹介していたノンフィクションライターの桐山秀樹氏(62)が、今月初めに急逝し、ダイエット法との関連を各週刊誌が取り上げている。6年前の桐山氏は身長167.8センチ、体重92キロ、ウエストも100センチ以上あり、かなりの肥満であった。糖尿病も患っていて、医者から「このままでは生命にかかわる」と警告されて始めたのが糖質制限ダイエットだった。

 「ご飯や蕎麦(そば)、パスタなどの炭水化物を一切食べないようにした。代わりに主食として食べるのは、豆腐やチーズ、肉、魚。酒は焼酎、ウイスキーはOKで、赤ワインも少量なら問題ない」(『週刊現代』2月27日号)という過激なもので、1カ月で15キロ、3カ月目には20キロの減量に成功、血糖値もほぼ正常に戻ったという。桐山氏はその後も炭水化物をいっさい摂らない食事を続けていたが、やはり身体への負担は大きかったのか。『女性セブン』(3月3日号)で順天堂大学糖尿病内分泌内科の綿田裕孝教授はこう解説している。

 「過度に糖質制限をし、結果的にたんぱく質を摂りすぎると腎機能の悪化を招きます。また、脂肪の中で飽和脂肪酸が過剰になれば、悪玉コレステロールが増えて動脈硬化を招きやすくなり、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞の原因にもなります」

 桐山氏の死因は心不全だった。ご飯やパンなどを食べないで満腹感を得ようとすれば、その分を肉などで満たすことになる。結果として、脂肪の摂りすぎで悪玉コレステロールが増え、血管の壁を厚くするという。

 痩せたのも「脂肪が落ちたからではなく、体内の水分がなくなっただけなんです。糖エネルギーが不足すると、それを補うために、筋肉を分解してアミノ酸に変えて脳に送ります。その時に水分を使用するので、体重が落ちるんです。でも脂肪は減っていない」(『週刊現代』京都大学大学院・森谷敏夫教授)

 しかし、桐山氏は減量しなければやはり命を縮めていたかもしれない。心筋梗塞、脳梗塞の予防に詳しい真島康雄医師はこんなアドバイスをしている。「ダイエットで体重が減っただけで健康と判断することが間違っているのです。血圧が下がったら、コレステロールが下がったらというのも同じ」「身体全体の健康のバランスが保たれていることが重要なのです」(『週刊新潮』2月25日号)

 やはり、バランスのいい食事、適度な運動、規則正しい生活ということになるのだろうが、これがなかなか難しい。

根拠となる論文は、PNAS掲載の論文です。
極めて重要なので再度日本ローカーボ食研究会のホームページから結論を引用します。

「厳しい糖質制限+高蛋白食では、血管再生の根幹が傷害されることにより、虚血による血管障害がおこっても血管再生がおこりにくいことを示しています。それは血液中の心血管障害マーカー(血糖、コレステロール値など)とは無関係に起こることも示されています。つまり、長期的に血清脂質や血糖値が下がることとは無関係に、長期的に厳しい“糖質制限食は心血管死やイベントを増やすという大規模研究の結果を説明できます。
虚血の実験も含めて実にさまざまな実験系がこの研究では使われています。興味がある方は是
非読んでみて下さい。」


桐山秀樹氏の心筋梗塞による死亡についても彼が江部先生のスーパー糖質制限食を実
施していたとすると以下のような推論が成立します。

スーパー糖質制限食 ⇒ 動脈硬化促進 ⇒ 心筋梗塞による死亡


ごはんやパンなど「炭水化物」を控えたらみるみる痩せた--。そんなダイエットの伝道師、ノンフィクション作家の桐山秀樹さん(享年61)が2月6日急死した。原因は心不全だという。

桐山さんといえば、「糖質制限ダイエット」に関する著書や、「おやじダイエット部」の活動で知られる。直前まで仕事を続け、元気な姿が報じられていたことから、〈糖質制限との因果関係はないのか?〉〈急激なダイエットが原因なのでは?〉などと、衝撃が走った。

続きはここをクリック ⇒ 
ここ

ダイアモンドオンラインからの引用です。

2月6日、「糖質制限ダイエット」の第一人者として知られたノンフィクション作家の桐山秀樹さん(61)が心不全で急逝した。報道では、桐山氏の死と糖質制限に因果関係はないとのことだったが、実はこの糖質制限ダイエット、医学界からもリスクを唱える声が複数寄せられており、異を唱える専門家も少なくないようだ。短期間で確実に痩せられることが実証されている一方で、危険性も指摘されるこのダイエットの是非について、専門家に話を聞いた。リスクコントロールはあくまで自己責任であることを、今一度噛みしめよう。(取材・文/青柳直弥[清談社])

続きはここをクリックして下さい。
イシハラクリニック院長の石原結實先生の記事からの引用です。

 米国のハーバード大学は、糖質制限食を続けると心筋梗塞や糖尿病の発症率が高まるとの研究結果を報告している。日本の国立国際医療研究センター病院も、「糖質制限食を5年以上続けると、死亡率が高まる」と、約1万6000人の死亡者の調査から結論づけている。糖質制限食の問題点・危険性は、以下のとおりとなる。

(1)脳卒中、心筋梗塞などの危険性、死亡率が上がる。
(2)肝機能障害、腎機能障害を誘発する(肝、腎がタンパク質の最終産物の解毒排泄)。
(3)ケトアシドーシス(ケトン酸血症) 糖を制限すると、体内の中性脂肪が肝臓でケトン体という酸性のカロリー体に変化するので意識不明になる危険性がある。

 減量するために一時的なショック療法として糖質制限をすることを否定はしないが、数カ月以上続けると危険が伴うことを肝に銘じられたい。なお、糖質制限の危険性について詳しく知りたい方は、拙書『「糖質制限」は危険!』(海竜社)を読んでいただきたい。
全文を読みたい方は、
こちらです。

またまた、真島康雄先生のブログからの引用です。

2014年7月現在も、糖質制限食を勧める本が、揚げ物の写真を表紙にしてベストセラーになっています。このような、肉類・揚げ物などを制限しない食習慣が動脈硬化を進行させる事を突き止めましので、血管の画像と実測データを公表致します。

続きは↓をご覧ください。
http://majimaclinic22.webmedipr.jp/kanzenyobou/column2/39.html


糖質制限食 ⇒ 動脈硬化促進 ⇒ 大動脈解離

http://www.j-cast.com/tv/2016/02/26259666.html?p=all

   きのう25日(2016年2月)午後0時35分ごろ、大阪・梅田の交差点で乗用車が暴走し、歩道に突っ込んで11人が死傷した。ブレーキを踏んだ形跡がなく、運転して亡くなった奈良市の会社経営者、大橋篤さん(51)は直前までフェイスブックに「元気です」などと書きこんでいた。大橋さんに何が起きたのか。

走行中に意識不明?ブレーキ痕なし
   大橋さんのフェイスブックには、マラソン大会に出場したときの写真や「飲酒運転撲滅」「法令順守」などの書き込みもある。知人は「リーダー的で、バイタリティーのある、元気すぎるぐらいの人」という。きのうは奈良市内の幼稚園で講演したあとだった。家族も「持病はなかった」と話している。
  事故の目撃者は「ブレーキ音は聞こえなかった」「ドライバーがハンドルを握っていなかった」と話している。交通事故の専門家は、遅い速度では作動しないはずのエアバックが開いていた点に注目している。時速50キロから60キロで歩道に進入し、花壇にぶつかって止まる直前は20キロから30キロは出ていたのではないかという。大橋さんはブレーキをかけられない状態だったのではないかとも推測される。

フェイスブックに「3週間で6キロやせた」
  大橋さんはダイエット中で、「短期間に十数キロやせた」「炭水化物を制限していた」と話す友人もいる。大橋さんは身長186センチ、体重100キロで、低炭水化物ダイエットを始めて3週間で6キロ減り、「これが健康な肥満のリストだ」と数値をフェイスブックで公開していた。
  おおたわ史絵(内科医)「1か月3、4キロなら悪いことが起きる確率は低いですね。ダイエットが原因とは考えられない。睡眠時無呼吸症候群や脳梗塞、心筋梗塞などでも急に意識を失うことはあります」
  司会の加藤浩次「ドライバーの体に何か起きた可能性があるということですね。自動ブレーキシステムとかを導入した方がいいと考えてしまいます」


今回もまたまた、真島康雄先生のブログからの引用です。先生のブログに書かれている症例は、桐山秀樹さんと極めて類似した症例と思われます。極めて興味深い症例です。

以下、先生のブログです。
糖質制限食が2008年頃から脚光を浴びています。なるほどA1cと体重は低下するのでしょう。

しかし、その糖質を制限する医療には大きな危険が潜んでいます。(参照1

本日、「糖質制限食」を勧める本を読み、信じ、そしてその通りに2008年11月から実行し、それから約3年2ヵ月後に半身麻痺の脳梗塞になられた方が遠方より受診されました。

次のURLに続く。

http://majimaclinic22.webmedipr.jp/kanzenyobou/column2/29.html#photo1

今回は、久留米市の医師真島康雄先生のブログからの引用で、大変に興味深い考察です。根拠となる論文は、京都の糖質制限食の碩学○部先生風に言えば、医学分野では最高峰の雑誌であるランセットに掲載されたもので、信頼性は高いです。

以下に引用します。

・・・・糖質制限食がダメな理由・・・・・古代人のミイラが語る・・・・

<・・狩猟民族より・・農耕民族の方が・・・動脈硬化が少ない・・・・>(古代人のミイラを全身CTすることで得られた事実です)The Lancet, 6 April 2013

対象と方法:
Thomasらは、大きく異なる4つのヒト集団(古代エジプト人、古代ペルー人、アメリカ南西部のプエブロインディアンの祖先、アラスカ・アリューシャン列島の先住民族(Unangan)のミイラ137体について、全身のCTスキャン画像による血管の石灰化の有無の解析を行った。 ミイラの死因の多くは感染症とおもわれる。

なお、4つの集団の生活様式は異なり、古代ペルー人は主にトウモロコシ、サツマイモ、ジャガイモ、バナナなどを主に食べていた民族で・・Unanganはカヤックを用いた狩猟民族で、海産物として、アザラシ、アシカ、ラッコ、クジラ、魚、ウニ、貝、鳥、鳥の卵などを食べる狩猟採集する民族。

結果:
最も動脈硬化の人(石灰化を認める人)が少なかったのは、古代ペルー人の25%(13/51)、最も動脈硬化の人が多かったのはUnanganの60%(3/5)であった。

Unanganの25-29歳と思われる女性の頸動脈にはプラークの石灰化が認められた。

<私の考察・結論>:
1) 農耕民族の古代ペルー人は炭水化物摂取主体の食文化。「糖質非制限食」

2) 一方 Unanganが住んでいたアリューシャン列島では穀物摂取が非常に厳しい環境ですので・・究極の「糖質制限食」「炭水化物制限食」状態。

3) 「糖質制限食」を子供の時から行っていたUnanganの20代の若い女性は、明らかに動脈硬化が進行していた。

結論:少なくとも穀物「糖質」主体の食生活の方が動脈硬化を来さない。

健康の優先順位第一位は「動脈硬化=プラークを溜めない」であって、体重は2の次です。プラークの状況に無頓着で・・・体重が減って喜ぶのは・・真の健康の専門家ではない。

私のプラークと食事との関係の研究結果と一致します。

古代人の食習慣と動脈硬化に関する科学的なデータとして・・・このデータに勝る論文は、現状では有り得ません。まさしく・・・現代人にも通じる・・論より証拠の論文です・・。

まだ糖質制限食をされている方は・・くれぐれもご注意下さい。