条里制地割(都市については条坊制)について、現代の都市について、グーグルマップで調べてみた。
古代エルサレムには条里制地割があった。この地域より西方のヨーロッパ、アフリカ(チュニスを除く)には見つからなかった。東方には、どうもシルクロード沿いに条里制地割が見られ、日本まで伝わったようだ。
東南アジア、中国沿岸部から朝鮮半島には条里制地割は大まかには見られなかった。しかし、例外的に山東半島あたりや、朝鮮半島では旧百済国内の首都であった扶余郡(参考)や、東海岸の蔚山あたり(参考)、南端の旧任那(参考)などに条里制地割がある。
注意: 現代の都市計画が現代の民族によったものとは限らない。市街を創立した古代民族の賜物であることに常に留意せねばならない。条里制地割(条坊制)に乱雑な住宅建設も見られる場合、すなわち民族の移動や興亡が示唆される。
参考
① 古代エルサレムの条里制地割街区(紀元66年当時の完成形。当然、紀元前10世紀の建設開始時の基本設計に従ったはず!)
模型の拡大
② 現代エルサレム
③ ヨーロッパの典型的市街地、条里制地割は無い
ベルリン
ローマ
③ アフリカ、チュニスに条里制地割があった
⑥ チベット、ラサ、条里制地割あり
⑧ 東南アジア、条里制地割無し
シンガポール
バンコク
⑨ ロシア