昨日、2012年5月16日の白神山地「十二湖」の様子です。白神観光ガイド兼タクシードライバーの研修に同行。雨の十二湖となりましたが、雨の日には雨の日の白神の楽しみ方があります。
晴れの日以上に緑が輝きを増して、青池さえ緑に染めてしまおうとするほど。
森の中に入ると、生い茂る葉が傘の役割を果たしてくれます。葉を打つ雨の音は聞こえるのに、トレッキングしていてもそれほど濡れることはありません。
そして雨の日最大の見所は、ブナの木の「樹幹流」(じゅかんりゅう)。水を蓄えるのが上手なブナの木だけに、雨水を枝葉から幹へ集める水の流れが見られるのです。雨の日だからこその、白神の森の貴重な一面です。
霧の中、土や草木の匂いが充満し、ときどき謎の音が聞こえる、そんな雨の日の森の営みを、目で、鼻で、体全体で、味わうことができました。
倒木を見つけると、その倒木がこれから森に何をもたらすかを教えてくれます。
倒木によって頭上にはぽっかり空間が広がります。林間ギャップといいます。これまで太陽光を浴びることができなかった植物などに恩恵がもたらされ、林間ギャップができた場所では新たな生命がどんどん成長していきます。また、倒木自体が、土に還り栄養分となるナースウッドとなって、森を助けるのだそうです。
沸壺の池周辺のうっそうとした緑も輝いていました。
雨の日のブナの木肌は緑色になるものもあるのだとか。たしかに、くっきり緑色が浮かんでいました。
霧が立ち込め、白神山地の神々しい雰囲気を堪能することができる素晴らしい雨の日でした。
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