会派を超えて、議会は一つになれ、と | 府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

初めて議員になった時、びっくりしたことが3つ
一つは、議会なのに議員同士の議論がないこと
一つは、議会自らが条例をつくらないこと
一つは、審議の前に予算への賛否を聞かれたこと
二元代表制の地方議会では是々非々が筋
だから僕は「ハッキリYes! ハッキリNo!」



本日は、東京都市議会議員研修会ということで、多摩地区の市議会議員が府中の森芸術劇場に集まり、研修会が開催されました。
講師は、地方分権改革に携わってこられた、大森彌(わたる)東大名誉教授で、タイトルは「東京の自治と市議会の役割」でした。非常に非常に有意義で、自分が手探りで活動してきたことは間違えではなかったという安心にもなりました。

まず冒頭、議会不要論なども昨今はありますが、世界に議会のない自治体などありえない。どんな体たらくな議会であったとしても議会は必要で、議会があるということだけでも意義がある、と述べられました。会場から自嘲気味の笑いが起こりましたが、最低限の存在意義がそこにあるというのは新たな認識でした。もちろんそれだけで外に向かって胸をはれることでは全くありませんが。

また、企画・立案の重要性についても力説されてました。いまは企画・立案は行政がやっていて、議会は意思決定するだけだから楽なもんだが、企画・立案をすれば質問にちゃんと答えられなくてはいけないので、とても大変です。でもそれを年に数回でもいいからやってほしい、と。至極もっともなことです。

いろいろなお話のあったあと最後に、これを言いたいと思って今日は来たと言ってお話されたことが、ありました。それは「チーム議会の実現」ということです。

それはまず、地方議会では、市長を選挙で応援した議員たちを「与党」、負けたほうが「野党」と思いがちですが、それは明白に間違いです。国会とは制度が違う、ということでした。

続けて、与党的であれ野党的であれ、みんなに共通する公約は何かしらあるでしょう。ぜひ共通点を見つけて、議会が会派の壁を超えてチームとして一つにまとまって、首長に対抗しようとしてほしい、と述べられました。首長にとって一番よいのは議会を分断することです。多数派から裏でちょっと話を聞いてやれば、楽なもんです、とも。

最後に、議会が共通点を見出して一つにまとめようとすれば、議員同士の議論が起こります。そして議論する中で考えが変わったり、妥協が生まれます。そうやって「議会がチームとして」まとまれば、議会は大きな力を持つのです、ともありました。

まさに、私が初当選以来、議会の実態に疑問を持ち、訴え続けている、「是々非々」「議員立法」「議員同士の議論」を裏付ける、というよりそのままのお話だったと思います。これからも、自信を持って忍耐強く訴え続けてまいりたいと思います。