議員報酬削減の議論を何故しないのか? | 府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

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初めて議員になった時、びっくりしたことが3つ
一つは、議会なのに議員同士の議論がないこと
一つは、議会自らが条例をつくらないこと
一つは、審議の前に予算への賛否を聞かれたこと
二元代表制の地方議会では是々非々が筋
だから僕は「ハッキリYes! ハッキリNo!」

facebookの投稿に、福島さんからコメントをいただきました。

大変、ありがとうございます。「返信」がだいぶ長くなりそうでした。

多くの皆さんに共有していただきたいことでもありますので、

ブログにいたしました。(「もっと見る」をクリックして下さい)



福島さんの問いは、コロナに関連して
●議員の報酬削減の議論が府中では何故されないのか
=各議員の賛否を市民の前でオープンにさせるべき、

ということでした。このいらだちを、私も共有するものです。

これをエネルギーにしてこれまで議会活動にとりくんできました。

しかし今回は大変申し訳ありません。

議員報酬削減について、正式な場では提案しませんでした。

5月中はコロナ対策の「議会提案」を、6月議会では事件についての質疑、再発防止のための会議設置を優先したからです。多数派が反対することについて、少数派の意思を通すには工夫がいります。あれもこれもでなく、一つか二つに的を絞らないと通るものも通りません。

5月の「議会提案」には、公明・市フォが反対でしたが、代表者会議の中で唯一、臼井議員だけがその意義を理解してくれていました。彼の協力もあって議長斡旋で「議会提案」は実現しました。私案では、議会内に寄付口座を設置することを提案していましたが、斡旋案では「議会内に」ははずされていました。オープンの議論ではないので誰の意向かは明らかではありません。しかし、それものんで、斡旋案に私も賛同しました。

6月議会の前に、議員報酬削減について議会(代表者会議)で提案することも視野に入れて、各会派の反応を探りました。共産は意外に積極的ではなさそうでした(理由は想像がつきましたが、オープンではありません)。次にまた臼井議員と話をしたところ、市政会としては特に反対でもないが一般会計に戻すだけになるので意味があるのかという疑問の意見もあった、とのことでした。議論にする可能性は感じました。

 

しかしその数日後、談合事件がおこり、6月議会の代表者会議は、事件対策に殆ど時間が割かれることになりました。私としても優先順位を変えざるを得ませんでした。事件はもちろん個人の問題ですが、議会としての責任もあり、何よりこれは議会を変える大きなきっかけにできる、しなければならないと思いました。

最初の何故?という問いに戻りますと、
①こうした一連の流れがあったので、報酬削減を議論の俎上にあげられなかった、今の勢力下では狙いを絞るよりない、
ということがあります。
そしてさらに大きな問題として、
②仮に無理に俎上にあげて議論にできたとしても現状では、代表者会議(非公開)での議論になるので、誰が賛成したか反対したかは、オープンにならない、見える化されない、
ということがあります。

この②こそ府中市議会の大きな問題です。
くしくも、6月25日の読売新聞に、議会改革ランキングの記事がでました。なんと府中市議会は783位!だそうです(町田市3位、多摩市5位)。議会改革基本条例の策定過程も非公開でした。自民党を中心にした与党3派は、ランキングなんて気にすることはない、と嘯きます。そんな馴れ合いの文化が、前時代的なコテコテの談合事件を生んだ背景にあるのではないかと私は思います。

つまり、何故?という問いの答えも、談合事件も、783位という不名誉も、根は同じであると思うのです。そこを正すには、議会の仕組み、文化を変えていかねばなりません。文化を変えるのは容易ではありませんが、今回の事件では、文化の中心が自ら崩れました。弁の立つライバルもいなくなりました。大きなチャンスです。この機に、生ぬるい体質を変えていくため、皆さんといらだちを共有してまいりたいと思います。