スキー指導用語96「スクール小屋」 | スキーと登山 髙波太一ブログ

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山とスキーのいろいろ

69でパト小屋が出てきましたね

https://ameblo.jp/takanamitaichi1230/entry-12441076345.html


「スクール小屋」とは

スキースクールに勤める先生方が待機する

詰所の事です


古くて伝統と実績のあるスクールなどでは

在籍するイントラも多く、小屋と言うより

立派な校舎があったりします


大抵はセンターハウスの一角か一室、

又は独立した小屋程度の建物が詰所になっていて

スキー場によりまちまちです

パト小屋と一体化している所もあります


受付は一緒だったり別だったり様々



中央にでかい石油ストーブが置いてあり、

それがゴーと音を立てて周囲にはグローブなどが

干してあります

天井には火棚が吊るされそこにも干しもの


貼られたロープには幾つものゼッケンが

ぶら下がり、次の出番を待ちます

大事な個票の束は今はPCの中に


壁の木札には若手中堅ベテラン揃った

先生方の名前

休みの場合は裏返して赤文字に


ホワイトボードには行事予定や

担当の割り振り、トイレ当番、

弁当の注文票、注意事項


誰かが持ち込んだスキー雑誌や教程、

赤本が重なり 古い技術や検定の歴史も知れる

研究室、図書館的な役割も持っています


チューンナップルームではこだわりの先生が

職人の技術で板を仕上げています


蒸気とワックスの溶ける臭い、

生乾きの部屋干しの臭い、汗と涙

染み付いた「現場」の空気感や

スキーとスキー指導にかける情熱が満ちた空間


部室のようで教務室のようで


向かい合えば

雑談に始まりスキー談義、指導のハウツー、

検定基準、お悩み相談など

皆教えたがり、知りたがりなので

話題の尽きる事はありません


アカデミックな探究の精神が

スクール小屋には宿っていると感じます


次回は97「ミーティング」です



スキー指導員 高波太一