みなさんは、こういうことを聞いたことがありませんか?
「好きなことは、趣味に取っておいたほうがいい。
好きなことを仕事にしたとたん、
それがつまらなくなってしまう。」
これは、説得力のある考え方ですよね。
実際、そういう体験した人もいるかもしれません。
趣味の旅行を仕事にして、旅行代理店に勤めたら、すごく大変だった。そして、あれだけ楽しかった旅行がつまらなくなってしまった、といったようなことです。
知り合いの映画監督が同じようなことを言っていました。学生時代、映画が大好きで毎日何本も見ていた。夢が叶って助監督のアシスタントになり、現場に24時間こもるようになった。でも、数年経ったらプライベートで映画を見ても、カメラのアングル、シーンの構成、編集など、細かいことが気になって、純粋に楽しめなくなったというのです。だから、好きなことは、趣味にしておけというのです。
一方で、
「好きなことを仕事にしなかったら、
人生で起きている時間の大半を嫌いなことをやる」
ことになります。
それはそれでつまらない生き方ですよね。夜だけ、週末だけ好きなことをするとしたら、普通に生活していると、ほとんど趣味の時間が取れないはずです。
これは、悩ましい問題です。
どちらが正解というものでもありません。
「自分の好きなことをどれくらい突き詰めてやりたいのか?」
で人生を考えればいいと思います。
幸せな小金持ちの人たちは、自分の好きなことを仕事にして、成功しています。でも、けっして大成功ではありません。大成功をするには、人生のバランスを相当崩すことになってしまうからです。例えばレストランを経営するとしても、何百店舗の全国チェーンを展開するというよりは、ユニークなお店を3店舗経営することを選びます。それによって、本当にやりたいお店に心を込めることができるからです。
あなたは、どれくらい、好きなことと距離を取りますか?
それが、あなたの人生の雰囲気を作ることになります。
本田健