先日、「大好きなこととの距離の取り方」という話をしたところ、読者のみなさんから、「趣味はあるんですが、どうやったら趣味を本業に出来ますか?」という質問をいただきました。そこで今回は、趣味をどうやって本業にしていくのか、趣味と本業のラインの超え方についてお話ししましょう。
これまで、パーティーなどで自分の大好きなことをやっている人と会う度に、どうやって今の状況に行き着いたのかを聞くようにしています。すると、みんなおもしろい人生ストーリーを語ってくれて、いろんな生き方があるんだなぁとつくづく感心します。本人が相当意識してやった人と、なんとなく導かれて今に至った人ではストーリーが全く違います。
たとえば、趣味で結婚式の2次会の司会を何回かやっているうちに、次々と友人に頼まれるようになって、OLの収入の何倍にもなった人がいます。その噂を聞きつけた派遣会社からスカウトされて、フリーランスでやるようになりました。数年後、独立して今とっても成功している人がいます。そういう人は、目標を立ててやったわけではなく、一生懸命やっているうちに、人に紹介されたり、引っ張られたりして、うまくいったといえるでしょう。
逆に、絶対に将来は有名なラーメン屋をやるぞ!と気合いを入れて、10代から修行して、実際に何店舗にまで拡大させる人もいます。こういうタイプの人は、いったん目標を定めたら、絶対にあきらめない、何が何でもやり遂げる気持ちで、真剣勝負でやっています。いろんな障害に出会っても、めげずに初志貫徹します。なかなかできることではありませんが、本人はいたって楽しそうにやっています。
どちらも、好きなことからスタートしたのに、人生のノリは全然違います。その人の性格によって、生き方が変わってくるからでしょうね。どちらのケースも、趣味で好きだったときから、もっとよくしたい、高みを目指したいという気持ちは同じです。趣味だからこんなもんでしょ!と妥協するのではなく、
「もっと、おいしくするには?」
「もっと、喜んでもらうには?」
「もっと、質を良くするためには?」
と改善を続けているうちに、アマチュアの線を越えて、プロになっているのだと思います。
人が喜んでお金を払ってくれるかどうかが、アマチュアとプロの違いです。趣味でやっていた活動をプロレベルに持って行くのは、相当の覚悟もいるでしょう。でも、もともと好きなことなので、苦労もあるけれど、結構楽しめるのではないかと思います。
本田健
★Voicyで毎朝、無料配信中!
本田健の1分間コーチングはこちらから