格の違いからいつものような感じではなく、精彩を欠く印象だった組手稽古。でも何か掴んだ実感有り | 中山隆嗣の「活殺自在」

中山隆嗣の「活殺自在」

武道と癒しを中心に、生き方、日々のことを綴ります。

 昨日の続きです。

 

 ある土曜日の稽古ですが、今日は第2部の自由組手の様子です。

 

 直真塾の稽古では、組手は希望者のみ行なっていますが、怪我をしている道場生もいたため、結果としてあまりできませんでした。

 

 今日のその中からある1組を取り上げてお話ししますが、当日撮った写真を交え、その様子を綴っていきます。

 

 タイトルに格の違い、という言葉がありますが、一方は少年部から昇格してきた道場生で、もう一方は高校生です。その高校生も5年前に一般部に来た少年部のOBです。

 

 今年から一般部に来た道場生の場合、同学年で組手稽古を行なうと、その打突の強さから泣いてしまう子供もいるくらいなので、多少年齢が違っても問題ないのでは、ということで組み合わせました。

 

 しかし、いざ蓋を開けてみると、やはりその差は明確にあり、タイトルにあるような内容でした。

 

 

 上の写真は、対峙した相手に間合いを詰め、攻撃しようとしているところですが、いつもと比べると間合いが遠く、今一つ飛び込めない、というシーンが続出しました。

 

 当然、攻撃の質も低くなり、当たらない、あるいは当たっても軽い、という状況が続きます。

 

 いつもならもう少し相手に近づき、「突き」や「蹴り」に繋げているところですが、全体的に凡庸な戦いになりました。

 

 稽古後、感想を聞くと、私が感じていた通りの答えが返ってきましたが、見えない力に押し戻されているような感じだったそうです。

 

 それを格の違いと認識したようですが、こういった稽古を続けていると、大会では同学年を合わせる構成になることから、断然有利な戦いになるということを告げたら、にっこり微笑んでいました。

 

 ブログ冒頭から最後の言葉のような言葉を綴りましたが、これからその様子を写真と共に検証します。

 

 

 今回、高校生のほうには「受け」を意識し、相手の動きをよく観察し、イメージの中で反撃をする、ということを前提にやってもらいました。

 

 上の写真は蹴っているほうが新中学生ですが、前述のように間合いがうまく切れないため、「蹴り」が伸びていません

 

 同学年ならきちんと「回し蹴り(まわしげり)」を極めているところなのかもしれませんが、そもそも間合いが遠い状態です。

 

 しかも威力が無かったのか、受ける側は軽い感じの「掌底押え受け(しょうていおさえうけ)」で対応しています。

 

 本来の戦い方であれば、ここから相手の下肢を払いのけるようなことを行ない、反撃をしているのでしょうが、前述のように「受け」を意識してもらうことになっていますので、それはありませんでした。

 

 

 再び「蹴り」を放っているところに対応している様子ですが、今回は「前蹴り(まえげり)」です。

 

 これまでの稽古では「蹴り」を多用しているので今回もそうしているのでしょうが、気持ちが入っていなければ相手に翻弄されます。

 

 だから、この写真のように足首を引っ掛けられてしまうのでしようが、こういうことは約束組手などで行なっています

 

 受ける側の道場生はそれを実践しているだけなのですが、当然ここからどうするかということは心得ているはずです。

 

 今回の場合、心理的には受ける側が余裕を持っていますので、約束組手で稽古した時のことを実践するのは比較的容易なはずです。

 

 客観的に見ていると、そういうシーンが頭を過るような状態でした。

 

 

 自由組手ですから、「蹴り」だけでなく「突き」も出ます

 

 その時の様子が上の写真ですが、あえてこういう間合いが足りていない様子をアップしているわけではありません。実際にこういうシーンが多かったのです。

 

 こういう間合いの取り方であれば、約束組手のほうが良かったのでは、と思える感じでしたが、「蹴り」も「突き」も効果的な感じで当たらないという現実は、やっている側として悔しかったかもしれません。

 

 でも、だからこそ工夫する意識も芽生えてくるのではと期待していますし、もともと性格的には負けず嫌いなところがあるように感じていますので、冒頭でお話ししたように、これを良い経験と理解し、次のステージにつなげてもらうことを願っています。

 

 

 最後にもう1枚だけアップします。

 

 今度は高校生側が仕掛けているように見えますが、相手が受けて反撃するようなシーンも作るようにと話してありました

 

 ですからここでは「中段順突き(ちゅうだんじゅんづき)」を放っているわけですが、写真からも1本を取るつもりの技ではないことが伝わります。

 

 そのまま上肢を伸ばせは、きれいに中段に入っているところが分かる写真でもありますが、受けずに「上段突き(じょうだんづき)」を合わせているように見えます。

 

 しかし、互いの上肢の様子を見ると、中学生側はタイミングが遅れており、これでは相手からもらった後に放つ技になります。

 

 こういうところが前述したように、相手から気持ちで押されている、ということの様子になりますが、冒頭でお話ししたように、貴重な体験だっと思いますので、それを今後の稽古に活かしてもらえればと願ってます。

 

 この後、第3部として「(かた)」の稽古になりましたが、そのことは明日のブログでお話ししたいと思います。

 

 

 

 

 

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