仕舞屋の蔵 -2ページ目

仕舞屋の蔵

ブログの説明を入力します。

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<いまどきの怪異>


過日の仕事帰りのことです。
最寄り駅からの家路を
足早にたどっていました。

秋の日は既にとっぷりと暮れ
夜のとばりが降りた住宅街には
街路灯がともっていました。

ふと見ると行く手に小学生がふたり
ぶざけながらダラダラと歩いていました。

僕の歩行速度は時速6キロ。
彼らとの距離はたちまち縮まり
静かに追い抜こうと真後ろに迫った
ちょうどそのとき
少年のひとりが不意に振り返りました。

彼は眼前に現れた僕を見て驚き
思わず大声を上げました。

「ぎゃぁ、怖い~ぃ!!!
 ごめんなさい。ごめんなさい」


失敬なと思いながらも
僕は何食わぬ顔で抜き去りました。
背後では彼らの会話が聞こえます。

「びっくりした~」
「スレンダーマンかと思った」
「ちょうどスレンダーマンの話をしてたら
 細長い影がす〜っとさしてきたもんね」
「スレンダーマンじゃなくて
 おじさんだったね」


彼らから遠ざかるに従い、
詳細は聞き取れなくなりましたが、
スレンダーマンという言葉を
興奮気味に繰り返すのは聞こえました。


スレンダーマンって何だ?


家に帰ってから調べてみると
どうやらアメリカの都市伝説の
キャラクターのようです。

背が異常に高く、ガリガリに痩せ
異様に長い手足をもったスーツ姿の男性で
子どもを誘拐するとされています。

初出は2009年のネット投稿とのこと。

今の子ども達はこういうものを
怖がるんですね。


写真は、名古屋の街中で最近撮ったものを組み合わせてみました。




#ファインダー越しの私の世界
#写真
#iPhone
#クマ
#ハロウィン


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<思わせぶりな因果>


今年も残すところ100日を切りました。

秋色の深まりとともに陽の傾きは早くなり
それと歩調を合わせるように
年が急ぎ足で暮れていく気がします。


ただ、この時期はそんな物悲しさを
誘うばかりではありません。
果物や穀物などの実が色づく
喜びの季節でもあります。

そう、実りの秋です。

****

植物が美味しい実をつけるのは
動物にそれを食べさせて
種を遠くに運んでもらうためだ。

****

植物の生存戦略について
こんな説明を聞いたことはありますか?

自然淘汰という仕組みを考えると
このレトリックは「原因」と「結果」を
逆に語っているような気がして
ひっかかりを禁じ得ません。


自然淘汰とは
環境により適合したものが
よりよく生き延びるという仮説です。

その観点からすると

《種を運んでもらう》という
「意図」を「原因」として
《美味しい実をつける》という
「結果」を招いたのではなく

《美味しい実をつけた》という
「偶然」を「原因」として
《種が運ばれる》という
「結果」に至った

こう考える方が適当ではないかと
思うのですが、どうでしょうか…

要するにこういうことです。

****

ある植物は美味しい実をつけたことにより
動物に種を運んでもらうという幸運に出会い
今日まで生存するに至った。

****



さて、ややこしい話はここまで。
皆さん、お久しぶりです。

うかうかしているうちに
月日はわたしたちを置き去りにします。
とりわけ僕はもうすっかりそれです。

ご機嫌いかがですか。


僕はといえば、これまでどおり週末には
炊事を続けておりますが、
それらを紹介する機会をとんと得ません。

今回は園芸方面の写真で失礼します。

右側の写真は
うちの庭のオリーブの実です。

左側の写真は
先週末に作った寄せ植えです。




#ファインダー越しの私の世界
#写真
#iPhone
#花
#クイーンローズ
#宿根アスター
#ガーデンシクラメン


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<好物オルタナティブ>


「干し豆腐」という食材をご存知ですか?

水分を抜いた豆腐を細く刻んだ中華食材で
豆腐で出来た麺のような感じです。
弾力のある歯ごたえと豆腐の風味が特徴な
僕の大好物です。


中国語では
「豆腐干絲(トウフカンス)」
と書き表します。
中華料理店でこの文字を見かけると
必ずといっていいほど注文します。


3週間ほど前、呑みに訪れた店で
久々に口にすることができました。
キュウリとニンジンの細切りを和えた前菜でした。
やはり格別な旨さだなということを再認識し、
もうひと皿を追加で注文しました。


材料が手に入れば
自宅でも味わいたいところですが、
ネットを見渡しても
どうやら国産の干し豆腐はないようです。

普通の木綿豆腐から水分を抜いて
「押し豆腐」を作るのも面倒ですし、
あれほどの弾力で仕上げられるとも思えません。

そう思っていたところ、
ふと思いついて作ったのが
右側の写真の料理です。

油揚げと春雨の和え物です。

油揚げで歯ごたえと豆腐の風味を代用し
春雨で麺のような食感を代用しています。
なんちゃって干し豆腐ですが、
なかなかイケます。

油揚げと春雨も大好物なんですよね。

油揚げは、薄い幅広のものを使ってます。

左側の写真手前は、麻婆レタスです。
この付け合わせとして
先週の日曜の夕飯に作りました。




和え物の作り方は以下の通りです。
興味のある方はどうぞ。

(作り方)

1 フライパンに水を入れ沸騰させる。
創味シャンタンを適量入れて溶かし、春雨を入れて茹でる。
細切りにした油揚げ、ニンジンを加え、ほとんど水分がなくなるまで茹でる。

火を止めてしばらく放置して、残りの水分を春雨に吸わせる。

2 細切りにしたキュウリをボウルに入れ、軽く塩を振る。
少ししんなりしたら、ごま油で和える。

3 (2)に(1)を加えて和える。
適宜、ごま油を加える。

4 皿に盛り付ける。
炒りごまを指の平で潰しながら、振りかける。



#おうちごはん
#おうちカフェ
#ファインダー越しの私の世界
#写真
#iPhone
#油揚げ大好き
#油揚げのピザもおいしい


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<いやはや参った>


値段を安くすることを
「負ける」といいます。

買い手の値下げ要求に
売り手が屈する様子が
敗北のように映るからでしょうか…


先日、花屋を訪れたときのことです。

少し離れた広場に多肉植物の陳列棚が特設され
「どれでも100円」という赤いポップが
目に入りました。

これは安いと2鉢選び、レジで会計をお願いすると
税込で500円近い値段を告げられました。

「ひとつ100円ですよね?」と確認すると
店員さんは困惑の色を浮かべて
「そうなってましたか…」と漏らし
レジを打ち直して200円にしてくれました。

何だか腑に落ちないので、店を出た後に
広場の陳列棚を見に戻ると、先程の店員さんが
先回りしてポップや商品の位置を直していました。

僕は店員さんに尋ねました。

「ひとつ100円でしたか?」
「いえ、違いました」
「じゃあ、差額を払いますよ」
「いえ、結構です。どうぞ、どうぞ」

そう言い残して店員さんは立ち去りました。

あらためて陳列棚を確認すると
「どれでも100円」のポップの近くには
指先に乗るほどの小さな鉢植えが並べられ
僕が買った5センチ四方の黒ポットは
それらから離して反対の端に並べられてました。
よく見るとポットには個別に小さな値札が
付けられていました。

「そっか、僕の勘違いだったんだ…」

こういうオマケは後味が悪いものです。
自覚のないままに相手を打ち負かして
いたからでしょうね…


写真は、そのときの僕の心象風景です。

ウソです。

花屋がある庭園施設の景色です。
池に睡蓮が咲いていました。


#ファインダー越しの私の世界
#写真
#iPhone
#花
#睡蓮
#お負け
#参るぜベイベー


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<回り灯篭の揺らめき>


ありんこハイウエイ

うちの庭の境界ブロックの上を
蟻たちが行き交う様子を
僕はそう呼んでいます。

あるとき庭の中程で芝を刈っていると
小指の先くらいの青虫を見つけました。
熊手の端っこが当たって
コロンと転がり出てきたまま
丸く屈んで動きません。

青虫は植物の葉を食べるので
退治するか、どこかに行ってもらう方が
いいだろうと思いましたが、
トドメを刺すのも、隣地に放り投げるのも
ためらわれました。

ふと思いついて丸まった青虫を
ありんこハイウエイに置いてみました。
すると、通りかかった2匹の蟻が
青虫に気がついて寄ってきました。

「おっ、青虫じゃん」
「うまそう。ラッキー」
蟻たちはそんな感じで
青虫の周りを激しく動きます。

もはや死んだふりは通じないと判断したのか
青虫は急に身体を伸ばし
隣地の方にすごい勢いではっていきました。

めでたしめでたし。
一件落着。


さて、気がつけばもう8月も終わりです。
ブログはすっかりご無沙汰しています。

その間、あんなことも
こんなこともありました。

可愛いイタチに遭遇したり
蟻に背中を噛まれたり
インスタ映えする都会のBBQを楽しんだり
自宅まで500mのところで雷雨に飲み込まれたり
地区の盆踊りで出店のチケット売りをしたり
などなど…

そんな今年の夏も暮れていきますね。

写真は先々週末に作った朝食です。
ムール貝とエリンギのパスタです。
白ワインで蒸した殻つきの貝を
剥き身にして使いました。

ムール貝、いい味が出ますね。


#ファインダー越しの私の世界
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#夏の思い出
#まわりどうろう
#走馬灯