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MOMO

MINIMAL × ORGANIC

 

 

 

 

さて、デンマーク留学中につくった絵本をリニューアルして出版するというMy プロジェクトですが、昨日は知り合いの出版関係の会社を経営している方のご好意に甘えて、色々と出版業界の事情についてお話を伺ってまいりました。

 

 

 

インターネットをはじめ、様々なメディアが出現した今の時代、本が昔に比べて売れなくなっており、出版業界が厳しい状況に立たされていること、絵本の出版の特殊性など、素人のわたくしには目からウロコのお話ばかりで、本当に勉強になりました> <

 

 

お話を伺っていて一番思ったのは、絵本をつくって出版するにあたっては、本当に色んな視点からモノゴトを検討しなければならないんだなということでした。

 

 

 

アンデルセンが苦しかった駆け出しの頃に書いた素敵なお話を日本に紹介したい!!と思ってはじめた絵本づくりですが、やっぱりその想いをきちんとカタチにするには、自分が好きな絵を描くだけではダメで、どのような作品にすれば読み手となる大人とこどもの手に届けることができるかという点をしっかり考え抜かなければならないんだと痛感いたしました。

 

 

こういう本にしたいな星というイメージは自分の中にあったけど、もっといっぱいいい絵本を研究して、文章も絵の構図も考えなくてはあせる  

 

 

一度やりはじめてしまったからには、何とかカタチにしたいと思いますメラメラ

 

 

作り手からの視点だけではなく、売って下さる人、買って下さる人の立場のことを想像しながら、一つの作品のまわりにできる世界を有機的につなげて考えるというのは、まさにずっとやってみたかったこと。 自信はまったくないけれどあせる、今自分の持っているものを総動員することに集中しよう思いますニコ

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは、MOMOですニコ

しばらく間があいてしまいましたが、デンマーク留学記の続きです♪

今日はいよいよホイスコーレとは?についてですニコ

 

 

<前回までの留学記はこちら↓>

Vol.1  世界一幸福な国デンマークとの出会い

Vol.2 "ヒュゲリな暮らし"と自分の感覚を大事にすること

 

 

 

 

探していたもの

 

 

 

 

 

前回の記事で書いたとおり、弁護士になってから、このまま法律の専門家としての道を突き進んでいいのか、どこかで感じている自分の違和感に耳を傾けなくていいのか、モヤモヤする日が続いていました真顔

 

 

 

科学技術の進歩と経済の発展によって、わたしたちの生活はとても便利になったし、食べるものにも困らないし、物質的にはとても豊かな素晴らしい世界に生きていると思います。

 

 

でも、そのコインの裏側として、分業化、標準化によって大量に作られたモノたち、取引社会における合理的・対抗的な思考方法に囲まれて生きることは、ときに人としてさみしい気持ちになるのも事実です。

 

 

分業化よりモノゴトの効率を上げることは、いろんなことをスピーディーに進められていいように思えるけれど、、、切り離されたブロックのような仕事では全体とのつながりが感じられず、意義を見つけづらい。

 

 

他者との競走による成長は、時に自分を高めてくれるものであるけれど、それができないときに、自分全体を否定することになりかねない。

 

 

 

当たり前のことだけど、わたしたちは、あくまでも"生きた人間"であって、功利的な計算で動いている機械として生まれたのではない。 でも、その当たり前のことが、経済や社会の仕組みの前提から抜け落ちているから、心がカラカラしちゃうんじゃないかしら??ショックあせる 

 

 

何か、上手いようにバランスをとる方法はないのかしら??ショックあせる

 

 

そんなことを日々感じながら、"生きた人間"ための、自然の摂理にかなった社会の仕組み、世界観のようなモノをきちんと自分なりに考えてみたいと思っていました。

 

 

そんなとき、デンマークのフォルケ・ホイスコーレとよばれるとてもユニークな面白い教育制度のことを知ったのですニコビックリマーク

 

 

 

「生のための学校」フィルケ・ホイスコーレ

 

フォルケ・ホイルコーレ(以下、略してホイスコーレ)は、グルントヴィという牧師さんの思想を土台につくられた学校です。

 

 

今では国民幸福度の高いデンマークですが、グルントヴィが生きていた19世紀頃は、ヨーロッパ近隣諸国との戦争に負けて荒廃しており、若者は生きる意欲や目標を持てない疲弊した社会でした。

 

 

グルントヴィは、若者が生きる意欲を持てないのは、暗記と試験中心の詰め込み教育にあると批判し、競走をさせて強制的に学ばせる教育では、人間としてのこころが育たず、身勝手な人間を生み出し、自分たちの社会が困窮しているときに立ち上がることができないんだといいました。

 

 

 

 

そして、このような社会を改善していくために、「生のための学校」という民衆のための新しい教育機関を作ることを提案したのです。当時、聖職者や知識人・官僚階級のための学校はありましたが、社会を支える民衆(農民)が十分な教育を受けるための学校はありませんでした。 グルントヴィは、民衆が自由に発言し、知りたいことを自由に学ぶことができ、官僚や知識人階級と対等に立つことができてはじめて、真の民主制が行われると考えたのです。

 

 

階級または先生と生徒というヒエラルキーを超えて、人々が思っていること相互に語り合い、自由な対話をかわす中で、人間性を育むという教育の方法を提案しましたニコ

 

 

彼の提案はすぐには実現しませんでしたが、その後、グルントヴィの思想に影響を受けた教師コルがはじめて学校をつくり、その画期的で生徒の自主性を重んじる教育方法は高く評価され、ホイスコーレはどんどん広がっていきました。今デンマークには70ほどのホイスコーレがあります。

 

 

 

ホイスコーレに短期留学

 

 

もっと自由な発想で、自分の中にある創造性を引出しながら、自分のできることを考えてみたいと思っていた私にとって、ホイスコーレは何だかぴったりな場所に思えました。 

 

そして、知識の多さではなく、自分の言葉で語ること、自分の生きた経験を大事にすることが価値として認められているからこそ、あの穏やかで落ち着いたデンマークの空気を創り出しているのではないかと思ったのです。

 

 

ホイスコーレは、18歳以上であれば、誰でも入学することができ外国人でも学ぶことができます。もちろん試験はありません。

 

 

ただ、通常の期間は半年で、半年となると仕事をやめなければならないし、どうしようと思っていたところ、たまたまスノーホイ・ホイスコーレが2週間のお試しコースの募集をしているのを見つけましたニコ そこで、まずは雰囲気を味わってこようと思い、申し込みました。

 

 

初めてデンマークに行ってから半年後のことでした。

 

 

 

 

 

森と海に囲まれた学校

 

再び足を踏み入れた2度目のデンマーク。

 

 

その学校は素晴らしい環境にありました。

 

目の前は海で、学校の近くには森があります。

 

 

 

泊まったお部屋の窓からは中庭が見えました。

 

 

学校の廊下にも外から自然な光が差し込みます

 

学校の裏にある池と森

 

 

天気がいいときは桟橋へお散歩

 

 

 

何だか長くなってしまったので、学校の詳しい様子は次回に続けて書きたいと思いますにひひ音譜 

 

 

 

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< 北欧刺繍とレザークラフトのワークショップのお知らせ>

 

 

 

 

ところで、私がデンマーク留学前に通っていた神楽坂の語学教室で、来月に北欧刺繍とレザークラフトのワークショップを開催することになりましたので、お知らせさせて下さいニコ

 

 

デンマーク留学中に訪れたスカルス手芸学校という有名な手芸ホイスコーレの先生方をお招きする予定で、私も当日通訳スタッフとしてお手伝いします♪

 

 

手仕事の好きな方、北欧のデザインに興味がある方、スカルス手芸学校に興味がある方、ぜひご参加下さい星

 

 

↓ポスターをクリックすると詳細ページにとびます^^

 

 

 

あ、絵本リニューアル版の絵もちゃんと描きすすめてまーすあせる

絵本づくりを応援して下さっている皆さん、お待たせしてすみません><。

ひきつづき頑張りますおーっ!

 

 

 


MOMOですニコニコ
さて、デンマーク留学記のつづきです^^
(前回はこちら→Vol.1)




ヒュゲリな暮らし


デンマーク人の好きな言葉に"ヒュゲリ"という言葉があります。英語でいうとcozyに近いような、ほっこり心地よくて快適という意味ですにひひ


Hygge



デンマーク人は、この"ヒュゲリ"感を暮らしの中で、とても大事しています。
頭で考えるものではなく、心や身体で感じとるものだから、自分が今どのように感じているかとか、"自分の居心地よさ"にセンシティブです。



お気に入り



だからかどうかは分からないのですが、デンマークにいると、学歴とか肩書きとか、そういう抽象的な記号よりも、自分が何がしたいとか、自分がどう感じるかという方に興味があるような気がします。 自分に正直であることがとても大事なことで、そのとき感じたこととか意見をお互いに言葉で表現するカルチャーがあるのです。


頭でっかちじゃなくて、中身がしっかりつまったもの。
自分が居心地よく感じるもの。




そういうことを大事にしているから、日々の暮らしや努力が、素直に幸せの方向を向いているんだひらめき電球と思いました。





新米弁護士の日々

東京タワー



デンマークで思いきり楽しい1週間を過ごして帰って来た後、仕事もたまっていたので、すぐに日本での忙しい法律事務所での業務に戻らなければなりませんでしたあせる


東京に戻ってくるとスピード感がまるで違います飛行機
まるで世界が早送りボタン8倍速で再生されているかのように見えました目


当時、私は新米弁護士として、六本木の高層ビルにある法律事務所で毎日夜中遅くまで働いていました。
終電で帰宅できればラッキーチョキで、深夜にタクシーで帰って、「締切りに間に合わない!どうしよう!叫び叫び叫び」と叫んでいる夢にうなされながら寝るという生活ガーン



オフィス



そう、ほっこり生活とはまさに対極のキッタハッタの世界叫び

もともとは、いつか国連のような国際機関で働くことを夢見て、英語力と法律家としての専門知識を身につけるために法律事務所に入りました。 


世界的に有名な企業や海外の法律事務所と一緒に働くことも多く、みんなバリっとスーツを着ていて、オフィスも新しくてとても格好よく見えたし、最初はとても楽しかったのです。 国際的な舞台で活躍する弁護士に憧れていた私は、まさに夢にどんどん近づいているキラキラ、、、はずでした。



でも、同時に何かしっくりこない感じヒツジくもりヒツジがしていたのです。  


もともとは、格差社会を是正するために国連で働くことを目標にしていたから、スキルを身につけるためとはいえビジネス中心の法律事務所にいたことが、違和感の原因だったのかもしれません。


でもそれ以上に、大きな組織に属していると、自分で何かを新たにクリエイトする力みたいなものがどんどん弱まっていくような感じ、、、、、、すごく抽象的ですけど、国際的な法律事務所、弁護士、有名クライアントと、自分の周りを囲うものが大きなものになるにつれ、自分で根本から考えて自分で動く"生きる力"が弱まっていくような感じがしたんです。


言葉では上手く説明できないモヤモヤした違和感が続いていました。




新しい価値観~自分の感覚を大事にするコト~

たんぽぽ



そんなとき、デンマークに行って、

頭でっかちじゃなくて、中身がしっかりつまったもの。
自分が居心地よく感じるもの。


を大事にしている人たちの暮らしを見て、


「あ、やっぱりその方向でいいんだ!」


ってシンプルに思ったのです。



社会が発達するにつれ、色んなことが複雑になっちゃったけど、みんなが幸せな暮らしができるようになることが本当の進化のはず。


合理的で時代の最先端を行っていると思っていた場所は、生き残りをかけて切磋琢磨するスピーティーな世界で、理屈では整理しきれない"人間らしさ"とか"温かみ"はかえって邪魔になる。 
でも、それじゃあ、「結局、何のために生きてるんだっけ?」って、素朴な感情がわいてくるのだけれども、、、


そういう疑問は持っててよかったんだ!ヾ(@°▽°@)ノ

と、勝手に嬉しくなりました。




そんな風に既存の価値観と新たな価値観の境目にいたからでしょうか。
旅行から帰ってきた1週間の間、今までの生き方を一歩引いてみることができました。

職場の近くのカフェでボーーーーーっと一息ついていたとき、



人間って、本来もっと自由なのに、
思考という見えない檻の中に自分を閉じ込めてる。
そして、長い間そこにいると、それが一つの考え方にすぎないことを忘れてしまう



そんなイメージが、ふと浮かんできて、
自分のことを上から眺めているような気分になりましたハチ



鳥かご




幸せになるには、もっと頑張って成長して、一人前になって、もっと大きな舞台で活躍できるようにステップアップして、と思っていたけど、もしかしたら、そうものじゃないのかも。

かといって、今さら別の道というものが、あるのだろうか。。。
何だか今までの思考の水平線を失ってしまい、、、ピンとくる新たな灯台を探していました。


そんなとき、デンマークのことを調べる過程で、豊かに生きることを学ぶ学校フォルケホイスコーレの存在を知ったのです家かおビックリマーク


次回は、「思い立ったが吉日ニコニコ」デンマークを再び訪れ、フォルケホイスコーレにお試し短期留学したときのことを書きたいと思いますにひひ



Vol.3へつづく