こんにちは、MOMOです
しばらく間があいてしまいましたが、デンマーク留学記の続きです♪
今日はいよいよホイスコーレとは?についてです
<前回までの留学記はこちら↓>
Vol.1 世界一幸福な国デンマークとの出会い
Vol.2 "ヒュゲリな暮らし"と自分の感覚を大事にすること
探していたもの
前回の記事で書いたとおり、弁護士になってから、このまま法律の専門家としての道を突き進んでいいのか、どこかで感じている自分の違和感に耳を傾けなくていいのか、モヤモヤする日が続いていました
科学技術の進歩と経済の発展によって、わたしたちの生活はとても便利になったし、食べるものにも困らないし、物質的にはとても豊かな素晴らしい世界に生きていると思います。
でも、そのコインの裏側として、分業化、標準化によって大量に作られたモノたち、取引社会における合理的・対抗的な思考方法に囲まれて生きることは、ときに人としてさみしい気持ちになるのも事実です。
分業化よりモノゴトの効率を上げることは、いろんなことをスピーディーに進められていいように思えるけれど、、、切り離されたブロックのような仕事では全体とのつながりが感じられず、意義を見つけづらい。
他者との競走による成長は、時に自分を高めてくれるものであるけれど、それができないときに、自分全体を否定することになりかねない。
当たり前のことだけど、わたしたちは、あくまでも"生きた人間"であって、功利的な計算で動いている機械として生まれたのではない。 でも、その当たり前のことが、経済や社会の仕組みの前提から抜け落ちているから、心がカラカラしちゃうんじゃないかしら??
何か、上手いようにバランスをとる方法はないのかしら??
そんなことを日々感じながら、"生きた人間"ための、自然の摂理にかなった社会の仕組み、世界観のようなモノをきちんと自分なりに考えてみたいと思っていました。
そんなとき、デンマークのフォルケ・ホイスコーレとよばれるとてもユニークな面白い教育制度のことを知ったのです
「生のための学校」フィルケ・ホイスコーレ
フォルケ・ホイルコーレ(以下、略してホイスコーレ)は、グルントヴィという牧師さんの思想を土台につくられた学校です。
今では国民幸福度の高いデンマークですが、グルントヴィが生きていた19世紀頃は、ヨーロッパ近隣諸国との戦争に負けて荒廃しており、若者は生きる意欲や目標を持てない疲弊した社会でした。
グルントヴィは、若者が生きる意欲を持てないのは、暗記と試験中心の詰め込み教育にあると批判し、競走をさせて強制的に学ばせる教育では、人間としてのこころが育たず、身勝手な人間を生み出し、自分たちの社会が困窮しているときに立ち上がることができないんだといいました。
そして、このような社会を改善していくために、「生のための学校」という民衆のための新しい教育機関を作ることを提案したのです。当時、聖職者や知識人・官僚階級のための学校はありましたが、社会を支える民衆(農民)が十分な教育を受けるための学校はありませんでした。 グルントヴィは、民衆が自由に発言し、知りたいことを自由に学ぶことができ、官僚や知識人階級と対等に立つことができてはじめて、真の民主制が行われると考えたのです。
階級または先生と生徒というヒエラルキーを超えて、人々が思っていること相互に語り合い、自由な対話をかわす中で、人間性を育むという教育の方法を提案しました
彼の提案はすぐには実現しませんでしたが、その後、グルントヴィの思想に影響を受けた教師コルがはじめて学校をつくり、その画期的で生徒の自主性を重んじる教育方法は高く評価され、ホイスコーレはどんどん広がっていきました。今デンマークには70ほどのホイスコーレがあります。
ホイスコーレに短期留学
もっと自由な発想で、自分の中にある創造性を引出しながら、自分のできることを考えてみたいと思っていた私にとって、ホイスコーレは何だかぴったりな場所に思えました。
そして、知識の多さではなく、自分の言葉で語ること、自分の生きた経験を大事にすることが価値として認められているからこそ、あの穏やかで落ち着いたデンマークの空気を創り出しているのではないかと思ったのです。
ホイスコーレは、18歳以上であれば、誰でも入学することができ外国人でも学ぶことができます。もちろん試験はありません。
ただ、通常の期間は半年で、半年となると仕事をやめなければならないし、どうしようと思っていたところ、たまたまスノーホイ・ホイスコーレが2週間のお試しコースの募集をしているのを見つけました そこで、まずは雰囲気を味わってこようと思い、申し込みました。
初めてデンマークに行ってから半年後のことでした。
森と海に囲まれた学校
再び足を踏み入れた2度目のデンマーク。
その学校は素晴らしい環境にありました。
目の前は海で、学校の近くには森があります。
泊まったお部屋の窓からは中庭が見えました。
学校の廊下にも外から自然な光が差し込みます
学校の裏にある池と森
天気がいいときは桟橋へお散歩
何だか長くなってしまったので、学校の詳しい様子は次回に続けて書きたいと思います
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< 北欧刺繍とレザークラフトのワークショップのお知らせ>
ところで、私がデンマーク留学前に通っていた神楽坂の語学教室で、来月に北欧刺繍とレザークラフトのワークショップを開催することになりましたので、お知らせさせて下さい
デンマーク留学中に訪れたスカルス手芸学校という有名な手芸ホイスコーレの先生方をお招きする予定で、私も当日通訳スタッフとしてお手伝いします♪
手仕事の好きな方、北欧のデザインに興味がある方、スカルス手芸学校に興味がある方、ぜひご参加下さい
↓ポスターをクリックすると詳細ページにとびます^^
あ、絵本リニューアル版の絵もちゃんと描きすすめてまーす
絵本づくりを応援して下さっている皆さん、お待たせしてすみません><。
ひきつづき頑張ります