対馬あたりの方言は響灘文化圏に近い! | 日本の歴史と日本人のルーツ

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西北九州文化圏(弥生時代の石棺墓制文化圏)の現代の言語、すなわち方言をwikiから抜粋した。弥生時代と現代の方言を比較することには、2000年の時間を経ており、人々の離合集散を考慮すれば無理があろうが、何かの手がかりが期待される。

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地理的には対馬は壱岐、福岡市あたりの玄海灘にある

しかし、対馬の方言は東京式アクセントで共通語や豊日方言と同じ特徴をもち、壱岐も東京式アクセントの変種で、一部分が大分県のアクセントに近いとか!これは響灘文化圏(宗像市以東、北九州市、山口県下関市あたりの石棺墓制、方言は東京式アクセント、豊前あたりの方言とも似ている)の関連が伺える!

注: 豊日とは豊前・豊後・日向あたり、すなわち、福岡県北九州市から周防灘沿いに、大分県、宮崎県北部の範囲を意味する。



参考

以下、西北九州文化の中の主要な地域の方言の特徴をwikiから抜粋した。

① 対馬方言(
つしまほうげん)は九州方言に属する。対馬方言と韓国語との間には借用語以上の共通性は見られない。肥筑方言に入れられるが、肥筑方言的な特徴はやや薄い。

アクセント
  • アクセントの類型は東京式アクセントの変種である。大部分の地域では、二拍名詞の大部分が頭高型(最初が高い)で「ぜが」(風が)、「とが」(音が)、「しが」(足が)、「みが」(海が)、「きが」(秋が)のようになるが、三類で二拍目が広母音を持つもののみ「やが」のように尾高型になる。
  • 文法
  • 上二段活用と下二段活用の両方を残している。九州方言でありながら形容詞の「カ語尾」を用いず、共通語や豊日方言と同じ「イ語尾」である。主格の格助詞には、「の」も使うが、共通語と同じ「が」を主とする。対格も、大部分の地域で「ば」ではなく共通語と同じ「を」を使う。原因・理由を表す接続助詞は「けん」などを使う。逆接の接続助詞は、周辺部を中心に「ばってん」も使うが、対馬中心部では「けんどん・けっどん」が主流である。準体格助詞には「と」「つ」を用いる。終助詞に「ばな」「ばで」がある。
その他

地理的、歴史的経緯より朝鮮語からの借用語が存在する。たとえば、対馬方言では朝鮮語の「トーマン(逃亡)カッタ」を夜逃げの意味で使用するなどの例がある。加えて、対馬方言が韓国の釜山方言に影響を与えた事例もある。

  • きゃあぐう(蹴りあげる)<対馬方言>→きゃあぐった(殴る){갸아긌다}<韓国語>うたちーそよ(汚いよ)<対馬方言>→うたちっそよ{우타찠어요}(汚いよ)<韓国語>などが存在する(参考)。

② 壱岐方言(いきほうげん)は長崎県壱岐市(旧壱岐国)で話され、九州方言の肥筑方言に属し、文法は本土の他の肥筑方言とほぼ共通する。アクセントは東京式アクセントの変種で、島内大部分の地域は福岡県筑前地方のものに近い。ただ、北部の勝本などでは他と異なっている。金田一春彦は、大分県のアクセントのような外輪東京式アクセントが変化して筑前・壱岐のアクセントになったと推定している。

③ 五島列島方言(ごとうれっとうほうげん)は、長崎県の五島列島で話される。長崎県本土の方言に似ているが、五島列島独特の方言がある。五島列島の中でも地区によって違う方言がある。撥音化や促音化が他の九州方言以上に盛んである。アクセントは大部分が無アクセントである。

④ 長崎方言(ながさきほうげん)は長崎県で話され、九州方言の肥筑方言の一つ。ここでは、長崎県のうち五島列島、対馬、壱岐を除いた地域の方言を扱う。長崎弁は博多弁や熊本弁などと同じ肥筑方言に分類され、終助詞「ばい」「たい」や準体助詞「と」、逆接の「ばってん」、形容詞語尾の「か」などの共通する特徴を有する。中でも長崎弁は、「長崎ばってん江戸べらぼう」「長崎ばってん京どすえ」などのことわざに見られるように、古くから「お国なまり」の代表格の一つに挙げられることが多かった。

⑤ 佐賀方言(さがほうげん)は九州方言の肥筑方言の一つ。佐賀県はかつて長崎県とともに肥前国を形成していた。肥前・肥後(熊本県)・筑前築後(福岡県西・南部)の方言をまとめて「肥筑方言」と言う。佐賀弁が他の肥筑方言と共通する特徴として、終助詞「ばい」「たい」や逆接の「ばってん」、形容詞が「よか」のようになるカ語尾、主格助詞「の」、対格助詞「ば」などがある。

⑥ 響灘文化の中核になる山口方言の特徴は、「ニャン、チー、チュー」のネコとネズミの鳴き声で表現されるように、連母音の融合と拗音化が非常に多い点にある。アクセントは東京式アクセント(乙種アクセント)であり、音韻も含め、東京を中心とする共通語との類似性が高い。

⑦ 筑肥方言の中核となる福岡市あたりの玄海灘文化について