アメフト交差点 -4ページ目

アメフト交差点

アメフト知らない人、大歓迎。アメフト話し出したら止まらない人、大歓迎。(笑)NFLファン、Xleagueファン、学生アメフトファン、などなどジャンルは問わず、盛り上げていこうという趣旨のアメフトブログであります!
Twitter→ https://twitter.com/hidebounflboy

‐イントロダクション‐
さて、いよいよ決戦の日が刻一刻と迫ってまいりました。
2014年シーズンの日本一のアメフトチームが決まる、「ライスボウル」。


【社会人王者 富士通フロンティアーズ 9戦全勝】
…今季、パナソニックインパルス、ノジマ相模原ライズ、オービックシーガルズ、IBMビッグブルーなど近年の強豪チーム相手に着実なゲームメイクで勝利している。
長年積み重ねられた選手層の厚さ、1プレーへの集中力の向上が今季の優勝要因となっている。
HP ⇒ http://sports.jp.fujitsu.com/frontiers/

今季は社会人準決勝で富士通フロンティアーズがオービックシーガルズを破り、シーガルズのライスボウル制覇は4連覇でストップするという大きな出来事がありました。
そして、富士通は初のJAPAN X BOWL(社会人決勝)優勝を果たし、初めてライスボウルの舞台へやってきます。
真の日本一まであと1勝。
果たして関学相手に圧倒的な破壊力を見せられるのでしょうか。


【学生王者 関西学院大学ファイターズ 9戦全勝】
…関西学生リーグでは関西大、立命館相手に点差こそ迫られているものの、例年以上の多様な戦術と、昨季ライスで敗退した反省から個人能力の向上をテーマにかかげられた強化で危なげを感じない強さを見せ勝利。
甲子園ボウルでは日本大学を相手に地上戦と堅守で圧勝。
社会人を意識して早いパスを投げたり、ギリギリの勝負をしたりという取り組みも今季の強さの要因になっている。
HP ⇒ http://www.kgfighters.com/

学生のほうでは、今季も豊富な戦術と層の厚いタレント陣を要する関西学院大学ファイターズが、危なげなく甲子園ボウル(学生決勝)優勝。
これで4年連続、学生相手には負けなしでライスボウルの舞台へコマを進めることになります。
昨シーズンまで3年連続でオービックシーガルズに肉薄しながらも、苦杯をなめ続けている関学。
今季は個々の能力だけで言えばもう一つ高いレベルにある富士通を相手に、勝利することができるのでしょうか。


1/3(土)@東京ドーム14:00~ 第68回『ライスボウル』-日本選手権・日本一決定戦- 富士通フロンティアーズ(社会人優勝) vs 関西学院大学ファイターズ(学生優勝) ~今季最終決戦・真の日本一へ、『戦術vsマンパワー』ココでしか見れない構図の戦い~ →14時~【NHK-BS1】にて生中継アリ!!
解説:主音声‐高野元秀(大阪学院大総監督)&ゲスト解説古庄直樹(オービックシーガルズ主将・2011年日本代表主将)
副音声‐有馬隼人(アサヒビールシルバースターOC/QB)



≪公式サイト≫
http://ricebowl.americanfootball.jp/


≪チケット情報≫
ライスボウル公式サイト
大会概要ページ

http://ricebowl.americanfootball.jp/about-ricebowl.html


≪試合前関連・参考記事≫
関学大が「最強」富士通に勝つためには-週刊TURNOVER-
http://www.47news.jp/sports/turnover/feature/plan_feature/163062.html

来年1月3日にライスボウル 関学大・鳥内監督、富士通・藤田HCに聞く-週刊TURNOVER-
http://www.47news.jp/sports/turnover/column/kozano/163001.html

【Xリーグ2014】RICE BOWL vs 関西学院大学ファイターズ戦 - 見どころ(富士通フロンティアーズ公式HP)
http://sports.jp.fujitsu.com/cs/news/detail/141226007792/1.html



さて、ライスボウルに関してはいろいろと試合前や試合後は議論をしたい部分もあるのですが…
(詳しくは
○当ブログの記事‐今年のライスボウルから見えたこと
http://ameblo.jp/roronohidekazu/entry-11772062317.html
○スケーヨさん のブログ『好き放題・書き放題!』の記事‐ライスボウルの未来
http://sukiho-dai.jugem.jp/?eid=30
をご参照ください)
ある程度上記の記事やTwitterのほうでも意見を出しているので、とりあえずそれはそれとして!

一旦みなさんに、ライスボウルを楽しんで見て頂けるよう、アメフトブログらしくプレビューを行きたいと思います(*´▽`*)
国内今季の最終決戦、気合いれ
ていきます!
あ、記事見る暇とかが無い方はとにかく当日現地で生観戦して頂くか、NHK-BS1の生中継、スカイAの後日放送を見て頂ければこんなに嬉しいことは無いので記事より観戦を優先して下さい(笑)
もちろんお忙しい方は録画で見て頂ければ!(アメフトは視点を変えればプレーの見え方などでも全然違う楽しみ方ができるので、生で見れる方もそうでない方も録画はオススメです☆)

初観戦の方やアメフトに関しておさらいしたい方は以下の動画や、当ブログの過去記事・アイシールド21から学ぶアメフトのポジション紹介なども参照して頂ければと思います!


‐ Xリーグ公式 観戦ガイドムービー ‐




≪試合プレビュー‼≫

【社会人が勝つに決まってるじゃん!という認識は通用しないアメフトの世界】

まず、最前提としておさえておかなければならないのは、単純に力と力(マンパワー)の勝負では社会人の富士通が圧倒的に有利です。
ただの社会人チームではなく、学生時代Topクラスの活躍を見せていたエリート軍団でありかつ日本代表チームでも活躍する選手がいたり、アメフトの本国アメリカのカレッジで活躍していた外国人選手がいたり、単純にタレント力では富士通が上です。
普通に考えれば、社会人チームは圧勝して当たり前なくらいです。

しかし!
アメフトの面白いところは、いかにマンパワーで差があっても、戦術や戦い方・準備する時間や準備の仕方・気持ち、思い切りの良さ、プレーへの集中力
などが相まって、時に強者を打ち負かすこともあるというところ。

社会人と差が大きく開いた状況である現時点であっても、学生チームのやり方次第では十分勝つ可能性はあるということです。
現に関西学院はオービック相手に3年前は前半をリードで折り返したり、2年前は残り数秒までリードしていたりと、様々な要素を駆使して間違いなく引けを取らない戦いができているのです。
学生vs社会人の構図の決定戦が良いか、悪いかは別として、勝利への執念がめちゃくちゃ面白いゲームを作り出しています。
こういう状況なので、決して富士通も油断はできません。

むしろ、ライスボウル制覇に飢えている関学が気持ちでは上回っているでしょう。
もちろん計算できる部分を全て考慮しても、社会人のほうが強い、という事実はあると思います。
しかしながら富士通は、ひとたびゲームが始まったら「社会人だから」とか、「自分たちの方が力があるから」とは思わないようにしないといけない。
関学は準備と気持ちと完成度で、互角に戦えるようにもってくるはずです。

3年連続で関学と戦ったオービックは、関学鳥内監督曰く「オービックは関学のフットボールに慣れてしまった」ということで関学の強さや狙いをだんだんと見きれるようになっていたように思いますが、ライスに初進出で関学との交流戦なども行っていない富士通としては未知の相手と未知の舞台で戦うということになるので、ちょっとした隙があればすかさず突かれて、しんどい試合になるかもしれません。
特に序盤の試合への入り方などがポイントになりそうです。
ハーフタイムのアジャスト(相手の動きを分析して調整しなおすこと)も試合の行方を左右するポイントになるかも。

こういう理由から、相当熱いゲームになると思います…!


【富士通のハイパーオフェンス】

富士通はもともとタレント揃いのオフェンスの中に、今季からQB(クォーターバック:パスの投げ手で攻撃の司令塔)に#3コービー・キャメロン選手が加わりました。
おさらいしておくと、キャメロンはアメリカのカレッジの1部に属するルイジアナ工科大で先発として大活躍した選手です。
兄はNFL(米国プロアメフトリーグ)クリーブランド・ブラウンズに属するジョーダン・キャメロン。
※コービーがジョーダンを呼び、ライスボウルに観戦に来てくれるかもしれないそうです。
NFL選手を見れるまたとないチャンスになるかも!?

そんなコービー・キャメロンですゆえ、素質も実績も間違いない、Xリーグでは随一のパサーです(≧◇≦)
彼が加わったことでただでさえ強力なバックス陣がより活かされるようになりました。
ロングパスを早いリリースで投げることができるので、常にビッグプレーの脅威がありながらキャメロンオフェンスの主体は短いパスを繋いでゲインを重ねる事。
もちろん裏のロングパスの脅威があるからこそ、短めのパスにはどうしても守備側が反応しにくいということもありますし、球速が早くて守備側が追い付かない部分もあります。
そんな驚異的なパス攻撃の司令塔・キャメロンですが、JXB(社会人決勝)で腕を怪我しており、ライスボウルに出場できるのか、出場しても100%のパフォーマンスが出来るのかは心配されているところです。
(シーズン最終戦ということもあり、おそらく出場は間違いない気がしていますが)

もしキャメロンがそこまで出場できなさそうなら、QB#12平本選手の出番(´ω`*)
元々昨年まで富士通のエースQBで、JXBではキャメロンに代わって出場してから重要な場面で難しいパスを決めて、チームを勝利に導いたということで十分強力なパサーです。
どちらが出てきても、関学の脅威となるハイパーオフェンスが展開されることは予想され、もしピンポイントのパスをミスなくやり続けれるとすれば、関学の策を無にする勢いで点を稼ぐことも可能かもしれません…(;゚Д゚)

そんな富士通のパス攻撃ですが、投げ手だけでなく受け手のほうもそれぞれ特徴が違う個性豊かな布陣で、近年のパスオフェンスの主流ともいえる様々なレシーバーにうまく散らして的を絞らせない、ということができています。
まずエースWR(ワイドレシーバー:主にパスの受け手)の#81中村輝晃クラーク選手。
持ち味である縦に抜けるスピードで相手を振り切りパスを受ける、というのが例年以上にみられます。
これは強肩かつクイックリリース(早いモーションでスッとパスを投げちゃうこと)ができるキャメロンがいることでクラークが抜けたところにうまくボールを投げ込むことができているから、ということも要因にはあると思います。
最高のパートナーから放たれるパスをジャンプ一発でしっかり捕球してしまうクラークのキャッチ力とスピードは関学の脅威になりえます。
さらに、#22宜本潤平選手は小柄ながら小刻みなステップでスッと相手をかわしてフリーになりキャッチすることができ、キャッチ後も走力と俊敏さを活かしてヤードを稼ぐことが出来る、いわゆる「スロットレシーバー」(外側ではなく、内側にセットするレシーバー。中央でのパスキャッチが期待されることが多い)。
短いパスでも脅威を与えるのは、パスを取った後にしっかりゲインしてくれる選手がいてこそですから、そういう意味でも潤平選手はキーマンです。
他にもWRには#1強選手、#17秋山選手、#25成田選手、#4宜本慎平選手(潤平選手の兄)など豊富なターゲットが揃っているので、関学のDB(ディフェンスバック)陣とのマッチアップの中でどれだけキャッチを重ねていけるのかは見ものです。

そして、パスだけではなくラン攻撃もキョーレツなのが富士通の攻撃をハイパーにしているゆえんです。
RB(ランニングバック:主にボールを持って走る役割)には、まずなめらかなボディバランスを活かした走りで上手く走れるスペースを見つけてゲインしてくれる#29ジーノ・ゴードン
それから切れ味鋭いカットバックが持ち味、思い切ってタテに切れ込んでロングゲインを奪うこともできる#20高野橋選手
さらにパワーがあり中央のランが得意な#32後藤選手など、ほんとにここ数年層が厚いRB陣が今年はパスとのバランスがさらによくなったことで躍動しています。
関学はある程度パス守備に重きを置いてくるでしょうから(パス守備に重きを置かないと、優秀なパサー&レシーバー陣がまず止められないという要因アリ)、富士通としてはその分このラン攻撃もうまく構築したいところです。
1発のタックルでは仕留められない体幹の強さやタックルをはずすボディバランスをRB陣が見せられるのか、そこもポイントでしょう。

そしてそして、富士通のオフェンスをもっとも支えているユニットがあります。
それは、OL(オフェンスライン)です!
OLの仕事は、パス攻撃の際パスプロテクションを持たせる(QBがパスを投げるまでの間、QBを潰そうと迫ってくる相手守備のパスラッシュを止めて、時間を稼ぐこと)ことと、ラン攻撃の際相手守備をブロックしてRBが走れる走路を確保すること。
これらの仕事をかなり高いレベルでこなしているのが今季の富士通OL陣です。
特にパスプロに関してはかなり向上していて、キャメロンが序盤そこまで調子が上がらない時でも彼をしっかり守ってパスを投げてもらうことでだんだんリズムをつかませることが出来ていたり、勝負時に相手がパスラッシュの人数を増やしてきたとき(ブリッツを入れてきたとき)にもしっかり5人で連携して止めていたり、オフェンスを支えています。
彼らの働きは目立ちませんが、間違いなく今季の勝利に一番貢献しているユニットだと思います。
関学側もあの手この手で富士通の攻撃を崩しに来るでしょうが、もしOLが関学守備の仕掛けに動じずしっかり連携して仕事をこなせれば、試合が楽になることは間違いないです。
このライン戦の攻防というのが一つビッグゲームでは大きなポイントになるので、なかなか目立ちませんが勝負を分ける点でもありますので注目して頂きたいです。

このように挙げればキリがないくらい強力な布陣が揃っていて、個人技を活かすオフェンスのプレーも沢山あるので、関学がいかに対応していくのか、時に1対1の場面でどちらが勝っていけるのか、これが楽しみな所です!


【関学のスカウティング・ディフェンス】

関学は上記のような富士通の強力オフェンスに対して、相当研究を重ねてきていると思います。
関学は選手・コーチはもとより優秀なアナライジング・スタッフ(研究専門の学生部員)がチームの頭脳を担っています。
おそらく富士通のオフェンスのパターン、シチュエーション別に用意されているフォーメーション、パスのタイミングからプレーコールの傾向までばっちり研究済みだと思います。

この研究とそれに対抗する策を考えることなどの準備を含めて、アメフトでは「スカウティング」と呼ばれます。
どこよりもスカウティングのレベルが高いのが関西学院です。
この辺、僕自身が書いてて関学がめっちゃおそろしいなと思いました(笑)

自分たちの思惑が相手に読まれている恐怖…。
対戦相手はおそらく、その恐怖を感じれば感じるだけ、「なんとかしないと!」と思ってしまいそれゆえ焦りやミスを引き起こしてしまうのでしょう。
少し読まれただけでも、関学にはその読みのコワさがあるためによりドツボにはまっていってしまう。
まさに心理戦の達人が関西学院。

問題はキャメロンのオフェンスを相手に研究からの準備通りの動きができるか、ということです。
まず、キャメロンのパスの球速についていけるのか?ということ。
関学の研究力をもってすれば、どこかのタイミングでキャメロンが投げようとするレシーバーを先読みしてパスコースに侵入してボールを奪い取ることも可能なはず。
しかし少しでもタイミングが合わなければ、ボールを奪えずに相手レシーバーに捕球され、スレ違いでロングゲインを許してしまう可能性もあります。
キャメロンの速いパスに対して頭で分かっていても身体が追い付かないということが起きてしまうかもしれません。
どれくらい早くキャメロンのパスの速さに慣れることができるのか、いつも以上に早いタイミングで動いていけるのか、このあたりけっこう大きなポイントですね。

もしQBにキャメロンではなく平本選手が出てきた場合は、今季ほとんど公式戦に出場していないため、平本選手のデータが手元に無いので得意の研究力が活かせないということになり、これはこれで厄介でしょうね。
ただ、関学のディフェンスは試合中の研究とアジャストも早いため、一概に平本選手の起用が切り札になるとも言えない気がします。
むしろ後半からは平本選手を起用するとか、第○クォーターだけは平本選手を起用するとか、そういうやり方のほうがアメフトらしいいやらしさがあって関学はやり辛くなるかもしれません。

もう一つは、昨年オービックに散々やられたラン攻撃への対処が問題です。
いかに相手の攻め方が分かっていても、ラン攻撃のブロッキングによる力負けを喫していてはもはや戦術なんか関係ない状況が生まれます。
アイシールド21を読んだことがある方は白秋ダイナソーズのオフェンスを思い出して頂きたいです(笑)
ガオウという強烈なラインマンが相手守備をなぎ倒して、圧倒的な力で走路を切り開き、ランナーはそれについていって真っ直ぐ走るだけ。
圧倒的なパワーの前には、どんな作戦も通じない。というそういうことが起きかねません。

昨年それを経験した関学は、DL(ディフェンスライン)とLB(ラインバッカ―)が個人能力をより強化し、身体を大きくするための合宿をやったり、タックルの精度と力強さを上げたりして1年かけて準備してきています。

特に 副将・LB#57小野選手、LB#43作道選手、LB#47山岸選手、LB#31吉原選手
そしてその前に位置する DL#93岡部選手、DL52松本選手、DL#92安田選手
この『フロント7』と呼ばれる中央の押し合い圧し合いの鍵を握る7人がいかに相手OLに負けないでやれるのか、1発のタックルで仕留めれるか、が大きな見どころ。
LB陣はかなり動けるメンバーでかつプレー中の読みも鋭いので、思い切った動きで相手攻撃を崩していきたいところでしょう。
もし#57がタックル数を稼ぐような、活躍する展開になれば関学ディフェンスのペースと考えて良いと思います。

簡潔にまとめると、
ハイパーオフェンス相手にある程度の失点は覚悟の上で、どれだけ思い切った動きをやれるのか。
かつ、ラン攻撃をいかに最小限にとどめられるのか。
LB陣の奮起に期待。
というところでしょうか。
最後はもはや期待ってなっちゃってますがww
なかなか苦しい戦いにはなるでしょうが、相当必死になって止めない事には勝利は無いと思います。


<後編>

http://ameblo.jp/roronohidekazu/entry-11970665884.html

に続きます(*´▽`*)!


<前編>
http://ameblo.jp/roronohidekazu/entry-11970666211.htmlの続きです(*´▽`*)!




【関学の、多彩なフォーメーション&多種多様な攻め口を持つオフェンス☆プラスαとしてトリックプレーお披露目会‼】

毎年いろーんなプレーを用意してくる関学ですが、今季はここまでの戦いぶりを見てもさらに例年以上に豊富なパターンのオフェンスのプレーがあります。
フォーメーションにしても、一体いくつあるんだよ、っていうくらい多彩です(笑)
やはりそういう準備をしてきていると、まずどこから攻めてくるのか分からないという不確定さを持たせることで相手の動きを鈍くすること、そして相手守備に的を絞らせないことでプレーの成功率を上げるということ、この辺に繋がってくるわけですね。
特にTE(タイトエンド:パスキャッチもブロックもする何でも屋)の副将・#86松島選手らをうまく使うことで、相手のDLやLBをうまく処理してRBの走路を切り開いたり、パスプロテクションを強化したりできています。
こんな感じでTEの使い方が上手いのが関学のオフェンスの特長ですね。

さらにプレーの組み合わせの巧さも光ってます。
長短のパスを織り交ぜる基本的なコトはもちろん、フィールドを縦に広げるパス、今度は横に広げるレシーバーのランやアウトサイドゾーンのラン攻撃、次は中央のラン、スクリーンパス、そしてその裏を突くミドルのパス、など相手に対応させる暇もなく展開し続けるオフェンスを見せています。
これはプレーをコールするコーチや研究スタッフの勇気と組み立ての巧さはもちろんなのですが、選手たちがその意図をしっかり理解しているためにプレーに必要な動きをしっかりできるっていうのが関学の強みだと思います。
出されたプレーコールをかみ砕いて、自分たちのモノにしていく。
これがけっこうできそうでできないのでしょうね。
関学はそれを完璧にこなしてしまうので、やっぱりスゴイです。
富士通守備は集まりが早いし、スピードもありますが関学としてはこれを逆手にとるようなプレーの出し方をしてくるはずです。
その組み合わせのほうも注目だし、富士通がそれにダマされるのかダマされないのかも見どころです。

さらにさらに、『トリックプレーのお披露目会』と称させて頂いた通り、関学は様々なスペシャルプレーを用意してくるはずです。
パントやFG(フィールドゴール)、オンサイドキックなどのキッキングのスペシャルプレーはもちろん、パスのフェイクやランのフェイク、RBやWRがパスを投げちゃう(;゚Д゚)など、いろーんなことを準備してくるはずです。
これをどのタイミングでやってくるのか、どういう意図でやってくるのか、さらにそのスペシャルプレーをやるためにどんな種まきをしてくるのか、そこまで含めて注目ですね。
どれくらいのパターン用意してるんだろうなぁ(笑)
とにかく、力の差を戦術で埋めるというものの際たる表現がこのスペシャルプレー・トリックプレーではないかと思うので、いつ出してくれるのか興味津々ですww
なかなかここまでトリックプレーを出すに違いないという試合も無いので、必見ですよー!

そして、先ほど関学守備の話でも出てきたように、個人能力を高める訓練をしてきた関学が、どれくらい戦術の中で個々の能力の高さを見せていけるのかというのも楽しみです!

まずRBでいうと、主将・#28鷺野選手
スピードとパスキャッチやフェイクプレーでパスを投げれたりする起用さも持ち味ですが、味方のOLの動きを見て走路を確保する視野の広さ、状況判断も上手い選手。
さらに今季は力強さも増しており、ゴール前でのダイブプレーなどでも力を発揮しています。
富士通相手に単純なランでの活躍は難しいでしょうが、スペースを見つけてパスをキャッチして、そこからどれくらい走れるかというのも注目えす。
さらにRB#40橋本選手にも注目です。
彼は中央突破のスピードと力強さが物凄く、迷いのない走りを見せてくれるランナー。
富士通相手なので走れる穴は小さいかもしれませんが、それでも強引に突破していけるのか?
まだ2回生で今季大ブレークした彼の真価が問われるゲームになるかもしれません。

そして何より、QB#11斎藤選手
肩の強さとここしかないというところに狙っていくパスの上手さは学生界きっての実力の持ち主です。
何より昨シーズンのライスボウルでもオービックの守備相手に300ヤードを超えるパス獲得ヤードを誇っており、そのセンスは証明済みです。
さらにですね、気になるのが
昨シーズンのライスボウル終了後、鳥内監督が「どのようにすればパスが通るか分かった。来年以降、戦い方次第では勝てる。」というコメントを出していること!!


<参考>

関学スポーツ 第67回ライスボウル後のインタビュー
http://univ.nikkansports.com/press/kwangaku/2013-af-comment12.html


いやー、1年間パソコンのブックマークにこのページを保存していた甲斐がありました(笑)
ずーっと気になっていたこの言葉。
今年はオービックが相手ではなく富士通が相手ですが、どのようにすればパスが通るかはもうお考えになっているでしょうし、ある程度自信を持って斎藤選手が勝負に出てきそうです。
今季はより一層早いタイミングでのボールのリリース、ギリギリのところへパスを投げ込んでいくというのを意識的に取り組んでいたように見えます。
社会人を意識してのこの取り組みが、どこまで形になってくるのか楽しみです。

それから、斎藤選手が今季は走力も鍛えてきており、自ら持って走る時のぎこちなさもなくなって、昨年よりはキーププレーも多く、うまく出来るようになっています。
富士通相手ですから、レシーバーがカバーされてしまい投げられないという事も多々おこるかもしれませんが、少しでも斎藤選手自身のランというのも見せられればプレーに幅が出ることは間違いなく、その辺りもどう活かしてくるのか楽しみです。
最も、富士通守備の速さを前にはなかなかQBが持って走るプレーも通用しにくいかもしれませんが(QBが走り出したことに対しての反応も早いのでw)。
それでも、走れるか走れないかという意識的な部分での刷り込みも勝負の一つなので、この走力UPの取り組みもまた勝負に意味が出てくるのかもしれません。

もちろんWR陣も注目です。
#88木戸選手はジャンプ力と柔らかいキャッチングが持ち味になっていますし、タテに抜けるスピードもあるのでロングパスのターゲットとしての活躍が期待されます。
この試合ではロングパスこそ決めにくいかもしれませんが、どれだけ相手の守備を引っ張っていってフィールドを縦に広げられるかも注目です。
#15大園選手は斎藤選手と一番コンビネーションが良いレシーバーのように見えます。
細かいステップでうまく相手をかわしてフリーになるのが上手い選手で、パスをとった後のランにも期待できる様々な「巧さ」を持つ選手。
#85木下選手、怪我から復帰予定の#82横山選手にも注目で、このような豊富なレシーバー陣がどれだけギリギリのところを勝負していけるのか、富士通の密着パスカバーをいかに振りほどいてフリーになってパスを受けられるのか、この辺も楽しみ!

そして、OL陣ですね。
昨年の4年生メンバーの卒業により一気に若返った下級生中心のユニットですが、連携で言えば昨年を上回る働きをしているように思います。
問題は強力な富士通のDL-LB相手にうまく連携が通用するのか、、パワー負けしないかということです。
OLはチームとして動くものですが、やはりそれでも個々の技術・スピード・パワーがあまりにも劣っていてはユニットごと破壊されてしまいます。
これもアイシールド21を読んだことがある方は、泥門デビルバッツvs太陽スフィンクス戦を思い出して頂ければいいかもしれませんね(笑)
OLの働き次第で、オフェンスが勝負していけるかどうかが決まってきます。
ラインがやられすぎたら何もできないまま終わってしまいます。

超重要なライン戦で、関学の連携バッチリのOL陣が破壊的な富士通フロント7相手に太刀打ちできるのでしょうか。

この試合はある程度失点は覚悟の上で挑む関学なので、その分オフェンスが頑張って点を入れていかないと勝負になりません。
今年の富士通の強固なディフェンスを見ているとなかなかあれを打ち破るイメージは沸きませんが、そこは「さすが関学!」というような攻撃のパターンと組み合わせ、そして奇をてらうトリックプレーで何とか突破口を見出してくるのではないか、と思っています。


【富士通の、スピードと集まりで被害を最小限に抑えるディフェンス】

富士通のディフェンスはとにかくタレントが揃ってます。
基本的にはパス攻撃に対して3人のDLでパスラッシュ、LBはパスカバーに回ることが多く、短いパスをあえて通させてキャッチした選手を皆で素早くつぶしに行くというパターンが多いですかね。
ミドル~ロングのパスに対してはDB陣が確実にカバーしている印象が強く、相手はなかなか短めのパス以外は通させてもらえない、でも短いパスはすぐつぶされてあんまりゲインできない、という悪循環に陥らせるのが富士通守備の形です。
さらに勝負所ではLBの選手をブリッツという形で突っ込ませて、パスラッシュを強化します。
だいたい1人か2人パスラッシュに加わっただけで、2~3秒はQBにプレッシャーをかける時間が早くなってるのではないかと思います。
これはかなり驚異的で、サックはされずともQBがプレッシャーを恐れるがゆえミスをしてしまうことも多々あります。

こうすることパターンを維持することで大きな被害はなく、むしろ相手のミスを誘ってボールを奪い取ることも多いのが富士通ディフェンス。
相手がパスしたボールを奪う(インターセプトする)のは相当難しいらしいんですが、富士通のDB陣はそれがとても上手いです。
これも練習相手がキャメロンオフェンスだからかもしれませんね。
強力なオフェンスを持つチームはディフェンスも相乗効果で向上していくよといういい例です(笑)

関学は様々なプレーを入れて富士通ディフェンスを混乱させようとしてくるはずです。
その頭脳戦、心理戦に乗ってしまえば(無意識的にはまってしまう恐れもあります)危険です。
一人一人が自分の仕事を意識して、必要以上に動きすぎないこともまた、大切かもしれません。
これはJXBの解説でオービックの古庄さんがIBMビッグブルーの守備を指して仰っていたことでもありますが、今度は富士通のほうが関学のリズムに乗せられてしまわないように気を付けなければならないでしょう。
スピードのある富士通ディフェンスですゆえ、一発をやられない限りは相手の攻撃を切りやすいはずだと思うので、あまり相手の攻撃の出方から伺うのではなく、いつも通り自分たちの守備を構築することを意識したほうがいいのかも。
作戦よりは個人能力を活かして止めている部分も大きいと思うので。


【キッキングゲーム、リターンゲームにも注目】

まずはキッキング、富士通はK(キッカー)#11西村関学はK#12三輪選手とお互いに成功率の高いキッカーがいますが、この大一番で敵陣に入ってから攻めあぐねた時にしっかりと得点を積み上げていけるかは一つポイントでしょう。
ただ、この試合では両者ともチャンスでは4thダウンでギャンブルに打って出る可能性も高く、意外とキッカーの出番は限られるかも。

もう一つ、パントのキックも大事です。
パントキックは攻撃権を放棄する代わりに陣地を回復するためのキックですが、この陣取り勝負も大事になってきます。
富士通はP(パンター)も西村選手がつとめます。飛距離、滞空時間とも素晴らしいキックを蹴るので関学は厳しいフィールドポジションからオフェンスをしていかないといけないかも?
関学のPは控えのQBでもある#6伊豆選手
うまくフィールド内でバウンドして奥にころがしていくパントが得意で、特に時間を使いたい場面で転がしながら敵陣10ヤード以内に押し込むシーンは今季何度も見ました。
この試合でもオフェンスを助けられるかが楽しみですし、控えQBゆえパントフェイクプレーの主役になることも予想され、「本当にパントを蹴るのか?それともパスを投げるのか?もしかして自分で持って走るのか?」など相手を揺さぶることもできる選手です。

そして、キックオフやパントのリターンゲームももちろん必見。
富士通では、WR#81中村クラーク選手とWR#22宜本潤平選手が一気に長い距離をリターンしてしまうスピードを持っています。
関学の方は、CB(コーナーバック:守備で相手のレシーバーをカバーする役割)でもエースとして活躍する#10田中雄大選手と、WR#85木下選手が素早い切れ上がりでロングヤードをリターンする力とサイドライン際をうまく使って走るテクニックを持っています。
お互いにブロッキングさえ少しでもうまくいけば、一気に試合の流れを変えられるリターンが出来るかもしれません。
ただ、リターンゲームは力とスピードのぶつかり合いでどうしても作戦を活かしにくいので、例年社会人が圧倒している印象があります。
関学は一つこのリターンゲームが鬼門になるかも。




さて、長々とプレビューをしてきましたがwww
とにかく!関西学院が持ってくる作戦・戦術が楽しみなのと、富士通がそれに負けずに(関学のペースに乗せられすぎずに)自分たちの強さを見せられるのか?というのが楽しみでなりません(*´▽`*)




最終戦はまさに、死闘
最後に笑うのは富士通フロンティアーズなのか、関西学院大学ファイターズなのか。
試合が始まれば社会人だの学生だのは関係ないと思います。
必要なのは、持てる力を全部駆使してやり切って勝つこと
日本一面白い試合を、一緒に楽しみましょう(≧▽≦)‼

~Week 17(最終週)のオススメカードのテーマ~


勝てば地区優勝‼決して負けられない同地区最終決戦(≧◇≦)


<Week 17(12/29(月)からの1週間のBS1オススメカード>


12/30(火)
午前2:00~

<同地区対決‼>
テーマは『強力オフェンスvs破壊的ディフェンス』

グリーンベイ・パッカーズ  

vs デトロイト・ライオンズ 


NFC北地区の優勝決定戦、かなり激しい戦いになりそうです…!
中でも、お互いに強力なオフェンスを持つ中でディフェンスが向上中ということで、そのあたりの攻防が注目です。
特に今回は、ディフェンスのプレーメイカーで破壊的なパワーとスピードを持つ選手に注目です。

グリーンベイ・パッカーズは#52 LB(ラインバッカー) クレイ・マシューズ!
アウトサイドからもインサイドからも激しいスピードとテクニックで相手のラインの選手をかわし、相手のQB(クォーターバック)をぶっ潰します‼
超マッチョな力こぶしにも注目だぜ(´ω`*)


マッスル‼QBキラー、パッカーズLB#52 クレイ・マシューズ


ライオンズのほうは、DT(ディフェンスタックル) #90 ダムゴング・スー
従来のパスラッシャーとは違い、フィールド中央から相手のラインを突き破り、QBをぶっ壊す破壊神です(;゚Д゚)
プレーオフのためにも、パッカーズはQBロジャースをスーから守れるのか!?


破壊神・DT#90 ダムゴング・スー




12/31(水)
午前3:00~


<同地区対決‼>
テーマは『鉄壁を切り崩せるか!?ハードなフィジカルバトル』

ピッツバーグ・スティーラーズ 
vs シンシナティ・ベンガルズ 
 


AFC北地区の優勝決定戦はかなりハードなフィジカルバトルになることが予想されます。
もんのすごいタックルやヒットが見れることは間違いなしです。
そういうオフェンスとディフェンスの身を削るような戦いでは、やはりラン攻撃をいかに構築するかがポイントかなと思います。


スティーラーズでは、RB(ランニングバック) #26 レべオン・ベル に注目。
鍛え上げられた体幹でタックルをはずし、ゴリゴリとゲインを積み重ねる、頼れる男です。
パスキャッチも得意で、スティーラーズオフェンスを支えるまさにエースランナー!


多くのプレーに絡む、まさにエースRB#26 レべオン・ベル


ベンガルズは、RB #32 ジェレミー・ヒル。
ヒルはルーキーながら既に一流の証であるシーズンでランが1000ヤードを越えてきており、そのボディバランスと広い視野でルートを見極めロングゲインも生み出し、活躍中です。


広い視野でゲインできるルートを確保、RB#32 ジェレミー・ヒル




2015.1/3(土)
午前7:00~

<同地区対決‼>
テーマは『負ければシーズンエンド…。死闘』

カロライナ・パンサーズ  

vs アトランタ・ファルコンズ 


NFC南優勝決定戦は勝てばプレーオフ進出、負ければシーズンエンドという分かりやすい構図になりました。
気になるのは、NFC南地区のジンクスでして、今の4チームでこの地区が編成されてから未だに2年連続で地区優勝したチームが無いということ…!
昨年地区優勝したパンサーズは、果たして今年優勝できるのか!?
キーマンはやはり両チームのQBかなと思います。
ハードなディフェンスを相手に思うようにやれるのでしょうか。

パンサーズは、QB #1 キャム・ニュートン。
モバイル系で、滑らかな走りと機動力で相手をかいくぐりビッグプレーを生み出すムードメイカーです。
試合中は常に笑顔を見せたり、タッチダウンしたボールを子どもにあげたりと怪物揃いのNFL選手の中において安心感を与えてくれる選手でもあります(笑)


QBとしては珍しいムードメイカー、#1 キャム・ニュートン


ファルコンズはQB #2 マット・ライアン。
ニュートンとは対照的に、表情をほとんど変えない冷静沈着でクールなパサー。
ピュアなパサーなので機動力はそれほどありませんが、その分パスの速さ、正確性はぴか一!
優秀なレシーバー陣も揃っているので、いかに投げ分けられるか?にも注目です。


クールなピュアパサー、QB#2 マット・ライアン



地区の優勝が決まる、プレーオフに向けて最重要の一戦‼
決して見逃せないゲームを一緒に楽しみましょう(*´▽`*)

早いもので、今シーズンの国内アメフトのボウルゲーム(決勝戦)も残すところ、学生日本一vs社会人日本一のライスボウルを残すのみとなりました。
ライスボウルの宣伝はこの記事の最後にひっつけときます(笑)

今年はクリスマスボウル(高校決勝)を初めて生観戦、甲子園ボウルのほうは二年連続生観戦ができて大変楽しませてもらいました!
やっぱり現地観戦というのは雰囲気からテレビでは見れない情報から観客の賑やかさからいろいろなことを感じれて、イイものです。
いつかNFLの試合も現地で見てみたいなぁ(笑)
あっちはファンの熱気もスタジアムの壮大さも、スタジアムグルメも規模が違いすぎるのでまた全く違う感動が味わえるのでしょうね。
とにかくお金を貯めようと思う次第です←現実的問題(´Д`)

さて、では本題の感想のほうに行きたいと思います!


【クリスマスボウル(高校決勝)】
対戦カード:関西学院高等部ハイファイターズ vs 早稲田大学高等学院ベアーズ

≪テレビ&ネット配信予定≫
12/28(日) 19:00~ 【スカイ・A(CS放送)】
12/29(月) 18:00以降アーカイブ配信【rtv(ネット配信)】

http://rtv-live.org/archives/2458/

※関東地区決勝は12/26(金) 19:00~ スカイ・A再放送アリ
※関西地区決勝は12/27(土) 19:00~ スカイ・A再放送アリ
関西地区決勝に関してはrtv(ネット配信)のほうでも公開されています!
http://rtv-live.org/archives/2451/

≪公式サイト≫
http://www.ne.jp/asahi/high/football/xmas.htm

≪DVD販売(2001年大会以降の地区決勝・クリスマスボウル等)≫
http://www.sml-shop.jp/SHOP/109713/list.html


まず、当日券の販売からチラシの配布など、大人のサポートを受けながらほとんどが高校生たち自身の手によって運営されていたのを見て関心しました。
僕は関学サイドで入ったのですが、大学では応援団やマネージャー・部員がやっているメンバー表の配布や応援ハリセンの配布を保護者の方々が協力してやっていたのも印象的。
こういったサポートがあってこそ部活動の運営が成り立って、選手は試合が出来て我々ファンが観戦することができるのだなとスポーツが様々な人の手によって成り立ってるんだなと改めて思った次第です。

あとですね、クリスマスボウルはメンバー表(公式パンフレット)が有料(200円)なんですね!
初めて知りました(笑)
他のボウルゲームは全部無料で配布しているので見落としがちですが、こういうパンフの製作にもお金はかかるだろうし、運営の方でもだいぶお金がいるだろうし高校アメフトもかなりしんどい中頑張ってくれているのでしょう。
それを思えば、高校生たちが頑張ってパンフの販売を行っていることが好意的に感じられました。

200円で販売のクリスマスボウルパンフレット
両チームメンバー表・公式サイトにも掲載されている先発選手の図解リスト等が掲載

試合開始前の選手の入場もよかった!
全員でブワーっと入場してくる恒例の形だけかと思いきや、チームのBEST11の選手たちは一人ずつ紹介があり(ポジション・背番号と○○君というアナウンス)、その選手は両客席とフィールド中央に向かって礼をするという礼儀正しい入場・パフォーマンスがあって鳥肌が立ちました(笑)
あんまりこういう入場の仕方はアメフトでは無いけど(色濃くチームスポーツで先発や控えが入り乱れて組織として戦うため、先発選手や個人にフォーカスしすぎないためなのかなと仮説を立ててみましたw)、なかなか見れないだけに熱い登場シーンでした。
フィールド中央でハドルを組んだ後にオフェンスチームが1プレー客席側に魅せてくれる演出もなかなか楽しいです(´ω`*)

試合の中身のほうですけども、ほんっとに予想以上に内容が詰まっていて、驚きました。
接戦になることは期待していましたが、ここまで内容的にも面白いとは。
高校生の試合だからランばっかりの地上戦かなぁと思ってたけど、どんどんパスも投げる投げる。
ランをやるにしてもダブルリバースと呼ばれる工夫をこらしてみたり、プレーの組み合わせもよーく計算されていて。
何より1対1の勝負も見ごたえがあったというのは特筆しておきたいです。
身体を目いっぱい伸ばしてギリギリのパスキャッチをしたり、ここしかないというところにパスを落としていたり、ライン戦でも常にフルパワーのぶつかり合いが見られたりと、めちゃめちゃ面白かったです(≧▽≦)

特に印象に残った選手たちを挙げておきます!
将来は大学や社会人でもスター選手になる逸材たちかもしれません…‼

まずはこの試合最優秀バックス賞にも輝いた
関学高 K(キッカー)#3 安藤亘祐 選手
彼は高2ながら43ヤードと41ヤードのFG(フィールドゴール)を確実決めたことがまず大きく勝利に貢献した点であり、評価されるべきところだと思います。
ロースコアなゲームではこういうFGを1本決めれるかどうかで勝ち負けが変わりますからね。
実際13-10の3点差での勝利だったので、かなり大きなポイントでした。
そして!!
めちゃくちゃ驚いたのが、超とりやすいゴロのオンサイドキックを蹴ったこと‼
バウンドして跳ねたボールを狙うというのはよくやりますが、ゴロのボールを蹴って10ヤード超えた瞬間に自分たちでおさえられるパーフェクトなオンサイドキックを蹴るというのはものっすごい難しいと言われます。
これをやってのけた安藤選手…
末恐ろしいです。
スタンドからは「あのオンサイドはすごいわ!歴史に残るで」という声が聞こえましたが、まさにその通りだと思いますね。
是非テレビ放送もしくはrtvのアーカイブが公開され次第見て頂きたいです。

↓<参考>こんな感じのゴロオンサイドキック



それから、先に関学高のほうをまとめて紹介しますと、
オフェンスでは
関学高 TE(タイトエンド)#88 勝部樹 選手
関学高 QB(クォーターバック)#18 大橋一也 選手

のプレーには熱くさせてもらいました。
勝部選手はホントにギリギリのところを、181cmの体格も活かして身体を伸ばしてもぎとるキャッチングを何度も披露してくれましたし、勝利への執念を感じました。
QBの大橋選手もキワキワのとこを決めていったり、空いてるレシーバーに確実にパスを通せていて見事にオフェンスを牽引していました。
今後が楽しみな選手たちです。

ディフェンスでは
関学高 CB(コーナーバック)#10 平尾拓真 選手
関学高 FS(フリーセイフティ)#15 森上衛 選手

が堅守を披露。
早大学院が得意のパワーラン攻撃で打開を試みようとしても、森上選手が主将らしく素早い上がりで確実なタックルで仕留めていました。
さらに早大学院の積極的なパス攻撃に対しても、平尾選手らが完璧なカバーで投げるスキを与えさせないという強力なカバレッジディフェンスが光りました。
このパスカバーの良さが一つ勝因だったのではないかと思います。


対する早大学院のほうでは
オフェンス
早大学院 RB(ランニングバック)#40 片岡遼也 選手
早大学院 QB(クォーターバック)#1 柴崎哲平 選手

がかなり印象に残りました。
特に主将の片岡選手は、練習の時からひときわ目立つ大きな体格だったのですぐに「あいつはスゴイパワーランナーだな!」と思いました(笑)
パンフを見て、大会中3試合でラン回数65回で405ヤードを稼いだというのを知って、たまげました(;゚Д゚)
試合が始まってその当たりの強さ、セカンドエイフォートのパワフルさを感じて鳥肌が立ちましたね。
この調子で身体を作り続けて技術を磨けば、大物ランナーになりそうです。
QBの柴崎選手は、関学高の完璧なカバーに対してもやるしかないということで思い切って勝負しにいくパスを狙っていったのが一つ印象的でした。
なかなかしんどい戦いだったと思いますが、一度しかない決勝の舞台ではあれぐらい勝負にいかないと始まらないですしね。
いやーしかし特に驚いたのが、相手のディフェンスのブリッツを読みきって、オーディブルで作戦を変更して、プレッシャーをギリギリまでひきつけた上で浮かせたパス・レシーバーしかとれない手前のほうに落としたパスを投げたシーンです…!
超一流の選手がやるプレーのレベルでした。
高2でここまでのプレーが出来るとは、まだまだ成長していくこの年代でこの落ち着いたプレーが出来るとは、ホントにびっくりしました。
まさか高校決勝でここまでのプレー、駆け引きが見れるとは。
彼もまた将来が楽しみな選手です。

という風にホントにめちゃめちゃ楽しめたクリスマスボウルでした!
あんまり高校アメフトまで手が回らないんだけど、これからは高校生の試合にも足を運んでみたいな、と思わせてくれる素晴らしいゲームでした。
あ、あと早大学院の本格的な応援は素晴らしかったです‼
ディーフェンス!ディーフェンス!
のコールや、クラウドノイズなどフットボールを心得た応援でさすが4連覇中の強豪校と思わされました。
オフェンス時は1stダウン更新時と得点時以外は比較的静かにしていたのも、よくアメフトを知っているなと思いました。
ああいう応援がどんどん日本中のチームに広まっていくと良いのだけれど。w

ということで、なかなかクリスマスボウルのことが詳細に取り上げられることは無いので一番力を入れて感想書きました!
若い力のぶつかり合い、将来期待できそうな選手たちが見られて楽しかったです(´ω`*)




【甲子園ボウル(大学決勝)】
対戦カード:関西学院大学ファイターズ vs 日本大学フェニックス

≪テレビ&ネット配信予定≫
12/26(金) 22:00~ 再放送【スカイ・A(CS放送)】
1/2(金) 5:00~ 再放送【NHK-BS1】

rtvでは既にアーカイブが公開されているのでいつでも見れます!
http://rtv-live.org/archives/2411/

≪公式サイト≫
http://www.koshienbowl.jp/2014/

甲子園ボウルのほうは、関西学院が強さを見せつけた試合になりました。
現地で観戦していると、特にライン戦で関学が勝っている印象が強かったんですが、帰ってきてNHKの映像を見ていると、ライン戦を有利に戦えるようなプレーの組み合わせや工夫というのも見えてきて、流石関学だなと思わされた次第でした。
ホントにランにしてもパスにしても引き出しが豊富ですよね~
何プレー用意してるんだ!?というくらいバリエーションに富んだオフェンスです。
もちろんコーチ陣・分析スタッフが超一流だということもありますが、あれを完璧に理解してこなしてしまう関学の選手たちはスゴイですね。
1対1のマンパワーでの戦いのレベルのほうもかなり高くなってます。
ここ3年ライスボウルでオービックと当たったことで、個人能力を上げるということが意識的に取り組まれており、その成果が出てると思います。
あれではなかなか対応できません。
今年も成績通り、学生では敵なしの領域に達したチームだったと思います。

対する日大としては序盤のパントの処理のミスで攻撃権を渡してしまったことは非常に痛かったですが、この場面だけではなく試合を通してあれだけライン戦でやられればしんどいなというのが率直な感想です。
せっかくパスでゲインしてもその後が繋がらない、ぶつ切りになってしまう攻撃が多かったのもそのあたりの要因はでかいと思います。
パスを投げる暇も逃げる暇もまったく無いくらいOL(オフェンスライン)がやられていたので、QBがいたたまれないように思ってしまいました。
いくらバックスが良くても、あれでは実力を出せないですね。
あと21-0ながらやっとチャンスが来て敵陣深くまで攻め込んだ第2Qで、3点にとどまってしまったことも痛かったですね。
関学のオフェンスが相当調子いいので、あそこは思い切ってギャンブルにいってもよかったかなと個人的には思います。
勝負をかけていかないとズルズルいかれるぞ、というのが僕の個人的な考えでした。
しかし、あれを0で終わってしまえば余計苦しいしとにかく点を入れて落ち着こうという考えもアメフトの内ですから、日大がチョイスしたFGの3点というものの意味も理解できます。

気持ちの面や点差からくる精神的影響もあるので、一つ展開が違えばここまで大差にはならなかったかもしれないし、この結果だけを受けて日大が弱いというのは違う気もします。
ただこれもフットボールの一つなので、仕方ないかなという部分もありますね。
関学があまりにもいい形でやれましたね。

しかしそんなに強い関学でも、社会人を倒すのは相当至難の業。
それは3年間挑み続けた4回生の選手たちを中心に、関学の選手・スタッフたちが一番分かっておられることだと思います。
今年もどういう準備をして、ファイターズというチームが東京ドームで躍動するのか、非常に楽しみです…!



【JAPAN X BOWL(社会人決勝)】
対戦カード:富士通フロンティアーズ vs IBMビックブルー

≪テレビ放送予定≫
12/27(土) 19:00~ 再放送【スカイ・A(CS放送)】
1/3(土) 5:00~ 再放送【NHK-BS1】

≪公式サイト≫
http://www.xleague.com/jxb/

JXBのほうはテレビの生中継にかじりついて観てました(笑)
早い段階から点差が開いたのにもかかわらず、めちゃくちゃ面白い試合でした。
これは追う側のIBMのほうにケビン・クラフトというXリーグではトップクラスのQBがいるのと、強力なワイドユニットがいるからで、20点差くらいなら簡単にひっくり返すことが可能だという認識が我々にあるからかな、とも思います。
しっかし富士通は強いなぁ
攻守ともスキがなかなか無いですねww
特に先発QBのコービー・キャメロン選手が退いた後も平本選手が登場してしっかりと決めるとこで決めてくれたのはチームにとって大きく、明るい材料だったと思いますね。
オフェンス的にはランプレーであそこまでやれたら楽ですしねー。
富士通守備のほうは集まりが早いということ、ここぞという時のパスプレッシャーが激しい事、この辺がポイントになってると思います。
もちろん、DB(ディフェンスバック)陣のカバーも素晴らしいし、確実にインターセプトのチャンスでボールを奪い取っていること、この辺のビッグプレーに対する集中力もさすがです。

IBMはディフェンスは試合を通してかなり頑張ってくれたと思います。
なかなかオフェンスが点を獲れない中で、何度も激しいタックルやヒットで攻撃権を取り戻してくれていました。
アウトサイドゾーンのランがなかなか止めれなかったのは大きな反省点でしょうが、パスの脅威がある以上過剰に反応しすぎるわけにもいかず難しい戦いだったと思います。
オフェンスのほうは、結果としてはINTやファンブルが大きな痛手にはなりましたが、前回対戦で丁寧にゲームを作っても太刀打ちできなかったことを考えるともう玉砕覚悟で思い切ってやらないといけないというゲームプランには納得がいきますし、もし最初のテンポの良い攻撃機会で3点でもとれていたら全く違う展開もあったかもしれないわけで、この戦い方には賛同です。
ただ、そうまでしていかないと勝負していけないという戦力的な状況があったことも確かで、まだまだ対等に戦えているというワケではないということも事実。
これから更なる高みを目指す中で、どういった成長を見せてくれるのか、対等な戦力と計算した上のゲームプランで戦える日が来た時、どんなゲームが見られるのか、楽しみです。
IBMはまだまだこれからのチームというイメージをもっているので、今季はその大きな第一歩かなと思います。

このIBM初の決勝進出、富士通の初優勝というのはXリーグの新たな歴史のスタートであるともいえます。
オービック、LIXILといったFinal進出チーム等も含め、来季のリーグ戦がまた楽しみでなりません…!

そして、富士通はライスボウルで巧みな攻撃を仕掛けてくる関学を相手に、圧倒的な力を見せられるのかというのも楽しみです。
戦術的には練習時間も含めて関学の方に分があるけど、よく藤田HC(ヘッドコーチ)がおっしゃられているように、しっかり「フットボールをやる」「確実なタックル」などを激しく高いレベルでこなしているのが富士通なので、このぶつかり合いがどういうものになるのかは非常に楽しみです。


さて、その最終決戦、ライスボウルの告知です‼
また改めてプレビュー記事は書きたいと思いますが、とにかく僕のブログを見て頂くのもありがたいのですが、試合のほうを観て頂きたいなという思いでいっぱいです(≧◇≦)‼
関西学院があの手この手で必死に食らいつくことが予想される中、富士通はどう対応してどう戦ってくるのか。
キャメロン率いるハイパーオフェンスに関学ディフェンスはどう対抗するのか。
注目点を上げればキリがないくらい、楽しみな試合です。
是非、会場で生観戦して頂きたいですし、それがだめならBS1の放送で楽しんで頂きたいです(´ω`*)


1/3(土) @東京ドーム 14:00~ 第68回『ライスボウル』-日本選手権・日本一決定戦- 富士通フロンティアーズ(社会人優勝) vs 関西学院大学ファイターズ(学生優勝) ~今季最終決戦・真の日本一へ、ココでしか見れない構図の戦い~ →14時~【NHK-BS1】にて生中継アリ!!
解説:主音声‐高野元秀(大阪学院大総監督)&ゲスト解説古庄直樹(オービックシーガルズ主将・2011年日本代表主将)
副音声‐有馬隼人(アサヒビールシルバースターOC/QB)



≪公式サイト≫
http://ricebowl.americanfootball.jp/
甲子園ボウルやJAPAN X BOWLなどの感想も書きたいのですが、なかなか更新が追いついてませんww
可能なら年内には感想&ライスボウル告知くらいは記事を上げようと思っていますので、良ければまたお付き合いください!

ひとまず今日は、漫画『アイシールド21』でもおなじみのクリスマスボウルの告知です‼


12/23(火・祝)
第45回クリスマスボウル <高校決勝>
早稲田大学高等学院ベアーズ(関東地区代表) vs 関西学院高等部ハイファイターズ(関西地区代表)

@キンチョウスタジアム(大阪・長居)
13:00キックオフ



≪テレビ放送≫
12/28(日) 19:00~ 
【スカイ・A(CS放送)】

※関東地区決勝は12/26(金) 19:00~ 再放送アリ
※関西地区決勝は12/27(土) 19:00~ 再放送アリ
関西地区決勝に関してはrtv(ネット配信)のほうでも
12/22(月) 19:00~より公開されるようです!
http://rtv-live.org/

≪公式サイト≫
http://www.ne.jp/asahi/high/football/xmas.htm


さて、いよいよ高校のほうも決勝戦、クリスマスボウルを迎えます‼
関西と関東で毎年開催地は入れ替えで行われていますが、今年は大阪・長居のキンチョウスタジアム。
ココは陸上のトラックがないのでめちゃめちゃ見やすいですし、ぜひ観戦に訪れて頂きたいです。

高校のアメフトは僕も普段は見れていないので、詳しいプレビューなどはできませんが予想としては国内のボウルゲームの中で最も接戦が期待できるのではないか!?と思っています(≧▽≦)

現在5連覇中の関東・早大学院に対して関西・関学高がどう戦うのか、ソコに注目したいと思います。
関西学院は大学・中学が既に甲子園ボウルを勝利していますので、もしこのクリスマスボウルで関学高が勝利すると大・高・中全てでタイトルを取る偉業になります…!

試合展開によっては「アイシールド21」でも見られる「デビルバットダイブ」並みの跳躍力のあるダイブプレーや、ショットガンフォーメーションからのテンポの良いパス攻撃が見られるかも!?


是非アイシールドを読んだことがある方はホンモノのクリスマスボウルを目の当たりにして頂きたいですし、知らない方でも拮抗した戦力で面白い試合になりそうなアメフトの試合を見て頂きたいです。
なにせ当日券でも 一般1200円‐高校生500円‐中学生以下無料という格安ですし、価値アリです‼


『絶対、クリスマスボウル‼』を目指してやってきた選手達が夢の舞台でどんなプレーを見せてくれるのか?
楽しみMAーーX(≧▽≦)‼




試合を観に行く前にルールを確認したい方は以下の動画をご参照ください!



掲載元
日本社会人Xリーグ公式HP
http://www.xleague.com/rule/guide.php