女の子フィギュアの作り方☆超初心者向け講座 -49ページ目
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挑戦することへの歓びと愉しみと情熱と

これはぼくが模型作りの歓びと愉しみと情熱とうまくできたときの嬉しさと果敢に挑戦する勇気を教えてくれた、ある少年マンガの話です。

『プラモ狂四郎』というその漫画の主人公である京田四郎くん(以下狂四郎)は物語開始当初はパーツ間の合わせ目も消せない改造なんてやったこともないという少年でした。その少年が同じプラモづくりを愛する友人やライバルたちと、バーチャルリアリティの中で勝負をしながら徐々にテクニックと知識を身に着けモデラーとして成長していくというストーリーです。「ガンダム・ビルド・ファイターズ」の昭和版という方が伝わるでしょう。

物語は最初のころこそは「ほかのプラモのパーツを移植する」という「シンプルでやさしい技術から」スタートします。そこから塗装にこだわりはじめるとか、重量感を出すために足に重りを入れるようにするとかという風に少しずつ狂四郎のプラモデル作りへのこだわりと情熱が上がっていき、誰に教わることなく自分自身で試行錯誤を繰り返しそれにつれて技術と知識も上がり、狂四郎の生み出した作品は確実にレベルアップしていきました。強力なライバルが出現した時には大人たちのアドバイスや指導を受けより高いステップにのぼっていきました。やがて全身にわたって大改造をほどこすまでにいたり「最強のガンプラ」と呼ばれる傑作を生み出すことや、ゼロから作り出すフルスクラッチビルドができるまでにいたりました。

ぼくが子どもの時フィギュアを作ったことはありません。ガンダムをはじめとしたロボットのプラモばかりで自作をしたこともありません。でもぼくは『プラモ狂四郎』からこんなことを教りました。
1、プラモデルには改造と自作をするという愉しみがある。
2、改造と自作するという行為自体のなかに愉しさがある。
3、いつか狂四郎のようになりたいという憧れをもつこと。
4、出来たものを人に見せて、ほめられることの嬉しさ。
5、改造と自作することへ果敢に挑戦する勇気と情熱。


いま思い出してみればあることに気づいたんです。ぼくは当時、買ったばかりのプラモデルをカッターで切り刻み隙間やボリュームがたりない部分はパテやプラ板でふさいでプロポーションをよくするとか、自作した可動部分にポリキャップと軸を通して可動範囲を増やす、などということをやりました。でもその前に「失敗したらどうしよう?」なんて一度も思ったことがなかったんです。模型に詳しくて教えてくれる人なんて誰もいませんでした。

そのあとは模型雑誌を定期購読するようになり本格的な工作技術と塗装技術、工具の使い方や素材と塗料の知識を学び、雑誌の作例を見てその通りにできるようになりました。やはり買ったばかりのプラモでも臆することなく全身を切り刻んでプラ版やパテで延長するとか、場合によってはガンダムの頭をまるごとを自作するなど一部パーツを自分で作ることもできるようになりました。ぼくのガンプラへの情熱はそこで止まってしまいましたが、このときもし「あの狂四郎のガンダムを作りたい」と思ったらおそらくできたでしょう。あるキットが再販されたとき「あのときは難しくてできなかったあの改造テクニックに挑戦してみよう」と思って再チャレンジに成功したこともあります。

「子どものころにはできなかったことが、今できるようになったのはなぜだろうか?」と振り返ってみるとこういうことに気づきました。「ちょっとずつだけど試行錯誤しながら小さいステップを無理することなく愉しみながら確実にのぼっていった」ということです。自分では意識していませんでしたが狂四郎から「きみにもできるよ。やってごらん。オレと一緒にプラモ作りの愉しさを知ろうよ」と声なき声援を受けていたのだと気が付きました。

そのときの技術と知識がいまフィギュア作りへと大いに役立っています。さすがにロボットと女の子のフィギュアではまったく勝手が違うので、ゼロからとはいかなくても一から学びなおさなければなりませんでしたが。ついでにいうとこのブログはフィギュア作りに挑戦し一度挫折して十年たってから再チャレンジしたときに始めたものです。

ここまで考えて改めて感じたことは「初心者はステップの小さい『ちょっとがんばればできそう』と思える胸像作りから挑戦しましょう」というのは我ながら正しかったんだなあと再確認しました。

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目標はたてるな

「目標はたてるな」さてこれを聞いてどう思いますか?ぼくは「賛成」です。なぜならフィギュア作り初心者の人が初めて挑戦することに対し「目標をたててもその通りになることはほぼない」と思っています。「目標をたてないといつまでもだらだら続けちゃうことになって結局完成しないじゃない」という意見もあるでしょう。でもぼくは目標が制作意欲や効率化にいい影響を与えるのは「制作の九割までできあがったころ」ではないかと思います。あとの開始から九割までは目標がない方がいいでしょう。

「目標どおりにはならない」それが多くの人が知っていることのはず。ではなぜ目標をたてることを人びとは信じるのか?それは目標を立てると「筋道を立てて期間と目標を設定すれば理路整然としてスケジュールどおりに作業がすすむ」と期待しているからだと思います。でも自作フィギュアの世界に「筋道」らしいものは一応あるけど「理路整然としたもの」なんてものはありません。あるのはひたすら「試行錯誤」と「いったりきたり」と「トライ&エラー」と「三歩進んで二歩下がる」か「下手すりゃ三歩下がって作り直し」です。

学校では「テストまでの期間が○日だから教科書と参考書を○ページまで毎日学習すればいい点数がとれますよ」と教えられます。でもテストって出題範囲が決まっているものであり学習した記憶が正確に思い出せればそれで合格するというものですよね。こういう学習内容の確認のためのテストであるならば「目標をたてること」は有効でしょう。

自作フィギュア作りの世界でも教科書はかなり増えてきました。この記事を書いている時点(2014年4月)でぼくが購入した自作フィギュアのための書籍やDVD教材はすでに10種類あります。その教科書に載っている作例と完全に同じモデルをつくるならばかなり高い確率で完成までたどり着けると思います。でも実際にみなさんが作りたいものはそうじゃないですよね?ほんとうに多くの人が自作フィギュアに挑戦して作りたいものは「自分が好きなキャラクター」であり、しかも「立体化に恵まれなかったキャラクター」という統計データがぼくの手元にあります。

自作フィギュアに挑戦したいと思うキャラクターは二次元の平面に描かれたキャラクターが依然として大多数です。もともと3DCGのキャラクターならば資料さえあれば繊細な髪の毛など強度に問題がある部分を除けばかなり正確に再現できるでしょう。最初からデジタル造型で作ってしまえばほぼ完璧にできあがります。でもやはり強度の問題があるのでそこは設計技術と知識が要求されます。この「二次元から三次元へ変換する」というステップに「正解はありません」。100人の人が作ったら100種類の作品ができあがります。

さらに造型の世界において「完璧な完成はありません」。完成した時点で「ぼくの造型力ではこれ以上のものはできない。これがぼくの限界だ」と思ったとします。でも一年も経って自分の作品を見返せば「こんなにいっぱい手直しできる部分があるじゃないか」とほぼ十割の人が感じるのではないでしょうか。成長が早いひとは一カ月もあれば気がつくでしょう。

結局こういう世界で「目標をたてること」がなんの役に立つでしょう?というのがぼくの結論です。

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初めての人はここからお読みください。

「フィギュア作りなんて自分には無理」と思っている人にこそ「自分にもできるかもしれない」と感じてもらい次に「挑戦してみたい」と思ってもらい更に「挑戦してよかった。自分にもできるんだ」と思ってもらえるような記事と講座を目指しています。

あなたはなぜフィギュアの作り方を学びたいのか?それは世界でただひとつ自分だけの作品を創造する感動と喜びを体験したいためではありませんか?多くの人は何らかの版権キャラクターを作りたいという願望から自作フィギュアの世界に足を踏み入れるのではないでしょうか。

 

でもその人はなぜわざわざゼロから作り起こしたいと思うのか?今はこんなにたくさん完成品フィギュアが簡単に手に入る時代なのにです。知名度が低く立体化に恵まれなかったからという理由もあるかも知れません。

でもそれならフィギュア改造という手段もあります。見た目が似ているキャラクターを改造すれば手間は半分で済むでしょう。だから僕は自作フィギュアに挑戦する人が真に求めているものは上記の感動と喜びであると解釈しております。

 

当ブログではいきなり顔の作り方からじっくり解説していきます。フィギュアの作成に必要なもの。知識と人体デッサンと道具と素材と完成度の追求など書けばきりがないことは全部後回しにします。それはなぜか?初心者なら「とにかく今すぐ手を動かして作ってみたい!」というのが本音だからだと思うのです。

そこで最初はいきなり顔の作り方から紹介します。初心者が「ここができれば8割完成した」と思うポイントですから。実際はフィギュア全体の完成度からみれば1割もないんですが。でもやっぱり顔がうまくできたら嬉しいでしょ?フィギュアを作ることに自信もつくでしょ?やりがいが出てからだも作りたくなるでしょ?初心者はステップの小さい『ちょっとがんばればできそう』と思える胸像作りから挑戦しましょう。ただし作例では、髪が大きすぎて膝まで作ってます。

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