I LOVE 銀魂~夢小説~ -2ページ目

銀魂夢小説 リレー・ラジオ企画 13話


リレー小説企画!!


銀魂高校に通う、「あかり・みなこ・春・ひい」の4人。


それぞれに絡む銀魂キャラクター達。


笑いあり涙ありの、青春ラブコメですヾ(@^▽^@)ノ


田中さん→定春→わたし


の順で進んでおります!



リンク↓


1話  2話  3話  4話  5話  6話 7話  8話  9話(前編)  (後編)  

10話 11話 11.5話 12話



13話が出来上がりましたー!

どうぞ\(^o^)/



―――――――――――――――――――――



13話






沖田くんと、初めてデートをした。


「き、緊張したっ...!!」


ぼふん、と枕に顔を埋める。


あれから家まで送ってくれた沖田くんに全力でお礼を言って、部屋にかえってきたはいいけど。


...なんていうかもう、頭がいっぱいだ。


「...沖田くん、かっこよかったなぁ...」


ぽつりと呟いて、1日を振り返ってみる。


予定外のデート。正直なんの話をしたか思い出せない。


ちゃんと話せてたかな、変じゃなかったかな。


私はすごく楽しかったけど、もしかしたら沖田くんはつまらなかったかもしれない...。


「あー!もう!考えだしたらキリないよ!」


思わず大きな声をだしてぼふん!と枕を叩けば、「ひい~どうかした~?」とお母さんに心配されてしまった。


「な、なんでもなーい!」


うわ、これじゃ完全におかしい子だ。落ち着こう。うん、冷静に冷静に。




...そういえばあの後、春と高杉くんにも会ったんだっけ。


冷静になった頭の中に映し出されたのは、帰り際の風景。


忘れられないのは、春の、表情。


春はきっと、沖田くんのことが好きだ。


それなのに、高杉くんに腕を引かれて行った時の表情は確かに...


「嬉しそう、だったような...」


ポツリと呟けば、疑問だけが頭の中に残る。


春自身はもしかして、高杉くんへの微かな気持ちに気がついていないのかも。


うーん、でも私の見間違いで、ほんとに沖田くんだけが好きなのかもしれないし...うーん...!


考えだしたら、分からなくなってきた。


「と、いうか...春も沖田くんが好きなら、勝ち目なんてないよね」


きっと彼も、春を好きなんだと思うし。


はぁ、と一つため息。だめだ、考えるのはやめよう。


気晴らしにでも、と机に向かい読み途中の本をひらく。


---この本の主人公みたいに、まっすぐに彼に想いを伝えられたら、どんなに楽だろう。




―――――――

――――



沖田くんとのクレープデートから翌日。


なんとなく春の気持ちも考えてみたら、昨日の私と沖田くんのツーショットは良いものではなかった気がして。


なんだかとにかく謝りたい気持ちでソワソワしていれば、教室に現れた春の姿に


「春ちゃん!」


と思わず大きな声がでてしまった。


突然の呼びかけに驚いた顔をする春の元へ駆けよれば、今日も一緒に登校したらしい高杉くんの姿も。


軽く会釈をすれば、高杉くんは少し口角をあげた。


(...やっぱり、高杉君って思ってたよりも優しい人なのかも)



「おはょ、昨日はゴメンね…」



おはようと口を開こうとすれば、同時に春はそう言った。


先に言われてしまった!と慌てて首を振る。



「私こそ…あの…昨日は勝手にクレープ食べに行っちゃって…あの…ソノ…ゴメンネ…」




お互い一体なぜ謝ってるだろう、と少し疑問になりつつも、とにかくそんな言葉しか頭に浮かばなかった。



「えっ!そんな事全然気にしなくていいよ!
それに、クレープならしっかり食べたしねwww」



ーーー気にしてなかったならよかったけど...ってあれ?え?クレープ食べた?


あはは~と笑う春にきょとんと目を丸くする。


クレープ食べたって、昨日春は高杉くんと居たはず...ってまさか!



「えっ?!
春も、高杉君と食べにいったの?」



二人ももしかして、クレープデート?!


驚いてそういえば、春は「そのことで話がある」と私の腕を掴んだ。



「えっ!何、話って---ちょっ、春!?」



そのまま春にひきづられるようにして、私は教室をでたのだった。





ーーーそして、ひと気の少ない非常階段まで連れて来られたと思えば、春ちゃんは真剣な顔でこちらを向いて。



「ひぃは、今、特別な人っている?」


「と、と、ととと特別な人?!」



って春!どうしちゃったの?!


予想外すぎる話題について行けずに思わず動揺して、口が上手く回らない。


特別な人って、いや、まぁ、いる...けど...。


念のために、それは「好きな人」という意味なのか確認すると、春はわかりやすく顔を赤らめた。


なんか、なーんか、おかしい。


好きな人って言葉に反応して顔赤くして動揺するだなんて、なんか...。



「もしかして、春、昨日高杉君と何かあった?」



昨日の高杉くんとのクレープデートについて話があるって言ってたし、これはやっぱり。



「はい?!////
ベベ--ベベベつに何も無いよ!!」




...うん。絶対に何かあったね。確信。


明らかに動揺する春の肩に手を置いて階段に座らせる。これは、尋問しかないかも?



「話してくれるよね?」



にっこり笑ってそう言えば、春はなぜか強張った表情でこくんと、首を縦にふったのだった。





ーーー


「何やってんだ、おれ」


静かな国語教官室で、銀髪の教師は突然ポツリとつぶやいた。




じ、と窓の外を眺めながら物思いにふける。


「生徒を連行して二人っきりでクレープって、ほんと、何しちゃってんのおっさん。あ、おっさん俺か」


昨日の自分の過ちを思い出しはあ~とため息をはく。


いい歳こいた大人が、女子高生拉致ってクレープって。大丈夫か、俺。


いや、なんであんなことした?わっかんねーよ誰か教えてよ、ねぇ、ウィキとかに書いてねぇかな、このなんか変な気持ち。


「...クレープ美味かったなぁ~...」


呟きながら見つめる目線の先には、ーーー あかりと、隣には山崎。


二人で仲良く登校する姿をぼんやり眺めながら、「あーーー」と意味もなく声をだした。





「.....わっかんねェ」



とにかくなんか、イライラは、する。






―――――――――――――――――――――

13話は前回の春の話のひぃ目線でした!

これからみんなの恋が確実に

動きだしてくるかと思います\(^o^)/



そしてそして14話は田中さん!

銀八の心境が少しづつ変わってきてます。


お楽しみに(*^_^*)



ポチッとしていただけると幸いです(/ω\)!



I LOVE 銀魂=夢小説ROOM=




総悟夢小説*スキ

久しぶりに短編です(*^_^*)


3Z設定で、とってもショート。

さくっと読めます。

天然な後輩×沖田先輩


どうぞ~!!


―――――――――――――――――――――



スキ






沖田先輩には、彼女がいます。


とっても綺麗で優しくて、素敵な人が。


私なんか到底、敵いもしないってことは分かってます。


「おう、何してんでィ?こんなとこで」


---今日だってそう、私はただの、後輩なのです。



「...日向ぼっこです。暖かいので」


ぽかぽかの陽気。やっと春がきた。


静かな屋上で体育座りをして空を見ていれば、


後ろから聞こえた先輩の声。


どきどき鳴りだした心臓の音を悟られない様に、


目をそらしてまた空を見上げる。


「授業さぼって日向ぼっこかィ。普段は真面目なくせに、やっぱ変な奴でィ」


ぽん、と頭に感じる暖かい重み。


頭を撫でられたと気づいた時には、すぐにその手は離れていた。


「沖田先輩こそ、こんなところで何してるんですか」


すとん、と先輩は私の横に腰をおろした。


隣から風にのって香る柔軟剤の匂いが心地よい。好きだな、この香り。


「んー...なんか、お前がいる気がしてねィ。そしたらほんとに居やがった」


ふっと笑いながらこちらを見た沖田先輩。思わず、目を丸くして私も彼を見る。


...そんなことを言われたら、思い上がってしまう。先輩に彼女がいることを、忘れてしまう。


忘れて、口から零れてしまいそうになる。


言いたくて言いたくて、でも言えない、コトバが。


「...それは、すごいですね。先輩エスパーです」


「お前が分かりやすいんでさァ」




先輩、好きです。


好きで、たまりません。


できれば、先輩の彼女になりたかったです。



「...沖田先輩」


「なんでィ」


「...私、生まれ変わったら、先輩の彼女になりたいです」



ーー今世はなれっこないので、来世に期待します。


来世はもっと素敵な人になれるように


今を幸せに生きて、幸せに死んで、幸せに生まれ変わって


そしたら、先輩の彼女になれるでしょうか。


「...ほんと、欲のねぇ奴でィ」


ーー沖田先輩にしては、低い声だった。


ゆっくり隣を見れば、交わる視線。


少し悲しげな目をした先輩は、そっとこちらに手を伸ばした。



「...こっちは、欲だらけだってのに、」


す、と前髪をはらって、そのまま頬を撫でる。


先輩に触れられている部分が、熱い。


沖田先輩は、なにを言いたいのだろう。


私なんて、欲張りなのに。


先輩の来世を欲しがるほど、欲張りなのに。



「沖田せんぱ、」


「...俺は、今がいいでさァ」


まっすぐ、まっすぐ目を見つめて、


沖田先輩が囁いたコトバに、瞬きをする。


「こっちはお前で頭いっぱいで振り回されてんでィ。分かってんのか、おい」


むっとした表情で私を見る先輩は、私の頬を軽くつねった。


「いてて...えと、あの、えっと、」


ああ、何を言ったらいいか分からない。


頭がごちゃごちゃして、分からない。


「...責任取りやがれィ」



ーーー最後の先輩のささやき。


唇に熱を感じたのは、その、3秒後。





―――――――――――――――――――――


なにこの終わり方!

これ、続きます(笑)


次は沖田目線になるかと思います。

そちらも読んでいただけたら嬉しいです!


ポチッとしていただけると幸いです(/ω\)!



I LOVE 銀魂=夢小説ROOM=







リレー小説更新状況!!



お久しぶりです^^



私、定春、田中さん、きなこで回すリレー小説



田中さんのブログにより11話と11,5話が更新されました!!



田中さんのブログ (クリックで飛べます)



また、定春のブログで今までの話が一話から更新されてますので


内容が分からないというかたはこちらをチェックヾ(@^▽^@)ノ



定春のブログ (クリックで飛べます)




私達のラジオも更新されてますのでこっちも覗いてみてください(*^▽^*)



ラジオ (クリックで飛べます)






銀魂夢小説 リレー・ラジオ企画 10話

リレー小説企画!!


銀魂高校に通う、「あかり・みなこ・春・ひい」の4人。


それぞれに絡む銀魂キャラクター達。


笑いあり涙ありの、青春ラブコメですヾ(@^▽^@)ノ


田中さん→定春→わたし


の順で進んでおります!



リンク↓


1話  2話  3話  4話  5話  6話 7話  8話  9話(前編)  (後編)  




―――――――――――――――――――――






「ご、ごちそうさまです…」



―――ストロベリーカスタードを手に、私はそう言った。



まさか、こんな日がくるなんて。



「へいへい」



口角を上げた沖田くんは、ぽんぽんと私の頭を撫でた。



まさかこんな日が――沖田くんと放課後デートをする日が、来るなんて。





10話





まさかこうなるなんて予想もしていなかった。



クレープは奢ってもらってしまったし、



しかも「甘すぎて」と言って沖田くんはクレープでなくコーラを飲んでて。



こんなの、私のクレープに付き合ってもらってるようなものじゃないか!



「本当にありがとう。とっても美味しいです…」



ぱくりとクレープを一口食べれば、甘いカスタードの味が広がる。



申し訳ないけど…美味しい。



「一口」



「へ?」



「一口くだせェ」



「ああ、ひとく……ええ!?」



ばっと沖田君を見たときにはもう既に遅かった。



ぱくりと私の手元にかぶりついた沖田くんは、



満足そうに口をもぐもぐさせていて。



「あ!」



「んま」



にっと笑う顔にいちいちときめく自分が、――馬鹿だ。






そもそも。



クレープの券を私に分けてくれるなんて、そこからおかしいんだ。



ちらり、と隣の彼を盗み見ながらそんなことを考える。



なんとなくだけど、ほんとは春ちゃんと行くつもりだったんじゃないかな~とか。



でも春ちゃんは高杉くんに連れてかれちゃったし。



高杉くんだってきっと春ちゃんのことが…って!



(わあぁ!…私今、すごいことに気づいちゃったかも…!)



ぎゅ、とクレープを握り締めてしまいクリームが少し溢れた。



いや、そんなことは気にしていられない。



…高杉くん、そうだ、高杉くん。



なにかと春ちゃんにつっかかって、気づけば春ちゃんのこと見てて。



きっと高杉くんも沖田くんも春ちゃんのことが…好き。



「春ちゃんってば、モテモテだぁ…」



「ん?なんか言ったかィ?」



「あ!いや、なんでも!!」



思わず呟いてしまった。



思わぬ新事実に気づいてしまった私は、それからクレープにも沖田くんにも集中できず。



ほとんどが上の空で放課後を過ごしてしまった。







――――――――



―――――




辺りは暗くなり始めた。



肌寒くて、思わず身震いする。



そろそろ帰ろうと私たちは、真っ暗な道を並んで歩いていた。



…せっかくの沖田くんとの放課後だったのに、ほとんど上の空なんて。



なにやってんだろ私。



そりゃだって、あれだけすきだった人が隣にいたら顔なんて見れないし。



その彼が他の子を好きなんだって再確認しちゃったら…落ち込むし。



肩を落としてうつむいていれば、沖田くんはふいに声を上げた。



「なんでィ?春じゃねぇか」



――思わずびくりと肩を上げた。



へっ?と顔を上げれば前方に、私たちと同じように並ぶ




高杉くん、春ちゃんの姿。




「春ちゃん!」



そう声をあげれば、春ちゃんは驚いたように目を見開く。



…た、大変だ。



これは俗に言う、さ、三角関係ってやつ、かな?



ってことは私ってどういう立場?邪魔?邪魔なの!?



あわあわと高杉くんと沖田くんを交互に見る。



明らかに沖田くんを睨んでいる高杉くん。



ひょうひょうと「偶然だねィ~」なんて言ってる沖田くん。



そんな2人を見て焦っている間に、



春ちゃんは「帰るぞ!」と言った高杉くんにまた手を引かれてしまっていた。



慌てて春ちゃんに手を振れば、



なんとなくだけど――手を引かれる春ちゃんの表情が少しだけ、嬉しそうで。



(どうして嬉しそうなんだ…?)



また首をかしげていれば、沖田くんは「なんでィ」と口を尖らせた。



「春の奴…無視しやがって!?」



むっとした表情の彼をまぁまぁとたしなめながらフォローして、



もう一度去っていった二人の後姿を見る。



高杉くん、ああやってたまに大胆なのに奥手なんだから。



それに春ちゃんも、きっと沖田くんのことが好きなはずなのに



高杉くんと居る時のほうが素顔で、楽しそうに感じるのは私だけなのかな?



「なーに考え事してんでィ」



「いたっ」



突然おでこを叩かれて、はっと我に返った。



い、いけない。いらない詮索だった。



ひりひりするおでこを擦っていれば、何故か沖田くんはじっと私を見てくる。



何事かと彼を見上げれば、眉間に皺を寄せて、彼は口を開いた。



「…今日ずっと、誰のこと考えてたんでィ」



「…誰のこと、って」





――突然真剣な顔に変わった彼は、少し悲しそうに私を見る。



一体どうしてそんなことを言うのか分からなくて、眉を寄せる。



「お前、今日ずっと上の空だったろィ」



そう言った沖田くんに、あ、と思わず声がでそうになった。



ばれて、た。



たしかに上の空だった。



誰のことを考えてた?…そんなの、沖田くんのことに決まってるのに。



沖田くんが春ちゃんのことを好きだって、



じゃあ私はどうすればいいのかなって、



こんな所に一緒にいていいのかなって、



ぐるぐる考えてたらそりゃ、上の空にもなるよ。



――じっと私を見る沖田くんに、なんて返せばいいのか分からない。



“あなたのこと考えてました”



なんて、口が裂けても言えない。



「…そ、そうかな?上の空だったかな?あはは…」



思わずごまかして、適当な嘘をついてしまった。



あーあ、私、だめな子だ。



「…そうかィ」



ぽつりと呟いた声は、沖田くんにしては暗い声だった。



はっとして彼の顔を見たときには――あっというまにいつもの表情に戻っていて。



「送っていきまさァ。家どっちでィ?」



「え!?い、いいよ大丈夫!すぐそこだし!」



「いや、拒否権ねぇんで。ほら行くぜィ!」



「あ、ちょっと…!」



強引に掴まれた右手。



ぎゅっと掴んだまま歩き出した沖田くんに、一気に顔が熱くなる。



手、手…!手を、握られて、



「―――~~っ///!!」



下を向いてもおさまらない、顔の火照り。



――よかった、暗くて。顔の赤みが、見えなくて。



どうか気持ちがバレないまま、この時間が続けばいいのにと



彼の背中を見つめながらそう思った。






――――――



「あーあ」



静かな廊下に響いたのは、溜息交じりの私の声。



誰もいない放課後の廊下。



さっきまで銀八とみなこと騒いでいた私は、急に我に返って2人から離れた。



そんな私に気づく事もなく2人はどこかへ行ってしまって。



…今頃、クレープでも食べてんのかな、2人で。



「…って、え?なんでそこで溜息?意味わかんないし!!」



乙女っぽい雰囲気になっていた自分に気づいてカッと顔が熱くなる。



いやいやいやいや!いいじゃん!行けばいいじゃん2人でクレープ!



2人で!クレープ!



…………なんでこう、ずどーんって気持ちになるんだろ。



人を小馬鹿にしたような、あの銀八の笑みが頭から離れない。



なんか最近おかしいわ。自分きもい。



やめたやめた!帰ろ!帰り際に山崎でもいじめて帰ろ!



「……あかり」



「うわっ!!びっくりした!!」



怨霊みたいに背後から現れたのは、つい今いじめようとしていた山崎だった。



びっくりした!そんな背後霊みたいに現れないでよ!!



「…って、どうしたのよそんな暗い顔で」



もはや背後霊の背後にも霊がのっていそうな勢いで暗い。



なんだ、一体どうした。



「あかりとクレープ食べようと思ってたんだけど、券…沖田さんにとられた」



「…それは、ご愁傷様です」



そんなんあんたが持ってたらそりゃ盗られるわ。



沖田がそのクレープ券を持って誰を誘ったんだろ、なんて安易に想像がつく。



(ひぃちゃん、ファイト…!)



…ってか、春は高杉と塾でしょ?



ひぃちゃんは多分沖田とクレープでしょ?



みなこは銀八とクレープ……



あたし、何1人でこんなとこいるんだ。…あ、ザキいるけど。



うわーなにこれ。なんでこんな私落ち込んで…―――



「おーいたいた」



「…へ?」





―――ふいに聞えた声。



振り返れば、何故かさっきいなくなったはずの銀八がいて。



「こんなとこに居やがった。1人で」



「いや先生、俺いるんですけど」



ちょっと息切れしながら、ぽんっと私の頭に手を置いた。



「…行くぞ。クレープ」



「はい……え?えええ!?」



今、なんて?



行くぞ、クレープ?



ちょ、意味分かんないんだけど…!



「せ、先生!っていうかみなこは?!」



「クレープの券渡してうまく巻いてきた」



「はぁ!?」



がっしり掴まれた右手。



って、さりげなくなんか…手繋いでるし!なにこれ!!



なんか、私顔赤くなってるし…!なにこれ!!!



なにこれ!!!



廊下を引きずられるように手を引かれる私と、



「ちょっとぉぉお!!」



廊下に響くザキの声。



券みなこに渡したのに、クレープ行くってどういうこと!?



っていうか、なんで私を連れて行くわけ!?



(ほんと、銀八って訳わかんない…!!)



ぎっと背中を睨みつけてるくせにうるさい心臓は、なんなんだよ…!







―――――――――――――――――――――



さりげなーくみんな、


手を繋いじゃってるのはお気づきですかな?笑


さりげなく手を繋ぐって…いいですね//笑



次の更新は田中さん  になります!


次話が更新されたときは私のブログでもお知らせしますので、


ぜひ読みにいってください!




ポチッとしていただけると幸いです(/ω\)!



I LOVE 銀魂=夢小説ROOM=




ぐるっぽも更新されてます!!





(クリックできます)

Dear.ひらり様











総悟夢小説*素直



久しぶりの短編、3Z設定で沖田くんと喧嘩ばっかの女の子です!



執筆中にアメンバーのゆーみん様から

ちょっとしたリクエストもいただきまして



ご希望のシチュとセリフもねじ込んでみました!



そして諸注意。



この短編、糖度が高いです。



甘く仕上げました、どうぞ!!


―――――――――――――――――――――




素直







もし私が普通の女の子だったら、彼に見合うだろうか。



素直で、甘え上手で、よく笑って。



彼に本心を言った事なんてない。



彼に頼ったことなんてない。



彼をいつも、睨んでばかり。




「―――沖田君、帰ろ?」



「…おー」




騒がしいZ組の入り口に立つのは、そこに似つかわしくないような



華奢で可愛くて、大人しそうな女の子。



「ねぇ、今日ちょっと図書館で勉強しない?」



長い髪を耳にかけながら頬染める表情は、まるで、恋する乙女。



そんな彼女に軽く笑いかける彼。



その空間だけが、誰も踏み込めないような世界で。




――勉強、しなきゃ。



気にも留めてないようなフリをして教科書に目を落とす。



受験生なんだからしっかりしないと。



…あいつのことなんか。







―――――




「…沖田くん、どうしたの?」



「…あ、いや、なんでもねェ」



気づかれないようにそっと教室を振り向いて、



視界に入るあいつの姿に、つい足が止まりかける。



こっち向け、と心で唱えてみたところで叶う筈もない。



「…やっぱ、好きなんだ」



「っは、なに言ってんでィ」



一瞬跳ねた心臓を悟られないように、じろりと隣を睨む。



――清楚系、と謳われたこの女の心の中は



俺みたいに真っ黒なのは気づいてる。



嫉妬の色で汚くなった目で、教室にいるあいつを睨むこの女を



利用するなんて俺も相当、嫌な奴だ。



「さっさと行くぜィ、図書館」



「あ、ちょっと」



ちょっとでも嫉妬させてみたくて。



わざとこの女の手を握ってみたところで、見てるはずなんてねェけど。





――冬はやっぱり日が短けェ。



日が落ちて暗くなり始めた帰り道は、肌寒い。



「それでね、この前――」



隣で次々にだされる話題が、耳を通り過ぎていく。



適当に相槌を打っていれば、さすがに気がついたのか



「ちょっと!」と腕を掴まれた。



「…なんでィ」



「全然話聞いてないでしょ」



「聞いてらァ。あれだろィ、銀魂の映画第二弾があれ、」



「ぜんっぜん違うし!てかそれ結構前だけど!」



もー!と頬膨らまして俺の腕からするりと手を下ろす。



…そのまま、自然に指を絡められた。



「…もっと私のこと見て?」



「…見てまさァ」



「見てない。だってまだ、告白の返事もらってないし」



ああ、そうだったような。



こいつの告白をさらっと流した事はなんとなく覚えてはいるが。



俺の手をぎゅっと握って上目遣い。



…やり慣れてんのが、分かりやすいんでィ。



「…振られたんでしょ?あの子に」



「…まぁ、な」



「もう忘れなよ、見る目ないんだよきっとあの子!」



見る目、ねェ。



いや、見る目はあんだろィ。



俺なんかをちゃんと振ることができるくらいには、しっかりしてらァ。



「ね、やっぱり今日、沖田くん家行きたい」



「…やっぱ俺、学校戻りまさァ」



「え?な、なんで、」



「お前なら他に頼る男いんだろィ、じゃ」



ぽん、と頭に手をのせてそのまま背を向けた。



後ろから聞える抗議の声なんて聞えないフリ。



――やっぱ、このままあいつがいつか他の誰かに



頼って、甘えて、素直になったりしたら。



多分きっと、絶対に我慢なんてできねェから。



走って走って学校まで道を戻る。



夕日が沈みかけていた。








――――「…うわ、もう真っ暗」



英単語に夢中になっていれば、気づけば外は夜だった。



Z組のみんなももう誰もいなくなっていて、



静かになった教室に私1人、寂しく残っていた。



そろそろ帰らないと、と教科書を鞄にしまう。



ふと視線の先に入った机は、神楽ちゃんの机。



ぎっしりと置き勉されてるその机に思わず苦笑い。



神楽ちゃんったら、一体卒業したらどうするつもりなんだろうか。



そこまで考えて、ふと思う。



…卒業したら、あいつはどうするんだろう。





『…そろそろ卒業だし、言うけどねィ』



あの日もこんな静かな教室だった。



いつも言い合いばかりしてた私達にしては、真剣な雰囲気で。



いつものように『なによ、』なんて冷たく返せば



あいつは私をまっすぐに見つめて、そして薄く微笑んだ。



『…好きでさァ』



――何も言い返せなくて、私をからかう冗談にしか思えなくて



だってあいつが、そんなことを言うなんて思えなかったから。



『そんな、簡単な女じゃないから』



いつものように、そうやって強気で返してしまった。



喉元まででかかった、“私も”という文字は



いらないプライドの壁で閉じ込められて。



あーあ、私何言ってんの、訳が分からない。



そうは分かっててももう弁解なんて出来なくて、



そのまま教室を飛び出してしまった。



――それから、奴とは距離を置いてしまって。



一方的に避けてしまっていた。



そしたらいつのまにか奴の隣には、清楚な女の子がいつもいるようになって。



噂では、もうすぐ付き合うだとか。



…勝手に、すればいい。



「…私より、百倍良い子そうだし」



ぽつりと呟けば、無性に虚しくなった。



遠くから聞える野球部の声、吹奏楽部の音。



こんな惨めなまま、私の学校生活は終るんだなぁ~なんて。



鞄を持ち上げて、席を立った――時だった。




「…は、やっぱり、まだ居やがった」



「え…そ、総悟?」



――できれば今、一番会いたくなかった人が目の前にいた。



よりにもよって、こんなぐちゃぐちゃした気持ちの時に…!



少し肩で息をしている総悟は、走ってきたのか「あちー」と言いながら教室に入ってくる。



なんで?あの子と帰ったはずじゃ…あ、忘れ物?とか?



「あ、えっと…じゃ、私帰るから」



何も話すことなんてない、はず。



マフラーを首に巻きつけて、顔を隠すようにうつむいて隣を通り過ぎる。



…つもり、が。



「うっ…!」



「待ちやがれィ」



こいつ…!!!



通り過ぎようとした私のマフラーをぐいっと引っ張った総悟。



思わずつんのめって変な声がでた。



有り得ない!やっぱこいつって…!!



「ひ、ひどい!苦しかったんだけど!!」



「いや、だって帰ろうとしやがるから」



「べ、別に私が帰るのなんて自由でしょ!」



「それじゃ、俺がわざわざ戻って来た意味ねェだろィ」



「なにっ…て、え?」



めんどくさそうに自分の頭を掻いて、私から目をそらす総悟。



聞き間違いではないはず。



わざわざ戻って来た。って、今言ったよね?



本当に訳が分からなくなってきて眉を寄せる。



ってことは総悟は私に用があって戻ってきたって…ことだよね?



「…私に、なにか」



目をそらしながら、マフラーに顔をうずめてそう呟く。



あの時以来の2人きり、心臓がうるさい。



顔を見られるのが恥ずかしくてマフラーだけが頼り。



よかった、冬で。なんてことを呑気に考えていれば、総悟はゆっくり私を見た。



「……好きでさァ」



「………はぁっ!?」



思わずマフラーから顔をあげて、口を開けてしまった。



なに、を、いきなり…!?



一気に真っ赤になっていく私とは裏腹に



総悟は真面目な顔でこちらを見下ろしていて。



「この前の、お前あまり信用してなさそうだったろィ」



「え?えと、いや、その」



「俺が誰にでも簡単に言うとでも思ったんだろィ?」



それは、その…



何も言い返せなくなって口ごもる。



確かに私をからかう冗談だってそう、思った



私はそんな簡単に騙されないって、思った



「じゃあ、お前ェが信じるまで言いまさァ」



「信じるまで、って…」



「好きでさァ…」



今度は囁くように、そう言って。



するりと優しく私の頬を撫でた。



それからゆっくりと近づいて、あまりの近さに思わず目を瞑る。



そうすれば、ちゅ、と額に柔らかい感触。



「ちょっ…!!」



「これくらいなら許されるだろィ」



い、い、今、おでこにちゅーされた…!!!



顔から火がでそうな勢いで体温が上がる。



慌てて自分のおでこを抑えれば、意地悪く笑われた。



「こんなこと、お前以外にはしたくなんねェ」



そう言いながら、必死におでこをおさえていた私の手は簡単に取り払われてしまって。



顔の熱い私に容赦なく、また額にキスをされた。



「ちょっ…と、あのっ」



「ん?なに、足りねェって?」



「ちがっ…!」



心臓、痛い!うるさい!



鼻先が触れる距離で、総悟は目を細めて笑って。



今度は焦る私の頬に、唇を落とした。



「俺は、こんなんじゃ足りねェけど」



耳元で低く囁いた声が、全身に響く。



もう返す言葉がなくて、ただただ唇を噛みしめて奴を睨み上げる。



息苦しくて、頬が熱くて、全部、こいつのせい…!!



睨む私と、総悟の視線がまた交わる。



また馬鹿にしたみたいに笑われる…のかと思いきや、違った。



一瞬目を見開いてから、困ったように顔をしかめて。



耳が、赤く見えた。



「――んな赤い顔見せられたら、挑発としか思えねぇぜィ」



するりと、頬を撫でた指は私の唇に触れる。



金縛りにあったみたいに動けなくなった私は、ただただ見上げるばかり。



熱をもった目にじっと見つめられて、総悟の親指はゆっくり私の唇をなぞって。



「めちゃくちゃにしてやりましょうか?」



ふ、と口角を上げた総悟はそう言ってゆっくりと、私に近づいた。



頭を引き寄せられて、総悟との距離がだんだんと縮まる。



吐息が重なって、鼻先が触れそうになって、あいつの顔が傾いて。



このままじゃっ…――!!




「す、すとーっぷ!!ストップ!ストップ!!!」



やっと動いた体はなんとかギリギリで総悟の肩を押し返していた。



緊張の糸がほどけて思わず肩で息をする。



危なかった。あのまま黙ってたら私きっと…あああ!恥ずかしい!!



未だにばくばくうるさい心臓を落ち着かせるように、ゆっくり深呼吸をする。



そんな私に呆れたように総悟は「なんでィ」と口を尖らせた。



「欲しがりな顔したのおめぇだぜィ?」



「誰がそんな顔するかっ!!」



心底残念そうな顔をした総悟は、むっとした表情で顔をそらした。



…別に、嫌だとかそういうのじゃなくて。



ただ想いが通じ合ったわけでもないのにこんなことをするのは、



やっぱりおかしいと思っただけで…!



「…こ、こういうのは、付き合ってからするべきだと、」



「俺は付き合って欲しいんですけどねィ。誰かさんが嫌がるもんで」



「い、嫌がってなんかっ…!」



「…嫌がって、ないんですかィ?」



あ、と思わず自分の口を押さえた。



思わず本音がでた、まずい。



キョトンと目を見開いて私を見る総悟から目をそらす。



いつものくせでつい言い返してしまったけど…



ほんとは、付き合いたい。



素直に好きって言いたい。



けど、どうやって言ったらいいか分からない。



総悟の本気は充分伝わった。簡単なものじゃないっていうのは伝わった。



…あとはただ、私が素直になるだけっていうのは分かってはいるけど…!



「い、嫌じゃ、ない」



「じゃあ?嫌じゃなけりゃ、なんでィ」



「えと、その…」



「俺のことどう思ってるんでさァ」



「総悟のこと、は…す、」



そこまで言って、総悟と目が合う。



す、の文字まで言った私に、総悟はにやりと口角を上げて。



「す?で、次はなんでィ」



まるで分かりきったかのようににやにやと笑って続きを煽った。



「な、わ、わかってるんじゃん!!むかつく!」



「全然分かんねェや~ちゃんと言ってくんねェと」



「棒読みじゃんか!」



怒る私に総悟はけらけらと笑って、「はいはい」となだめるように私に腕を伸ばした。



そのままふわりと引き寄せられて、両腕が私の背中に回る。



「俺は、好きでさァ」



私の耳元に顔をよせた総悟は、甘くそう囁いた。



また全身が熱くなって、心臓がうるさくなる。



「聞かせてくだせェ。…お前は?」



――そんな風に、優しい声色で言われたら、困る。



そっと腕をあげて、総悟の制服を握り締めた。



これがきっと初めて私が彼に見せる、素直、だ。




「……好き」




―――かすれた声で囁いた。



これ以上大きい声でなんて絶対に無理だ。無理、絶対。



恥ずかしくて顔をあいつの胸板にうずめれば、優しく頭をなでられた。



「やっと言えたねィ」



「…うるさい」



くすくすと笑う声が頭上から聞える。



余裕そうにそうやって笑ってるみたいだけど、



私が胸に顔をうずめていることを忘れないでほしい。



…さっきから鼓動が速いよ、なんて。いつ言ってやろうか。



すっと私の背中を抱きしめていたあいつの腕が解ける。



つられるように私も離れれば、総悟は顔を傾けた。



「…付き合ったら、良いんだろィ?」



少し頬の赤い総悟はそう言って、私の頬を撫でた。



恥ずかしさに目をそらした私の両頬を掴んで



降ってきたのは――甘すぎる、キス。



触れ合ったまま、数秒間。



少し離れて目が合って、もう一度、ちゅっと音が響く。



本当に大事にしてるみたいなそれに、もう何も考えられなくなる。



「…悪ィ、もう少しだけ、」



「へ?…んっ…ん」



甘い眼差しにくらくらしていたのも、束の間。



今度は啄ばむように、何度もキスをされて



総悟と私の間に一ミリも隙間なんてなくて



「んぅっ…ん、はっ…ちょ、んん…!」



息つく暇もなく、すぐに口を塞がれる。



ちょっとは、しゃべらせろ…!!



「んっ…!!はぁっ!あ、あのねぇ!!」



夢中になってる総悟の胸板を思いっきり叩いて抗議を示せば



なんとか唇を離してくれた。


顔が熱すぎる…!!



「いや~夢中になっちゃいやした」



「なっちゃいやしたじゃないよ!あのね、仮にもさっき付き合ったばっかでその、これは、」



「はいはい。ほら、手始めに図書館デートでもしようぜィ」



「ちょ、ちゃんと聞きなさいよ!」




子供をなだめるように私の頭をなでて、総悟は私の手を引いた。



やっぱこいつ、むかつく…!!



今後一切、素直になんかなってやるもんか…!!



上機嫌で廊下を歩く総悟の背中を睨みつけ、心の中でそう決めた。





素直で、甘え上手で、よく笑って?



そんな子になんて、ならなくたっていい。




『好きでさァ』




そのままの私を、そう言ってくれるんなら、ね。







fin.

―――――――――――――――――――――





あっっっま!甘い!



いちゃつきすぎて画面を壊したくなりませんでした?え



久しぶりにこんなん書いたな~と恥ずかしくなりました…。



リクエストくださったゆーみん様、どうでした?(/ω\)笑



ご希望のシチュ(受験生)という設定がかなり薄れてる気はしますが…



そしてご希望のあのセリフもなんか無理矢理ねじ込んでる感はありますが…



楽しんでいただけてたら嬉しいですっ!!!




というわけで、久しぶりの短編でした~!



読んでくださった皆様、ありがとうございました^^!



ポチッとしていただけると幸いです(/ω\)!



I LOVE 銀魂=夢小説ROOM=




ぐるっぽも覗いてみてください!!




(クリックできます)

Dear.ひらり様



そして、


@hirari_02


でツイッターやってます!


小説更新した際にお知らせなんかもしてます^^


ぜひフォローしてくださーい!