ミッドナイトシャッフル

ある日の夜。

どうやら急に雨が降り出したらしく、
帰社したはずの社員が次々に傘を取りに戻ってきた。
そしてその光景を見ていたであろうはずのあにぃも、

「おつかれさまでした」

と言い会社を出て、そしてすぐに戻ってきた。


学習能力！！


あにぃに、お前も傘忘れたのか？と聞くと


「いえ、 コートを忘れました」



そっちかよ！！！



と、いう事が以前あったのだが、
またある日の夜の事。
残ってる社員数人と全員で帰ろうという事になった。


全員帰る支度が終わり、みんなフロアを出たのだが、
あにぃだけがトイレに行っていたようで、まだフロアに残っていたので、
〝これはイタズラをしないと〟と思い

ドアを閉めて電気を全部消した。



するとあにぃが急いで出てきて、
すごい慌てた表情で


「コート忘れたんで先行ってて下さい」



そっちかよ！！


電気消された事について言わねえのか！！


そしてお前は何回コートを忘れるんだ！！

着心地感とかねえのか！！



だが、イタズラをしたにもかかわらず
ピュアな返事に罪悪感を感じたので、
フロアの電気を付け、会社の外で待っていた。

しばらくするとあにぃがコートを持って出てきた。
そして今度こそ怒るのかと思いきや


「急に暗くなって驚きました」



のんきか。




ハメられてるにもかかわらず
決して怒る事も無く、のんきな事を言うあにぃ。


なんていうピュアな心を持った天使なんだ。




そして、一応念のために、
フロアってもうあにぃだけだったよね？

と聞くと、


「いえ、あと社長も残ってます」




え！！！！！




いや、それを一番先に言えよ！！


コート忘れた事より先にそれだろ！！




残っているのがあにぃだけだと思っていたとはいえ、
俺はなんて事をしてしまったんだ…と思い、


それで電気はどうした？と聞くと




「ちゃんと消してきました」




消したのかよ！！！

残ってると分かってて消したのかよ！！




そしてあにぃが


「えへへ」




そしてこの状況で笑うのか！！




悪魔か！！！

逆オレオレ詐欺

先週日曜日にＴくんと遊びに行った。

お茶をしようという事になり、
カフェに入りアイスコーヒーを２つ注文する。

ガムシロップいるか？とＴくんに聞くと、



「うん！いいや！」


どっちだよ。



まぁ、いらないって事だろうと思い、
甘党の俺は自分の分のガムシロップを2個持って席に着いた。


そして席に着くとＴくんは

「さっむいね～、ほんと」

などと言いながらガムシロップを2個自分のアイスコーヒーに入れたのだ。



ん？



俺は何やら不思議な感覚に見舞われた。

俺が持ってきたガムシロップが２つ、Ｔくんのコーヒーの中へ消えたのだ。

あれ？何でお前2個とも使ったの？とＴくんに聞くと


「2個あったから」



じゃあ1個俺のだろ！！



むしろ2個俺のだよ！！


そしてＴくんが


「甘い」

だろうな。




軽くお茶したあと、外に出て適当に話をしていると、
会話の途中で、Ｔくんが急にどこか違う方向をじっと見始めた。


何だ？と思い、Ｔくんが見ている方向を見てみると
その視線の先には見知らぬおばあさんがいて、
そのおばあさんもＴくんをじっと見ているではないか。


見つめ合うＴくんとおばあさん。




何だこの面白い状況。



すると、急におばあさんがＴくんに向かって



「・・・・まさと？」



と言いだすではないか。


しかし残念ながらＴくんはまさとではない。
おばあさんの人違いである。



しかしおばあさんは



「・・・まさとかい？」



するとＴくんは



「うん、そうだよ」




いや、違うだろ！！




さらに見つめ合う二人。


すると後ろの方でおばあさんの娘さんであろう女性が


「その人まさと君じゃないよ！」


するとおばあさんも


「あら、ほんと。似てないわ」


似てねえのかよ！！！



しかし、娘さんであろう女性が


「でもたしかにまさと君にすっごい似てる」


おばあさんも


「まさと君かと思った」



似てんのかよ！！



そしてそのままその親子は去っていった。


一体何だったんだと思いながらも、Ｔくんに
お前さ、なんで「うん」って言ったんだよ、と聞くと


「面白いかなと思って」




好奇心でおばあさんを騙すな！！




そしてＴくんが


「まさと君って誰？ 」




知らねえよ！！

新春紅白ボケ合戦

4日から仕事が始まった。
会社に到着し、あと数分で顔を会わせるであろうタイミングで、
小橋から「あけましておめでとうございます」とメールが来た。


なぜこのタイミングだ！！


ここまできたら、直接言え！！



そんな訳で、4日は仕事始めだったが、
業務を半日で切り上げ会社全体で温泉に行ってきた。

出発前にＴくんに、

今から温泉行くから何かあれば携帯に連絡くれ、と伝えると


「混浴？」


しつこいわ！！！



昼過ぎに温泉に着き、食事をしてから社員数人で温泉に入る。
すると一緒に入ったはずのなるさんの姿が見えない。


あの問題児はどこに行ったんだろうと、周りを見渡すと
うちらが入ってる風呂のすぐ隣の風呂に入っていた。



なるさんに、こっちにおいでよと言うと



「どうやってそっち行くの？」


迷路か。



隣の風呂に入るのに、行き方を聞いちゃうなるさん。

すぐそこを右から回ってくればいいんですよ、伝えると


「分かった！」


と言い、右の方に周りに行って、


そのまま結局来る事は無かった。



何が分かったんだ一体！！！



まったく、あの問題児は今度はどこにいるんだ、と見渡すと、


全然違う場所にあるジャグジーに入っていたので
もう放っておく事にした。


次にサウナに入っていると、今度は小橋がやってきた。


しばらくすると小橋は持っていたタオルを顔に巻き始めた。


20世紀少年のともだち並みに、タオルを顔に巻きつけ
じっとしている小橋。


小顔や美肌にするマッサージ法なのかと思い。

それ何してんの？と聞くと



「なんかタオルの中がグチョグチョしてて苦しいんすよ」




タオル取れよ。





すると今度はあにぃがサウナに入ってきた。


あにぃはメガネをかけたままだったので、
蒸気でメガネが完全に曇っていた。


あにぃメガネが真っ白だぞ、と伝えると


「大丈夫です、これ熱防止のやつなんで」



そこじゃねえ！！


耐熱性は気にしてねえ！！！


メガネ曇ってて前見えねえだろって言ってるんだ！！


しかしあにぃは


「熱防止なんで大丈夫なんですよ」


と言いながら、他のお客さんの手を踏んでいた。



全然大丈夫じゃねえ！！！！


見えてねえじゃねえか！！！



そしてあにぃがメガネを外そうとして、メガネのフレームに触り


「熱いっ」



熱も防止してねえのかよ！！！






お前ら果敢にボケすぎだ！！

裏切りの大浴場

Ｔくんのiphoneは使い物にならなくなったものの、

俺のiphoneがあったので、そっちでルート設定をする事に。


iphoneを見ながら俺がうしろで案内するわ、と言うと



「バイクに繋いでipodで音楽かけようよ」


使い道そうじゃねえだろ！！！



「大丈夫、全部道覚えるから！」



と言い、地図を見るＴくん。


そして「保土ヶ谷」という高速入口を見て


「これ何て読むの？」


覚える以前の問題じゃねえか！！



しかしスケベの本能は凄いもので、一切道に迷う事なく
約1時間半に及ぶ移動の末、無事江の島に到着をした。


しかし江の島には温泉がいくつもある。
その目的のスパはどれか分かるのかと聞くと



「なんとなくあそこな気がする」


勘か！！




すると本当にその建物が目的のスパだった。
スケベの直感はすげえなと感心しつつも、
早く風呂に入りたいので、駆け足で受け付けへ行く。


入口で受付の人に

「刺青などはございませんでしょうか」

と聞かれたので、ございませんと答える。


ロッカールームへ行くと、
なぜかＴくんが少し困った顔をしている。

どうしたのか聞くと


「ほら、僕刺青あるじゃん」


あんのかよ！！！


「前からあるじゃん！」


知らねえよ！！


お前が思っている以上に、お前の事知らねえよ！！



腰の上あたりに小さくあるらしいのだが、
ここまで来て風呂に入れないってのも可哀そうなので、
とりあえずタオルで隠しながら入れよ、と伝える。


海パン姿になり、風呂へ行くと
そこにはカップルが3組ほどいるだけだった。


混浴というには程遠い現状を見て
呆然と立ち尽くすＴくん。



絶望感漂いすぎだろ！！




屋外にも風呂があったのでそっちに行くと
丁度スパの外観が見える場所があった。



するとＴくん

「女子更衣室ってあそこだよね！」

と言い、

「誰か見えるまでねばる！」



どんだけ期待して来たんだお前！！



イチャイチャしているカップルと、
温泉を楽しんでいる子供の間で、
スパの外観をじっと見ているＴくん。



しかし結局、女性どころか、
ほぼ人が来ない事に絶望したＴくんを連れ
地下にある洞窟温泉なる所へ行ってみる。


今度はどうやらサウナに入りたいらしく
きょろきょろしている。


Ｔくんが

「サウナってどこだろう？」

と言うので


あそこにサウナあるよ

と伝えると



「え？マツコデラックス？」




言ってねえよ。




そして、念願だったのか知らないが
喜んでサウナに入るＴくん。

そして5分くらいでのぼせて


「もう無理」



なんで入りたかったんだお前！！




その後も、ほとんど人は来ず、

貸し切りに近いような感じで風呂に入り、


最終的にタオルで刺青を隠す事を完全に忘れたＴくんが
店の人に注意され、風呂から追い出されるという形で幕を閉じた。



しぶしぶロッカールームを後にし、
会計を済ませ、靴を履き、スパを出て、
夕飯でも食おうぜ、というようなタイミングで、

あろうことか、少女時代を彷彿させるような、
スレンダーな美女6人が入れ違いでスパに入ってきた。



そしてその光景を見たＴくんが



「もう1回風呂入ろう」




入らねえよ！！！！

バイクとスパと少年と

前々からＴくんが


「僕のバイクでドライブ行きましょう」


と誘ってきていたので、先週末に遊びに行ってきた。


家の近くのデパートまで迎えに来てくれるというので、
何時頃着くのか聞くと、

「あと15分くらいで着きます」

と連絡が来た。


俺はだいたいそのくらいの時間にデパートの前まで行ったのだが、
全く来る気配が全くない。


しばらく待ったが来ないので、混んでるんだろうなと思い
デパートの本屋で時間を潰すことにした。


エレベーターに乗り、７階にある本屋に着き、
雑誌を読もうとすると、Ｔくんから電話がきた。



「着いたよ！」




タイミング！！！！






しかたなくデパートを出ると、
バイクにまたがりiphoneをいじりながらニヤニヤしているヘルメット少年がいた。


なんだこいつ、気色悪っ！

と思ったら、残念な事にそれがＴくんだった。



「早く行こうよ！！！」

と、かなりウキウキしているＴくん。



なので、
どこに行くつもりなのか聞いてみると



「決めてない」



決めてねえのかよ！！！


どこに行くつもりでの「早く行こうよ」だ！！




どこか行きたいとこある？と俺に聞いてきたので、

「じゃあ箱根でも行こうぜ」と提案すると



「やだ、江の島がいい」



お前が決めんのかよ！！




さらに奴は、とある江の島のスパのホームページを見せてきた。


「ここに行こう！ここ！」



場所まで決めてんじゃねえか！！



何だったんだ、今の無駄な会話！！！




なんでそこに行きたいのかと聞くと



「うふふ・・・混浴」



下心か！！！！



 

行き方は分かるのか聞くと、


「行き方今から調べる！」


と、カーナビ代わりにiphoneの地図を使うらしい。


なんというテキパキした行動だ。

そして、俺の箱根に行こうっていう提案は一体何だったんだ。




そんな事はおかまいなしに、念入りにスパの営業時間などを確認するＴくん。


「よし、夜9時まで営業だ！」

「えー、水着着用なの～？」


などと、一人で一喜一憂している。




「ねぇ、これって女性が水着って事だよね・・・」



当たり前だ！！！！


もしかしたら女性は裸、とでも思ったのか！！！



前向キングか！！！




そんな会話をしていると、
あろうことかルート設定をする前にＴくんのiphoneの電池が切れたのだ。


どうやら前日から一切充電をせず、
朝から「混浴」というキーワードで検索しまくっていたらしい。




最悪じゃねえか！！！！




こうして、このクソ寒い時期に
混浴という目的のために海まで行くという極寒バイク旅行は
いきなり地図を失った状態でスタートした。



つづく

お前ら誰でもいいのかよ！

金曜の夜にＴくんから会社に電話が来た。

普通に仕事の電話だろうと思ったが、
もう業務時間外だったし、
普通に出るのもつまらなかったので、

近くにいた小橋を呼んで、


「俺のフリして電話に出てみて」


と命令をした。


「ええ！！誰ですか相手！！」


と困惑する小橋だったが、俺の意図を察したのか、
言う事を聞いて俺のフリをして電話に出てくれた。

さすが空気が読める男だ。


小橋とＴくんの初めてのやりとり。

これは面白そうだ。



小橋は気を利かして、少し声を低めにして俺っぽく電話に出る。



「はい、お電話代わりました、小橋です」




いや、小橋って名乗ったら意味ねえだろ！！


全然俺の意図を察してねえ！！！


空気を読め！！！




まぁ、俺のフリをさせたかっただけなので、
話に詰まったくらいで電話を代わるか、と思っていると、


あろうことか小橋は


「はい、お世話になります」
「請求書関連ですか、そうですね」
「え！？利益を弊社にですか？」
「了解です！」

と、
そのまま普通に会話をしているではないか。



何なんだお前の適応能力は！

そして会話中の「利益を弊社にですか？」ってなんだ！

重要そうな話を「了解です！」で済ますな！！




そしてそのまま俺に代わる事なく


「では宜しくお願いします～」


と電話を切る小橋。


何ちょっと仲良くなっちゃってんの！！



すげえなこいつのポテンシャルは。
と感心をしていたが、



冷静に考えてみると、
問題はもう一人の方だ。



あいつは何の用件だったんだ！！！



まさか今の電話で用件が済んだのか！


だとすれば誰でもいいから話せればよかったのか！！



寂しがり屋か！！




そのまま電話もかかってこないので、
しかたなくこっちから電話をかけてみると

すぐにＴくんが出た。

そして開口一番に



「さっきの誰！！！」




遅いわ！！！！




そして隣にいた小橋が



「だから誰なんですか今の人！」




お前らすごいな！！！！
 

あきれてものも言えねえぜ

おとといの金曜日。
沖縄旅行から帰ってきて、
実に４度目となるＴくんとの打ち合わせ。というよりも飯だった。

念願のボーナスでバイクを買ったらしく、
そのバイクでうちの会社まで来るという。


俺はあえて、事前に「土産忘れるなよ」と言わない
という賭けに出てみた。


そして約束の時間から遅れる事１５分。
Ｔくんはバイクで登場をした。


「どう！いいでしょこれ！！」


と、開口一番に自慢をしてくるが、
お前のバイクになんざ興味はない。
俺が求めているのはお土産だけだ。



「で、お土産は？」


と聞くと、


あろうことかＴくんは
まさかそんな事聞かれるだなんて夢にも思わなかったような、
バイクに関する質問以外が来るだなんて思いもしなかったような

それくらい驚いた表情をし、



「忘れた」




またかよ！！！！


なんでそんなにすぐに忘れるんだ！！



ニワトリか！！






もう、このやりとりも飽きたので、
とりあえず昼飯を食いに行く事にした。


徒歩数分くらいの距離に定食屋があるので、

そこに行こうぜ、と言うと


「じゃあバイクで行きましょう」





距離感！！！


こんな移動距離でバイク使うな！！


バイクアピールが露骨すぎるわ！！




Ｔくんに何を食いたいのか聞くと


「僕今牛タンにハマってるんですよ！」


と言うので、会社近くの牛タン定食屋に行く事にした。



店に入り、注文をする前に、気になっている事を聞いてみた。



「お前さ、まさかポークも食ってないよな？」



と聞くと



「ちょっとは食べた」



やっぱ食べたのかよ！！



頼んだそばを食ったあげくポークまで食ったのか！！



考え方、ジャイアンか！！




「でもまだまだあるから大丈夫！注文もしてるから」



注文しちゃってんのかよ！！


もはやただのお取り寄せじゃねえか！！！





「もう持ってくる日ちゃんと決めようぜ」と言うと



「実は最近僕のカレンダー、全部曜日が１日ずれるんですよ…」



という、不思議な現象を、聞いてもいないのに喋りだした。



詳細を聞くと、
相手が７日火曜日と言っているのに、
自分のカレンダーだと７日が月曜日という状況が
すでに５～６回程起きているらしい。



そんな事あるわけないだろう・・・
と思ったが、気になったので


「それで原因は分かったのか？」


と聞くと、





「去年のカレンダーずっと見てた」




原因お前じゃねえか！！！


ずれてんのはお前の頭だ！！！




なんだこの無駄な会話！！！





そんなやりとりをしていると店員が注文に来た。


何にすんのか聞くと



「牛ハラミ定食で」



タンじゃねえのかよ！！！




じゃあ６分の１のボーナスは持ってきたのかと聞くと





「あると使っちゃうので置いてきた」







今日何しに来たお前！！！！

お前これで何回目だ！

取引先のＴくんが10月に社員旅行で沖縄に行った。

彼が沖縄に行く際に

「ソーキそばを買ってきて！！」

と俺は頼んだ。


そして彼は旅行から帰ってきて

「お土産買ってきたよ！」

と言った。


俺はお土産をもらうために、
その1週間後くらいにＴくんと打ち合わせをしたのだが


「お土産は？」


と聞くと


「忘れました。家の冷蔵庫です」


と彼は言った。


まぁ、しょうがないな・・・と思い
その1週間後くらいにまた打ち合わせをした。


「今日はお土産は？」


と聞くと


「あ！また忘れました。冷蔵庫に入ってます」


と彼は答えた。



そして先週の木曜日にもＴくんと打ち合わせをした。


「なぁ、お土産は？」


と聞くと


「あ、冷蔵庫だ」






またかよ！！！！！


何回目だ！！！


学習能力０か！！！！



これは言わなきゃダメだ、と思い


「お前さ、持ってくる気あるの！？」


と聞くと、


「ある！ポーク買ったよ！！」

だと。



いや知らん！


お前がポークを買ったのとか知らん！！


俺が頼んだのはソーキそばだ！





俺「お前旅行行ったのいつだ！」

T「10月…」

俺「今何月だ！！」

T「そろそろ12月」




じゃあ持ってこい！！！！




賞味期限とか大丈夫なのか？と聞くと、




「大丈夫、2年もつ」





缶詰か！！



そんなソバ聞いたことねえよ！！




「ほんと！アメリカ産のポークだから！」



いや、お前さっきからポークを前面に押してるが、

俺が頼んだのはソーキそばだ！！




俺の頼んだソーキそばはどうしたのか聞くと、



「そばは食べた」




食べたのかよ！！！！




俺が唯一頼んだそばを食べて

なに頼んでもねえポークを前面に押してんの！！




「ほんとポーク美味いから！食べ方はね、ポーク卵！」



そんな事聞いてねえ！！




「そばは即効食った」



だからそんな事聞いてねえ！！



というか、即効食ったのか！！


食いしん坊か！！



すると



「それ以外にも買ってきたよ！！」


と言うではないか。



「何買ったんだよ！」



と聞くと、


「指を入れたら抜けなくなるヘビのおもちゃ」




センス！！！



なんだその品定めセンス！！


なさすぎるわ！！



「あとはねぇ・・・・ヘビの」


いらねえよ！！


すでにその時点でいらねえよ！！


なんでヘビずくしだ！！




もうこれ以上こいつのポーク、じゃなくてトークに付き合うのも疲れるので
１５分の１をくれるというボーナスの話をしようと



「もうボーナス分けてもらうからいいよ」


と、冗談半分で言うと


「えーと、６分の１だっけ？」



そんなにくれんの！？

おまえら一体なんなんだ！

先週水曜日にフットサル大会があった。

まぁ、フットサルの結果とかはあれなんですが。


当然、翌日筋肉痛になるわけです。


社員が皆、筋肉が痛いと嘆いていたので
小橋にも、筋肉痛になってるか？と聞くと、



「自分、筋肉痛って分からないんですよ」


と言うではないか。


お、なんだこのすっとんきょうな返しは。


なんだ、筋肉痛が分からない、というのは。


上腕二頭筋の鍛え方が分かりません、とか
上腕三頭筋の場所が分かりません、とか

そういうのであれば100歩譲ってよしとしよう。


しかし、筋肉痛が分からないというのは何だ。

もしや、相当体が頑丈な奴なのか！と思い、


「運動したあと身体痛くなんないの？」


と聞くと、


「痛くなります」




なんのかよ！！！




それだよそれ！それ筋肉痛！！



しかし小橋は



「いや、これは筋肉痛じゃないんですよ」


と、断固否定するではないか。


どういう事だ。こいつは何を言ってるんだ。



よくよく聞くと、痛くはなるけど、
毎日ずっと筋肉が痛いのが続くのが筋肉痛だと思っていたらしい。


「そんなに毎日ずっと痛くなります？」



なんねえよ！！！




毎日ずっと痛かったらそれはもうなんかの病気だ！




というような会話をしていると、
俺宛に取引先から電話があった。


なので、取引先からの電話に出ると、
あろうことか、電話で喋っている俺と目があったあにぃが、


「あ、ちょっと今大丈夫ですか？」


と聞いてくるではないか。


大丈夫なわけねえだろ！！


今目の前で電話してるだろ、俺！



目があった奴、みんな友達か！！



という事をジェスチャーで伝えると


「あ、すみません・・・」


と言ってあにぃは席に戻った。



そして電話が終わったので、



「電話終わったよ、どうした？」


と言うと、


今度はまったく俺の声を聞かずに
仕事に没頭をしているではないか。



いや、なぜ今度は気付かない！！


そしてもう一度


「終わったよ電話！」



と言うと、


「あ、大丈夫です」





え！！そっちが！？

残念で無念なやつと天然なやつ

以前にもブログで書いた、アホな取引先のＴくん。



以前、彼の方から


「夕飯行きましょうよ！おごりますんで！」


と、誘ってきた事があり、
仕事終わりに飯を食いに行った。


とはいえ、あまりお金を出させるのも申し訳ないので
安めの店を選んで、そこで夕飯を食べた。


会計も2人で2,000円。
なんともリーズナブル。


「わりぃな、おごってもらって」


と彼に伝えると


「いえいえ、いいっすよ」


と彼は財布の中身を見ながら、


「あの、1,000円貸してくれません？」





なんでだよ！！




すぐさま理由を聞くと、あろうことか


「お金をおろし忘れて財布に1,000円しか無いんです」


だと。




じゃあこれ割り勘じゃねえか！！！




よくも1,000円しか持っていない状況で
おごるとか言えたもんだな！！！



俺が焼き肉を選んでいたら
俺のおごりになる所だったんじゃねえのか！！


なんていう図々しい金銭感覚だ！！




そんな事があった数日後、



「お昼ご馳走するんで、休日に一緒に仕事しませんか？」



と、また奴に誘われた。


前回の事があったので



「ほんとにご馳走する気あんの？」


と伝えると



「もちろんです！！！」



という元気な返事が返ってきたので
渋谷の喫茶店へ行った。



そして約3時間くらいお茶と仕事をし、会計の時、


あろうことか、奴は



「すみません、今日持ってない」




持ってねえのかよ！！！




 

よくも金も持っていない状況で
ご馳走しますとか言えたもんだな！！！



ご馳走されたのお前かよ！！！



そんな残念な男Ｔくんが、今月ボーナスが入るらしい。


なので、


「今月ボーナスだよな！何かおごってくれんの？」


と聞くと、



「はい！ボーナスの15分１をあげます！」



などという、とんでもない返事が来た。





「え？じゃあ仮に120万ボーナス入ったら8万円くれるって事？」



と聞くと




「そんなに無理」





なんでだよ！！！



お前が今言ったんじゃねえか！！



何で俺が無理矢理要求したみたいになってんの！！？




そして、そんな残念で無念な男Ｔくんの事をブログに書いていると、
うちの会社が誇る天然な男、なるさんがそばにやってきた。


なるさんが

「昨日から胃が痛いんだよね・・・」


と言ってきたので、


「どうしたんですか？」


と聞くと





「ブログ見せてくれないから」





関係なくねえ！？